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開発ストーリー

長谷工がこれから取り組んでいく木造建築や非住宅物件。特徴的な3つの物件に関わった主要メンバーのこだわりや成長した点についてご紹介します。

PROJECT

01

長谷工羽村ロジスティクスセンター

outline

集合住宅を得意とする長谷工が、本格的に手がけた非住宅物件の長谷工羽村ロジスティクスセンター。初めて事業主体・設計・施工までを一気通貫で開発した物流施設。都心アクセスと雇用確保を見据えた立地選定から始まり、倉庫としての機能性や災害対応、環境配慮にまで踏み込んだ物件です。

01

企画

PLAN

不動産営業
工学部工業化学科卒
2020年入社

不動産営業

不動産営業は、事業に最適な土地を選定し、地権者との交渉や契約を行う役割。事業のスタートを担う、企画の起点となる重要なポジションです。

「マンションだけじゃない」長谷工の新領域へ

「なぜ長谷工さんが物流用地を購入するのですか?」仲介の信託銀行からの第一声がこれでした。「マンションのことなら長谷工」というフレーズは「長谷工はマンションしか取り組まない」と仲介には刷り込まれていました。その中で2020年2月に策定された中期経営計画を丹念に説明し、マンションマーケットが細るなか非住宅領域拡大を企図する当社の現状をやっと理解してもらいました。これが最大の苦労でした。
その後は仲介を通じ地主さんとの信頼関係を含め、競合する他社をギリギリの条件差でかわし、相対で購入することができました。

企業背景まで読み解く、用地取得の本質

地主さんは業界最大手の企業でしたが、数年前に他社グループHD傘下となり大規模なリストラを断行中でした。現場はもちろんですが親会社等の意向を加味した売買条件交渉が競合に差をつけたポイントだったと思います。表面的な事象だけでなく企業が抱える問題を裏読みすることで、競合他社との違いをつけることができます。また、売主さん義務としていた土壌汚染対策を当社が引き受けることで収支が大幅に改善しました。売買基本条件合意からの収支改善意識は当社の基本行動原則であり今後も高い意識を部員にも伝播させたいと思います。

受注営業
社会科学部社会科学科卒
2010年入社

受注営業

受注営業は、市場や顧客ニーズを踏まえ、デベロッパーと連携しながら建物の仕様や商品性を検討。プロジェクトの価値を最大化する提案を行うポジションです。

コスト高騰を乗り越えた、全社一丸の着工

本物件は初の単独自社事業での物流施設開発であり、挑戦の連続でした。事業化の提案時には、自社事業ですので他社に提案するとき以上に事業主に寄り添った提案を行いました。事業推進中は特に物価上昇による建築費の高騰に苦戦しました。設計・建設部門と連携して何度も会議を重ねコスト圧縮を行い、事業主サイドと協議して了承をもらい何とか着工に至ることができました。関連各部や上席の多大なる支援のもと、オール長谷工で臨むことで最後までやりきることができました。

総合力で乗り越えた、未踏のプロジェクト

マンションに比べて長谷工の経験値が少ない物流施設事業ですので随所に学ぶことがありますが、本物件についてはやはり単独自社事業であるところに一番の学びがありました。事業主側と受注側どちらかに偏ったら結果は全て自社にかえってきてしまうので、主張のぶつけ合いではなく調整に重点を置いた推進を学ぶことができました。そして何より、社内一丸となって協力し合うことで前例のないプロジェクトを成功させることができ、長谷工の総合力を再確認することができました。

都市開発
園芸学部緑地環境学科卒
2018年入社

事業主

事業主は、建物の完成後の活用方法や収益性を見据えた全体計画を立て、企画を主導。設計・施工とも連携しながら、事業全体の方針を定める役割を担っています。

初の単独開発で挑んだ物流倉庫のかたち

当社が事業主として初めて単独開発する物流倉庫のプロジェクトでした。賃貸用不動産には様々な種類が存在しますが、その中でも物流倉庫はテナント様の利用イメージが湧きにくく、その利用方法も多岐にわたることからプロジェクト推進をする上で判断に悩むことが多くありました。その為、常に汎用的かつ機能的な建物を目指し、1つ1つの判断を丁寧に行うことを心掛けました。結果的に竣工前にテナント様とご成約でき、プロジェクトとして成功しましたがこれは関係者の皆様との連携と努力の賜物であると考えています。

“すべてを良くする”をあきらめない開発姿勢

不動産開発では多くのステークホルダーが関係してくることから、物事を多面的に捉える能力が必要不可欠であり、そうすることでプロジェクト成功の蓋然性も高められると再認識しました。また、何かを良くする代わりに何かを失う選択肢で満足するのではなく、全てを良くする選択肢を常に追求したことも重要であったと思います。これまで賃貸マンションや商業施設等の開発に携わってきましたが、今回の物流倉庫の開発経験では新たな発見や出会いもあり、また物流業界ならではの慣習や常識も学び、総じて自身の知見を広められる機会になりました。

02

設計

DESIGN

意匠設計
理工学部建築学科卒
1988年入社

意匠設計

意匠設計は、建物の外観や内装・空間構成など、見た目や使いやすさを設計。デベロッパーや各部門と連携しながら、理想の住まいを形にしていく役割を担っています。

“長谷工らしさ”から始めた、物流施設のかたち

本作品は、物流施設の設計・施工案件として長谷工で6作品目となりますが、長谷工が単独事業主となるのは初めてです。これまでは事業主それぞれに考え方があり、その考え方を形としてきましたが、本作品では長谷工としての物流施設とは何かから創ることが必要でした。長谷工の事業主の部署、営業の部署、建設の部署そして設計の部署が緊密に連携し、長谷工の物流施設を造り上げました。設計としては、長谷工らしいデザインを担っています。

“街に親和する倉庫”という新発想

長谷工らしいデザインとは何かを考え、「街に親和する倉庫」をコンセプトとしました。建物周辺の西多摩の山々や周辺の建物の形状をイメージをファサードに活かすように、コンピュテーショナルデザインの手法を取り入れることで、特徴的なファサードデザインになりました。今回初めて使用したコンピュテーショナルデザインの手法を今後のデザインに展開していきたいと思います。

03

施工

CONSTRUCTION

施工管理
工学部建築学科卒
2007年入社

施工管理

施工管理は、現場の進捗や品質・安全を管理し、設計図上の建物を形にします。職人や協力会社と連携し、工事全体をまとめる存在です。

見せ場は“床”──徹底したこだわりが評価に

弊社では、分譲物件に比べて倉庫物件の実績が少ない中、いかに高品質かつコストパフォーマンス良く施工するかに注力してまいりました。特に、倉庫物件の見せ所である床の仕上げに工夫を凝らしました。具体的には、弊社初採用の騎乗式床洗浄機の導入、床掃除機ロボットの採用、そして床に特化した土間施工業者の採用を行いました。その結果、多くの方々から高い評価をいただき、自他ともに満足する物件を完成させることができました。

“使う人目線”が教えてくれた新しい発見

倉庫物件の施工においては、納まりの検討や工事の進め方、使用する重機や業者の選定など、通常のマンションとは異なるため、毎日が新しい挑戦で学びが多くありました。また、どの物件でも共通して言えることですが、常に使用する方のことを考えて施工しています。物流施設の場合は、共同住宅の居住者様とは異なる使用者の目線で物事を見ることができたため、自身にとって非常に新鮮であり、知見の向上にも繋がりました。最後に、オール長谷工で立派な物流施設が完成したことで、マンションだけではない技術力の高さを感じました。