「タンス預金」はなぜ税務署にバレるのか?見つかった時のペナルティ

「通帳に入れていると相続税がかかるから生前に引き出しておいた方がいい」そんな話しを聞いてタンス預金にしていると、大きな痛手を負うことになります。実は税務署は、相続税の申告内容を様々な角度から精査しており、現金の隠匿はかなりの確率で発覚します。今回はタンス預金がバレる仕組みと、見つかったときのペナルティを解説します。
なぜ税務署にバレるのか
税務署は相続税の調査で過去の銀行口座の入出金履歴の確認をすることができます。金融機関への照会権限を持つ税務署は、亡くなった方だけでなく相続人の口座も調べることができます。
ここで「不自然な出金」が浮かび上がります。たとえば亡くなる数年前から毎月大きな金額が引き出されている場合、「現金として手元に残っているのでは?」と疑われます。
また、相続財産の総額と、生前の収入・生活水準から推測される資産額が大きくかけ離れている場合も調査のきっかけになります。税務署は過去の確定申告や固定資産の情報も把握しており、総合的に「財産の辻褄」を確認しています。
税務調査はどのくらいの頻度で行われる?
相続税の申告書を提出した案件のうち、約20人に1人が税務調査を受けているとされています。そして調査が入った場合、約85%で申告漏れが指摘されているのが実態です。
見つかったときのペナルティ
未計上のタンス預金が発覚した場合、不足していた相続税に加えて以下のペナルティが課されます。
- 過少申告加算税
申告はしたものの金額が少なかった場合に課される追加税。不足額の10〜15%が上乗せされます。 - 重加算税
意図的に財産を隠したと判断された場合はさらに重く、不足額の35〜40%が加算されます。タンス預金の隠匿はこちらに該当するケースが多いです。 - 延滞税
本来の納付期限から発覚までの期間に応じて延滞税の負担も発生します。
これらが重なると、本来の税額を大幅に上回る負担になってしまいます。
「知らなかった」では済まされない
相続人が「タンス預金の存在を知らなかった」という場合でも、申告後に発覚すれば修正申告と追加納税が必要になります。相続が発生したら、自宅や貸金庫の現金も含めてすべての財産をしっかり把握し、正確に申告することが最大のリスク回避です。
心当たりがある場合は、申告前に税理士へ相談することを強くおすすめします。
執筆:伊藤会計事務所 税理士 伊藤 桜子
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