- マンションは、構造基準にあわせて建物がしっかりできてるから、地震にも強いって聞いているわ。
- それは確かなのだが、実際の地震では、建物の骨組みは揺れに耐えても、家の中では家具が倒れたり、照明や食器が割れガラスが飛び散ったりする。家具や電気製品は建物ほどにはしっかり止めつけられてないからだが、その結果、中にいた人がケガをしたり、火災など二次災害をひきおこすことも心配だ。
- まあ大変。どうしたらいいの。
- だから、家具を壁に固定したり、食器棚の扉に掛けがねをかけるといった、家の中の地震対策を心がけておくことが大事なのだ。
免震マンションなら、そもそも家が受ける揺れの強さが小さくなる。ということは、家の中もより安全になるわけだ。 - 地震の揺れはどの階でも同じなのかしら?
- 耐震構造の高層マンションは、下から上を振り回すような動きになり、上の階ほど大きく揺れてしまうことが知られている。このため、上の階では家の中での被害も大きくなりやすい。免震構造ならば上の階も下の階とおなじ程度にしか揺れないから、その意味でもマンションに適していると言えるだろう。
博士と話してみて...
免震マンションは、建物自体の地震対策と同時に、家の中を安全にする方法だったのね。
うちでもタンスや本棚は壁に金物で止めているけど、タンスの上にお人形さんのガラスケースを載せてあるの。あれが落ちてきたら恐いわ。
そういえば、神戸の叔母が、兵庫県南部地震の時は「テレビが飛んできた」と言ってたから、落ちるだけじゃなくて横にも動くのね。人形ケースには、金物はつけられないから、足もとがガラスだらけになってしまいそう。お話をきくと置き場所も考えなおさないといけないわ。
うちでもタンスや本棚は壁に金物で止めているけど、タンスの上にお人形さんのガラスケースを載せてあるの。あれが落ちてきたら恐いわ。
そういえば、神戸の叔母が、兵庫県南部地震の時は「テレビが飛んできた」と言ってたから、落ちるだけじゃなくて横にも動くのね。人形ケースには、金物はつけられないから、足もとがガラスだらけになってしまいそう。お話をきくと置き場所も考えなおさないといけないわ。
これは補足じゃが...
構造基準は、建物本体が地震に耐えることを決めてあるが、家の中の安全は保証してくれない。家具や家電のおき方は、家により違うからだ。
マンションでも、作りつけの棚とびらを耐震ラッチ式にするなど、できる範囲で対策してあるのが普通だが、家具や電気製品への対策は、住む人が実行しなければならない。家の中の人や家具を揺さぶらないことが、忘れられがちな免震マンションの効用と言っていいだろう。
免震構造ができる前は、全ての建築物は耐震構造だったから、今でも多くの人が耐震構造の住宅に住んでいる。耐震構造のマンションを怖がることはないが、家具を壁に固定したり、食器棚の扉に掛けがねをかけるなど、家の中の揺れ被害をくいとめる工夫が、特に大切になるということだよ。
マンションでも、作りつけの棚とびらを耐震ラッチ式にするなど、できる範囲で対策してあるのが普通だが、家具や電気製品への対策は、住む人が実行しなければならない。家の中の人や家具を揺さぶらないことが、忘れられがちな免震マンションの効用と言っていいだろう。
免震構造ができる前は、全ての建築物は耐震構造だったから、今でも多くの人が耐震構造の住宅に住んでいる。耐震構造のマンションを怖がることはないが、家具を壁に固定したり、食器棚の扉に掛けがねをかけるなど、家の中の揺れ被害をくいとめる工夫が、特に大切になるということだよ。