2008年10月03日


 長谷工コーポレーションは、鉄筋工事の品質管理に使用する配筋検査プログラム(名称:「配検」)を開発しました。建設作業所での配筋検査において、タブレットPC(※1)の使用により検査に必要な数値情報や図面情報を迅速・正確に呼び出すことができ、作業所所員は的確に高精度の品質管理を行うことができます。
また、検査後のISO書類や指示書など書類作成業務の効率化が可能となりました。当社が設計・施工する新規着工作業所に導入し、鉄筋工事のさらなる品質・精度向上に努めてまいります。
(※1)液晶ディスプレイ上をペンで操作できる薄型・携帯型のパーソナルコンピュータ

【特徴と効果】

1.品質の安定化
  従来は構造図から検査情報(配筋標準図、構造特記仕様、各階平面図、部位記号、部位リストなど)を探す必要がありましたが、この検査プログラムを使用することにより、タブレットPC上の一画面から簡単な操作で様々な必要検査情報を呼び出すことが可能になりました。また、設計部門で作成した構造データを利用して、特に注意が必要な箇所は(例えば上下階で鉄筋本数や配筋が変わる箇所など)視覚的に目立つような表示にするなどの工夫もされています。これにより作業所所員による高精度の品質管理が行えるようになりました。

2.検査と書類作成の効率化
 配筋検査に必要な数値情報や図面情報の関連付けが行われているため、迅速・正確に呼び出すことができ、検査の効率化が図れます。また、タブレットPCを出力端末に接続し、検査結果を簡単に出力することが可能です。その際には協力業者への指示書、ISO書類といった用途に合わせた書式を選択することが可能です。

3.記録保存データの電子化
これまで配筋検査の記録保存データは、紙媒体でしたが、今後は電子データとしての記録・保存が可能になります。

[タブレットPCを使用して配筋検査している様子]


【配筋検査プログラムの運用体制】


【従来の配筋検査との比較】

配筋検査プログラムでの検査 従来の配筋検査
準備するもの タブレットPC 構造図、検査用紙、筆記用具
検査対象部位 柱、梁、壁、小梁、スラブ、キャンティスラブ、PC鋼線、外部階段 同左
検査情報の調べ方 一画面上から簡単な操作で必要な検査情報を呼び出すことができ、ポップアップ表示される。配筋標準図に規定されている長さ、厚さ、位置などの情報を表示させる時には自動計算される。→該当ページを探す行為や計算する必要がなく、作業所所員による高精度の検査を行うことができる。 辞書を引くのと同じ要領で検査情報(配筋標準図、構造特記仕様、各階平面図、部位記号、部位リストなど)を探す。配筋標準図に規定されている長さ、厚さ、位置などの計算も自分で行う。
書類作成業務 電子データ ISO書類や協力会社への指示書を作成するために検査内容を転記(清書)
記録・保存 タブレットPCを出力端末に接続し、ISO書類や協力会社への指示書をプリントアウト異なるタブレットPCで検査した場合は、データを合成可能。 紙媒体
 
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