エアコンの酸っぱい臭いの原因は?臭い対策と予防法を解説 エアコンの酸っぱい臭いの原因は?臭い対策と予防法を解説

エアコンの酸っぱい臭いの原因は?臭い対策と予防法を解説

エアコンの酸っぱいニオイを軽減する方法をご紹介します。


question

ねえねえ、ここ、変なニオイがするよ~!

たしかに。エアコンから酸っぱいニオイがしてくるね。

最近エアコンをつけ始めたからかな?どうすればニオイが取れるんだろう?

answer

酸っぱいニオイの原因は、主にカビや雑菌だニャ!エアコンの掃除をすると収まるかもしれないニャ!

■ご注意
エアコンの掃除をするときは、必ず電源をオフにしてから行なってください。また、エアコン内部の掃除を自分で行なうと、故障につながる恐れがあるので注意が必要です。今回ご紹介するルーバーや吹き出し口にカビが付着している場合は、内部にもカビが発生している可能性があるため、不安な方はプロの業者に任せるようにしてください。

エアコンの酸っぱいニオイの原因とは?

エアコンを掃除する女性

気温が急に上がる初夏のころ、エアコンを久しぶりにつけたら酸っぱいニオイがしてきた、という経験はありませんか?湿度がぐんと上がる梅雨から夏にかけても、エアコンから出る空気が臭くなりがちです。エアコンが酸っぱいニオイになるのは、いくつか原因があります。その原因について、それぞれ詳しくご紹介します。

カビ

エアコンは室内の空気を吸い込んで、冷風や温風を放出します。特に冷房や除湿運転をするときは、空気が冷やされるため、エアコン内部に結露が発生しやすくなります。結露の水分を好むのがカビで、エアコン内部にカビが繁殖するとニオイの原因になります。

ほこりと室内の空気

エアコン内部にたまったほこりや室内のタバコの煙、料理の際に舞い上がる油を含む蒸気、ペットの毛、花粉、ハウスダストも不快なニオイの原因になります。理由としては、タバコに含まれるタール、料理の油を含む蒸気には粘着性があり、これらがエアコン内部に入り込んで内部のほこりにくっつくことで、さらにほこりを呼び込むからです。ほかにも人の汗やペットのニオイなどを含んだ空気をエアコンが吸い取って、酸っぱいニオイの原因になることもあります。

コーティング剤やプラスチックのニオイ

新品のエアコンから酸っぱいニオイがすることもあり、その場合は、エアコンのコーティング剤やプラスチックが原因である可能性が高いでしょう。新品であれば通常、時間の経過とともに酸っぱいニオイは消えますが、まれに数週間たってもニオイが残る場合、メーカー不良品の可能性もあります。その場合は販売店に相談し、エアコン交換が可能かどうか確認しましょう。

ドレンホース(排水ホース)に詰まった汚れ

酸っぱいニオイの原因として、エアコンの水を排出するドレンホースから悪臭が侵入する可能性もあります。たとえば、ドレンホースの先端が排水溝に入っていると、排水溝のニオイがドレンホースを通して室内に入ってきてしまいます。また、ドレンホースが詰まって水の排出ができなくなると、ホース内にカビが発生して、そのカビのニオイが、室内に入り込んでくるのです。

ただし、酸っぱいニオイがするからといって、自分でエアコン内部の掃除をするのはおすすめできません。エアコン内部にはフィン(熱交換器)やファン、ドレンパンなど精密な部品があり、分解が難しいからです。内部を掃除するときは、ハウスクリーニングをはじめとするプロの業者に依頼しましょう。

プロならエアコン内部まできれいに!

自分では掃除のできないエアコンの内部には、カビや汚れがたまっている可能性が!そのまま使うと、不快なニオイや空気の汚れの原因になることも。プロによる分解洗浄で、エアコン内部をきれいにすることができます。ぜひ、気になる方はエアコンクリーニングサービスのご案内も行なっている長谷工にご相談ください!

