2008年10月22日


 長谷工コーポレーションは、1990年代から高層マンションに多く採用された特殊継手を有する排水管を再生する「HAM-J(ハムジェイ)ソベント工法」を開発しました。
 高層マンションでは、通常、排水管内の通気を確保するため、排水立て管と通気管を分けて構成するか、排水と通気の性能を併せ持った特殊継手を有する排水システムが使用されています。ソベント継手は、高層マンション用に開発された、省スペース型の高い排水性能を持つ特殊継手のひとつで、これまでに約10万戸に採用されています。このソベント継手を採用したマンションが築25年以上経過し、劣化したものが増えてきているためリニューアルの要望が高まってきました。
 「HAM-Jソベント工法」は排水立て管に加えて継手部も更新し、耐久性・静粛性に優れた最新の排水性能を実現できます。また、床スラブを壊すことなく居住しながら短期間での施工が可能で、おおがかりな機械を使用しないために工事騒音・振動も抑制します。今後は、これを契機として当社施工およびグループ会社の長谷工コミュニティが管理するマンション以外にもマンションの管理組合へ積極的に提案を行ってまいります。


【HAM-J ソベント工法の特徴】


 「HAM-J ソベント工法」は、当社がこれまでの設計・施工で培った技術ノウハウに、排水継手メーカーである小島製作所と、ライニング鋼管技術をもつジャパン・エンヂニアリングの技術を融合させたマンション排水管・継手の新しい再生技術です。
●コンクリート床面上でソベント継手を切断して工事を行いますので、床を壊さず騒音や振動も抑えることができます。
●約8時間程度で工事が完了し通水できるため、生活への支障を抑えることができます。
●従来の更生(配管の延命措置)工法と同程度のコストで、従来の更新(配管取替え工事)工法と同程度の耐久性を実現しています。
●排水継手も同時に取り替えるため、更新と同時に静粛性に優れた最新の排水性能が得られます。


【「HAM-Jソベント工法」と従来工法との比較】


【背 景】

マンションのリフォーム市場は、2010年には1兆円を超える市場になると推計されています。なかでも給水管や排水管リニューアルへの要望は年々高まってきています。給水管についてはステンレス化などでリフォーム技術は確立しつつある一方で、排水管についてはまだ未成熟なのが実情です。
 マンションは、使用されている管材によって異なりますが、概ね完成してから25年を経過すると食べカス・石鹸カス・毛髪・油分などから生じるスライムの影響により配管が閉塞したり、配管自体の腐食から漏水を生じる可能性があり、一般的に排水管の更生・更新時期と考えられております。2009年には築25年を過ぎたマンションは概ね140万戸になると予測されているため、新たに管を更新するか、あるいは更生によって延命させるといったリフォームが大きなテーマになっています。


【 「HAM-Jソベント工法」施工手順 】

【HAM-J工法 専用ホームページはこちら(詳細資料のお申込みもこちらから)】 別ウィンドウで開きます

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