阪神・淡路大震災では、写真のような具体的な被害が記録されています。この教訓を生かし、ふだんから暮らしの安全に十分に備えてください。
(写真は、阪神・淡路大震災直後から復旧工事に携わった長谷工コミュニティ・技術部が撮影したものです)
激しい揺れにより、玄関ドアのフレームが変形してしまった例です。変形がひどい場合は玄関ドアは開かず、玄関からの避難は不可能となります。まず、玄関ドアをあけ、避難経路を確保しておくことが必要です。
壁にひび割れが走っていたり、歪んでいる場合があっても、柱・梁など主要構造部分の破壊が著しくない場合は、余震で倒壊することもあるので、速やかに家の外へ避難しましょう。
地震の激しい揺れにより、バルコニーの戸境においてあった物置が大きく動き、パーティションの壁面を破壊したものです。パーティションの壁面のほとんどを物置が塞いでおり、隣戸への避難の大きな妨げとなっています。パーティションは、避難経路であることを認識し、避難の妨げとなるものを置かないよう日頃から注意しましょう。
激しい揺れにより、バルコニー側のコンクリート壁が破壊された状態です。破壊時にはコンクリート塊が落下してくることがありますので、あわてて外に飛び出すと危険です。
室内の落下・転倒物といえば、家具や家具の上の置物、照明器具などがすぐ思いつきますが、阪神・淡路大震災程度の揺れとなると、思いもかけないものが、転倒・落下します。この写真のように、電気温水器も転倒することがあります。設備機器に関してもしっかりした固定がなされているか、接続部の補強等もチェックしておきましょう。
水道・ガス・電気等、ライフラインに影響がでた場合、その建物が居住できる状態であれば、使用の可否・復旧の時期、また、居住していく上での注意が掲示板等に掲示されます。被災した場合、居住していく上でさまざまな制約を受けることもあり、居住者の方々の協力が不可欠です。掲示物に注意し、一日も早い復旧にご協力ください。