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エアコンの酸っぱいニオイを放置した場合のリスク

エアコンの掃除をしないと電気料金大幅アップ

エアコンの酸っぱいニオイを放置すると、さまざまなリスクが生じます。長い間放っておくとエアコンの故障につながる可能性もあるので、「酸っぱいニオイがするかも?」と思ったら、早めに対処しましょう。放置することでどのようなリスクが生じるか、以下で解説します。

健康被害につながる

先に述べたように、酸っぱいニオイの正体はカビや雑菌などです。室内にカビや雑菌が舞うと、当然ですが室内にいる人はそのカビや雑菌を吸い込んでしまい、アレルギーの原因になったり、肺炎など呼吸器系の病気にかかったりする恐れもあります。特に乳幼児や高齢者、呼吸器系の持病がある人は注意が必要です。

余計な電気代がかかる

エアコン内部が汚れていると空気をスムーズに排出でなくなったり、空気を冷やすためのフィンの効率が悪くなったりして、使うエネルギーの量が増えます。結果、電気代が必要以上に上がってしまいます。

エアコン本体の故障リスクがある

エアコンから酸っぱいニオイなどの異臭、悪臭を感じるというのは、エアコン内部にカビや雑菌がたまっているサインです。最悪の場合、エアコン本体が故障する可能性もあります。

エアコンの酸っぱいニオイを軽減するための対処法

エアコンの各パーツの名称

エアコンの掃除をすることで酸っぱいニオイを軽減することにつながります。

エアコン本体の内部はさまざまな部品で構成されていますが、自分で掃除を行なえるのは「本体カバー」「フィルター」「ルーバー」「吹き出し口」の4か所です。

掃除方法はエアコンのパーツごとに異なるので、パーツ別にそれぞれの掃除方法を解説します。

本体カバーの掃除方法

■所要時間:10分~
■難易度:★☆☆☆☆
■掃除頻度の目安:週に1回

本体カバーの掃除方法

エアコンの本体カバーには、ほこりが付着しがちです。週に1回を目安に、ハンディワイパー(ハンディモップ)で付着しているほこりを取り除きましょう。

フィルターの掃除方法

■所要時間:20分~
■難易度:★★☆☆☆
■掃除頻度の目安:2週間に1回

道具は次のものを準備しましょう。
・掃除機
・新聞紙
・タオル2枚
・スポンジ、または使い古した歯ブラシ

フィルター掃除の方法

新聞紙をに敷き、その上にフィルターを置いて、フィルターに付いたほこりを掃除機で表面から吸い取ります。このとき表面ではなく、裏面から掃除機をかけると、フィルターの目にほこりが詰まるので注意してください。

シャワーでフィルターを洗っている様子

次にフィルターの裏面からシャワーで水洗いをします。ほこりが残っていたら、スポンジや歯ブラシで軽くこすって落としましょう。フィルターの素材はやわらかいので、強くこすらないようにしてください。

フィルターをタオルで拭いている様子

洗い終わったら、まずタオルで水気をやさしく拭き取りましょう。その後、用意した2枚のタオルでフィルターを挟むように水気を取ります。挟んで拭くことで、乾燥時間を短縮できます。

乾燥後、アルコール水をスプレーし、再び完全に乾かしてから、フィルターをエアコン本体に戻すと、カビ予防にもなります。

ルーバーの掃除方法

■所要時間:15分~
■難易度:★★☆☆☆
■掃除頻度の目安:2週間に1回

ルーバーの掃除方法

ルーバーは、軽い汚れであればハンディワイパーで十分落とせます。落ちにくい場合は、かたく絞ったタオルにアルコール水をスプレーして、表面を拭きましょう。

カビが生えてしまった場合は、以下の掃除方法を試してみてください。

ルーバーに付いたカビの掃除方法

手が届きにくい箇所のカビの掃除をする場合は、簡易掃除棒を使うと、掃除がしやすくておすすめです。簡易掃除棒は割り箸に薄い布やキッチンペーパーを巻き付け、輪ゴムで固定して作ります。使用する際は、簡易掃除棒にアルコール水をスプレーし、細かい部分のカビを取ります。

吹き出し口の掃除方法

■所要時間:10分~
■難易度:★★☆☆☆
■掃除頻度の目安:2週間に1回

吹き出し口の掃除方法

ハンディワイパーでほこりを取り除いた後、先にご紹介した簡易掃除棒で吹き出し口を丁寧に掃除します。

ドレンホースの掃除方法

■所要時間:30分~
■難易度:★☆☆☆☆
■掃除頻度の目安:年に1回

室外機のドレンホースの掃除方法

最後に室外機のそばにあるドレンホースの掃除もしましょう。道具は使い古した歯ブラシのみ。ドレンホースの中や出口まわりを、歯ブラシを使って、汚れをかき出すように掃除します。

