- 揺れが伝わらない仕組みって、どうなってるの?
- 簡単にいえば、建物を横(水平)方向には自由に動ける台の上に載せたようなものだ。地面が速く動いても建物は重いからゆっくりとしか動かない仕組みになっている。これを可能にするのが免震装置じゃ。
- 重たい建物が動くなんてすごい仕組みね。
- 今、一般的に使われている免震装置は、ゴムと鉄板を交互に重ねた「積層ゴム」じゃ。横方向には柔らかくゴムの弾力で動き、縦方向には固くマンションの重さを支えることができる。これを免震層にいれるんだ。マンションの場合、免震層は基礎にあるのが一般的だ。
- 基礎なんて日ごろ見るところじゃないわね。
- 普通に住んでいる分には見る機会はないね。実際には、点検のために人が入るスペースがいるから、少し掘りこんで、動いた建物がまわりに当たらないよう掘り拡げる。地震はいつ来るかわからんのだから、建物が動く範囲には人や車が近づけないようにしておくんだよ。
博士と話してみて...
地震の時に揺れている地面から見れば、建物の方が動いているってことになるのね。
ええっ、それって動く建物があるってことなの?だから動く部分に近づいちゃいけないのね。
それはいいとしても、なんだかいつもゆらゆら動いてしまいそうだわ。
ええっ、それって動く建物があるってことなの?だから動く部分に近づいちゃいけないのね。
それはいいとしても、なんだかいつもゆらゆら動いてしまいそうだわ。
これは補足じゃが...
よく気が付いた。免震マンションは、まっすぐ建っていても、いざという時に動くことができる不思議な建物なのじゃ。あまり大きくない地震の時に、家にいた人は地震と感じたのに、自動車に乗ってる人は聞かされるまで気づかなかったりすることがあるな。あれと同じじゃよ。地面が揺れても、それが伝わらなかったら、建物や住む人への影響は小さくなるということだ。
積層ゴムは重さを支えて動くことが役目だが、動きを制限する装置も組み合わせて、風や軽い振動では動かないようにする。また、動く建物だからこそ、建物まわりにスペースをとり、配管などもを柔かい部分をつくっておくのだ。全部の対策があわさって、免震マンションになるのだよ。
積層ゴムは重さを支えて動くことが役目だが、動きを制限する装置も組み合わせて、風や軽い振動では動かないようにする。また、動く建物だからこそ、建物まわりにスペースをとり、配管などもを柔かい部分をつくっておくのだ。全部の対策があわさって、免震マンションになるのだよ。