免震マンションQ&A【長谷工マンション百科:特別編】

5 点検や補修は必要? 安心の為にはメンテナンス

はせこ
いつも安心していられるためには、最初の費用だけじゃすまないわよね。
博士
よく気が付いた。いつ地震が来てもちゃんと免震装置が働かないといけない。そのためには、定期的に点検して、劣化していたら交換する必要もある。といっても、今の積層ゴムはマンションの寿命くらいもつと言われているから、想定はしておいても、実際の出費は、点検や補修などの費用を管理費にみておく程度の違いで済むじゃろう。

これは補足じゃが...

 積層ゴムは、新しい材料だが劣化試験などの結果から、60年くらいは利用可能と見込まれている。これはマンションの寿命にも匹敵する長さだ。他にダンパー(減衰装置)がつけられることもある。いずれも重要な部材だけに定期的に点検して、性能が低くなってしまったら交換する態勢を整えておくことは必要だ。これを修繕積立金や長期修繕計画の視野にいれておくということじゃな。
 大きな地震では免震装置にも被害がでる可能性がある。その場合には建物をジャッキで持ち上げて免震装置を入れ替える必要があるかもしれん。免震装置は自動車のタイヤのようにボルト止めになっているから、装置だけを交換できるのじゃ。
参考資料:維持管理の検査・点検内容((社)日本免震構造協会『考え方・進め方 免震建築』より)
No. 項目 竣工時点検 定期点検 定期点検 応急点検 詳細点検
1 実施時期 建物竣工時 1回/年程度 竣工後5、10年、
以降10年ごと
災害発生時 災害発生時
2 検査・点検
対象
免震部材、免震層・建物外周部、設備配管・配線可撓部、別置き試験体
3 箇所 全数 目視:全数
記録:1/2
目視:全数
記録:1/2
計測:指定数
目視:全数
記録:1/2
計測:指定数
目視:全数
記録:1/2
計測:指定数
4 方法 目視、計測 目視 目視、計測 目視 目視、計測
5 管理値 設計図書またはJSSI免震建物維持管理基準による
6 実施者 点検技術者 建物管理者、点検技術者 点検技術者
[図]維持管理体制

もっと詳しく知りたい方へ

ページトップへ戻る