なお、室外機の内部も精密機器なので、プロの業者に任せるのが安心です。

エアコンに酸っぱいニオイを寄せ付けないための予防法

エアコン掃除をしないで使い続けると、エアコン内部にほこりや汚れがたまってカビが繁殖し、酸っぱいニオイが発生します。以下では、酸っぱいニオイを予防するための方法を解説します。

冷房運転後、送風運転をする

冷房運転後にすぐ電源を切ると、エアコン内部が結露したままになり、カビが繁殖しやすくなります。冷房運転後はすぐに電源を切らないで、30分~1時間程度、送風運転をしましょう。

定期的に部屋の掃除する

部屋が汚いと、部屋の空気を吸い込むエアコンの内部も汚くなってしまいます。特にエアコン内部に油汚れを吸い込ませないためには、キッチンの換気扇の掃除頻度を上げることが効果的です。

キッチン換気扇の掃除方法

キッチンの換気扇の掃除方法は、まずキッチンシンクに50~60度程度のお湯をため、重曹を大さじ3杯溶かします。そこにレンジフードから外したファンとフィルターを入れ、お湯が冷めるまでつけ置きましょう。つけ置き後、汚れがゆるんで浮き始めたら、歯ブラシやスポンジを使ってこすり洗いします。それでも汚れが落ちない場合は台所用洗剤を使いましょう。

エアコンの酸っぱいニオイを対策する際の注意点

エアコンの酸っぱいニオイについて対策をする際、いくつか注意することがあります。エアコンの故障といったトラブルにつながらないよう、以下の点に気を付けましょう。

エアコンに消臭スプレーを吹きかけない

エアコンから酸っぱいニオイがするからといって、市販の消臭スプレーをエアコンに直接吹きかけるのはNGです。スプレーの直接噴射によって、センサーが故障したり、フィンが腐食したりして、冷房の性能低下につながるリスクがあります。

フィルターは完全に乾いた状態で戻す

掃除後、フィルターをしっかり乾かさずにエアコン本体に戻すと、残った水分がカビの原因になります。フィルターは完全に乾いてからエアコン本体に戻しましょう。

エアコン用の掃除スプレーは使用しないのがベター

エアコン用の掃除スプレーもエアコン内部の故障につながりかねないのでおすすめできません。内部の掃除はエアコンクリーニングのプロの業者に任せるのが安心です。

お掃除のミカタ

内部クリーン機能が有効?

エアコンの内部クリーンとは、エアコン内部についた結露を乾燥させることで、カビの繁殖を抑える機能です。電気代は1回1~3円程度なので、ご自宅のエアコンに内部クリーン機能が付いているなら、ぜひ使用することをおすすめします。内部クリーン機能がないエアコンの場合、送風運転を行なうことで同等の効果が得られます。ただし、内部クリーン機能が有効なのは、あくまでカビの繁殖前です。既に発生してしまったカビを除去する効果はありません。

裏技

低温設定の稼働で解消することも!
きらりアイコン

エアコンの酸っぱいニオイを解消する方法のひとつが、16~18度の冷房設定で1時間、窓を全開にして稼働することです。低温で稼働し続けることで、通常より多い結露がエアコン内に発生し、水分とともに内部に付着した汚れが流れます。ただしこの方法は、一時的に汚れを落とせても、ニオイのもとを完全に除去するものではありません。応急処置として考えましょう。

プロならエアコン内部まできれいに!

自分では掃除のできないエアコンの内部には、カビや汚れがたまっている可能性が!そのまま使うと、不快なニオイや空気の汚れの原因になることも。プロによる分解洗浄で、エアコン内部をきれいにすることができます。ぜひ、気になる方はエアコンクリーニングサービスのご案内も行なっている長谷工にご相談ください!

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わーい!ニオイがなくなった~!

エアコン掃除をしたら酸っぱいニオイが気にならなくなったね!

部屋の空気がきれいで気持ちがいいね!

エアコンのニオイを予防するには定期的な掃除が大切だニャ!

監修 本橋 ひろえ ナチュラルクリーニング講師

本橋 ひろえ

北里大学卒業後、化学薬品会社で合成洗剤の製造を経験。2006年より、東京を中心にナチュラルクリーニング講座を開催。子どもやペットがいる家庭でも安心してできる、環境や肌にやさしいクリーニング方法を伝えている。テレビ、ラジオ出演や雑誌の取材協力など、メディアでも活躍。「ナチュラルお掃除大全」「やることの「見える化」で掃除をラクにする方法」(ともに主婦の友社)、「家じゅうピカピカ!ラクチン大そうじ虎の巻 ナチュラル洗剤で安楽早」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書多数。