大切にしたい風景
設計:環境配慮の取り組み

#エネルギー・CO2

CO2排出量算定シートの活用

2011年に開発し運用を継続してきた長谷工コーポレーション独自の「CO2排出量算出プログラム」によるCO2削減率の算定を2017年4月より建築物省エネ法に基づき算出された数値を用いた「CO2排出量算定シート」での算定へと改定し、継続して運用しています。
2018年度は「CO2削減率10%以上(2020年義務化予定の建築物省エネ法基準値比)」を目標値とし、2018年4月から2019年3月の間に設計したマンション117案件(東京:90案件、関西:27案件)で運用し以下の結果となりました。

東京地区 関西地区
CO2削減量(2018年度) 5,399t-CO2/年 1,471t-CO2/年
建築物省エネ法基準値 CO2削減率 11.6% 11.3%

※ 建築物省エネ法に基づいたWebプログラムを用いて案件ごとに算出された住戸部分及び、共用部の一次エネルギー消費量の基準値と設計値をCO2排出量(t-CO2/年)に換算し、削減率として算定するシート。

#資源循環#エネルギー・CO2

 木材の活用

集合住宅への木材活用の推進

農林水産省(林野庁)を中心に建設分野への木材活用が始まっています。
集合住宅への木材活用の可能性を検証し、当社として取り組むべき木造技術を整理する目的で、木造活用ワーキングを設置し、検討を進めています。
2018年春に竣工した「北区王子5丁目プロジェクト」では、賃貸マンション「ブランシエスタ王子」と有料老人ホーム「センチュリーシティ王子」をつなぐ共用部分に木造のパーティルームを設置。環境負荷の軽減などの効果も期待できます。これからも社会課題の解決とともに、温かみ・やすらぎといった木の良さを住まう方々に提供できるよう、研究・検証を重ねていきます。

「北区王子5丁目プロジェクト」中庭の共用棟(パーティールーム)

木質のパビリオン「URO-CO(ウロコ)」

長谷工コーポレーション エンジニアリング事業部では、2011年より東京大学・隈研吾研究室への協賛を行ってきた経緯もあり、2018年2月より東京大学隈研究室と共同研究を進めてきました。本研究は、木材の材料特性を活かしたデザインの可能性の追求や形態制御などの研究を通してコンピューターを用いた最先端の建築技術とデザインの可能性を探るものです。今回、本研究により得られたデザイン手法や加工技術を活かしたパビリオン「URO-CO」が完成しました。今後は木材加工の技術として、実際のプロジェクトへの展開も検討していきます。

ベニヤ板にあける穴の密度を変化させ、視線透過度・曲げやすさ・弾性を制御する「ウロコシステム」を活用し、ベニヤ板をスパイラル状に連続させてパビリオンを構成
ベンチとして座れる強度と構造的に自立しながら、曲げることもできる柔らかさを両立
#資源循環#エネルギー・CO2

環境配慮の事例

エアヒルズ藤沢 神奈川県藤沢市

「エアヒルズ藤沢」はJR東海道線・小田急江ノ島線、藤沢駅より徒歩11分、駅周辺の商業エリアから境川を隔てた高台に広がる敷地面積13,265㎡、360戸の集合住宅で、UR分譲共同住宅からの建替え事業です。
団地内の緑を地権者の方々が愛着をもって管理されていたことをふまえ、敷地内の既存樹を風景と記憶の継承として保全する計画とし、特にエントランスアプローチは既存の大樹を中心に構成しました。
共用棟からつながる中庭は落ち着いた空間としてしつらえ、既存の間知石積みを解体した石材を再利用した修景土留め、その中にイロハモミジ、シダレザクラを配した緑豊かな風景となっています。
高台の斜面林に面した住棟南側にも大きな庭があり、住民同士のつながりを深める花壇・菜園スペースと餅つき等のイベントに対応できる広場を既存樹の並木を活かした小径が囲む、あらたなコミュニティ形成の場として整備しています。

プラウドシティ武蔵野三鷹 東京都三鷹市

「プラウドシティ武蔵野三鷹」はJR中央線三鷹駅徒歩10分、敷地面積13,156㎡、334戸の集合住宅です。
敷地の全周囲を植栽帯を設けた歩道が囲み、敷地内には中庭と自主管理公園が配置され、随所で緑を感じられます。
自主管理公園は地域に公開された広場で、道路を挟み隣接する公園の位置に合わせて配置を計画、人の往来に加えて、緑や生物等の環境面でもつながりを創出しています。目立つ位置にあるヒマラヤスギの既存樹と石舞台に囲まれた大モミジをシンボルツリーとし、中央にはイベントに対応できる広場空間、共用棟沿いには水辺のあるテラス等、多様な空間があり、散策・休憩やこどもの遊び場としても機能しています。
また北側でエントランスラウンジに面した庭は、雨水の浸透を促す多孔質な構成の枯れ流れや、生物のための草地、敷地内の落ち葉を集積して還元する落葉溜め等を庭の一部として配置しています。これらのしつらえや既存樹を含めた緑により、地域の生物多様性に貢献する集合住宅として、環境認証であるABINC、JHEP(AA)を全国で初めてダブル取得しています。

シティテラス千里桃山台 大阪府豊中市

「シティテラス千里桃山台」は、北大阪急行「桃山台」駅前に位置する敷地面積11,648.95㎡、277戸の集合住宅の建替え事業です。
「成熟した住環境を継承するランドスケープ」をコンセプトに、地域の緑と繋がる新たな街区を創造しました。
東面の接道部は桃山台駅から続く桜並木との連続性に配慮し、エントランスアプローチとプレイロットを一体的に整備し、緑量豊かな沿道景観を形成しています。また、北面の遊歩道は西面に隣接するつばき公園へと繋がる彩り豊かな遊歩道を創造しています。
エントランスを入りエスカレーターを上がると、ラウンジの先には広々としたガーデンが人々を迎えます。さらにその先にはオオシマザクラをシンボルとしたガーデンがあり、その緑はつばき公園へと繋がります。
また、自走式駐車場の屋上を活用した、趣きの異なる二つの顔を持つスカイガーデンを設けています。憩いのひと時を過ごせるハーブに包まれたガーデンと、のびのびと走り回れる芝生広場を住まう方に提供しています。

ザ・パークハウス 南千里アリーナ 大阪府吹田市

「ザ・パークハウス 南千里アリーナ」は、千里ニュータウンの一角に位置する敷地面積16,001.66㎡、330戸の分譲住宅であり、再整備される府営住宅(330戸)と合わせた建替え民活プロジェクトです。
「高野公園の緑と暮らす」をコンセプトに自然と人が集まる庭を創りました。高野公園に面した「にぎわいの丘」は斜面を活用したすべり台やテーブルセットを配置した、緑に包まれた安全・安心な遊びの空間です。複数の動線が交錯する「出会いの広場」に植わる高さ10mのシラカシは、シンボルツリーとして住まう方やゲストを優雅に迎えます。
敷地内の貫通通路は府営住宅や高野公園と繋がり、地域の利便性・回遊性を高めることに加えて、歩いて楽しい歩行者空間を創出しています。その中央部には分譲、府営双方の敷地に植えたシマトネリコの列植が補完し合って緑豊かな並木道を形成しました。