免震マンションQ&A【長谷工マンション百科:特別編】

4 住んでいる人の感想は? 地震発生に気づかない人も

はせこ
実際の免震マンションが地震に遭った例はあるの?
博士
既に何百棟もの免震マンションが建っているからね。住んでいる人からは、地震を小さいものと勘違いしたり、ニュースで伝わった全体の被害に驚いたという声を聞いたりもする。
また、揺れ方の印象では、ゆっくりとした動きという答えが多い。地表で震度3もあったのに、まったく気づかなかった人がいたほどだ。

これは補足じゃが...

 免震マンションの地震体験としては、2005年3月20日の福岡県西方沖地震(震度6弱)の際に、福岡市内の免震マンション居住者が、揺れが少ないことから地震を小さいものと勘違いし、後で震度6と聞いて驚いたという経験談が報じられている。[参照:YOMIURI ONLINE(九州発)「減災 震度6弱に学ぶ〜(14)証明された免震構造ビルの有効性」(05.04.28)]

 東京の免震マンションでは、新潟中越地震(2004/10/23 M6.8 東京千代田区で震度4)を経験しているが、「ゆっくりすべるような揺れ方で大きな地震と思わなかった」という証言がある。千葉県北東部地震(2005/4/11 M6.1 東京千代田区で震度3)では、地震に気づかなかった人が27%もいたほどだ。いずれの地震でも「免震ということで安心感があり、慌てることがなかった。」とのことだ。「長谷工アーベスト調査」(PDFファイル)

 人の感じる揺れの強さは加速度によるが、免震マンションは、この加速度を低減するので、このような体験談もうなずける。
参考資料:気象庁震度階級関連解説表(抜粋)/気象庁提供
震度
階級
人間 屋内の状況
1 屋内にいる人の一部が、わずかな揺れを感じる。  
2 屋内にいる人の多くが、揺れを感じる。眠っている人の一部が目を覚ます。 電灯などのつり下げ物が、わずかに揺れる。
3 屋内にいるほとんどの人が、揺れを感じる。恐怖感を感じる人もいる。 棚にある食器類が、音を立てることがある。
4 かなりの恐怖感があり、一部の人は、身の安全を図ろうとする。眠っている人のほとんどが、目を覚ます。 つり下げ物は大きく揺れ、棚にある食器類は音を立てる。据わりの悪い置物が、倒れることがある。
5弱 多くの人が、身の安全を図ろうとする。一部の人は、行動に支障を感じる。 つり下げ物は激しく揺れ、棚にある食器類、書棚の本が落ちることがある。据わりの悪い置物の多くが倒れ、家具が移動することがある。
5強 非常な恐怖を感じる。多くの人が、行動に支障を感じる。 棚にある食器類、書棚の本の多くが落ちる。テレビが台から落ちることがある。タンスなど重い家具が倒れることがある。変形によりドアが開かなくなることがある。一部の戸が外れる。
6弱 立っていることが困難になる。 固定していない家具のほとんどが移動、転倒する。空かなくなるドアが多い。
6強 立っていることができず、はわないと動くことができない。 固定していない家具のほとんどが移動、転倒する。戸が外れて飛ぶことがある。
7 揺れに翻弄され、自分の意志で行動できない。 ほとんどの家具が大きく移動し、飛ぶものもある。

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