マンションのベランダ目隠しのアイデア3選|設置時の注意点も解説

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お住まいのマンションのベランダに目隠しを設置したいと思っているものの、良いアイデアが浮かばない方もいるかもしれません。プライバシーの確保や防犯性の向上につながるベランダ目隠しですが、ベランダに設置できるアイテムは制限されるケースが大半です。 この記事では、マンションでも設置できる目隠しアイデア、マンションのベランダに目隠しを設置する際の注意点を解説します。お住まいの部屋で設置を検討する際の参考にしてください。

■マンションでベランダの目隠しをするメリットとは?

ベランダ目隠しのアイデアを見ていく前に、まずマンションでベランダの目隠しをする意義を確認しましょう。ベランダの目隠しをするメリットは大きく分けて3点あります。

 

 

◇プライバシーを保護できる

1点目のメリットは、ベランダや外に面した室内のプライバシーを保護できることです。

 

マンションの低層階だと前面道路の通行人や車、周囲の住宅から柵越しにベランダや室内の様子が見えてしまいます。都市部のマンションが林立するエリアでは、中高層階でも向かい側の住宅からの視線が気になることがあるでしょう。

 

ベランダ目隠しを設置すれば、こうした近隣からの視線をシャットアウトし、家族だけのプライベートな空間を保てます。

 

 

◇防犯性を高められる

2点目のメリットは、防犯性の向上につながることです。

 

特に一人暮らしや子どものいる世帯では、外から室内が見えてしまう状況は好ましくありません。住人が動く様子や照明の点灯・消灯などにより、住人の生活サイクルが不審者に筒抜けになる可能性があります。ベランダ目隠しで外から室内が見えづらくなれば、他人が生活サイクルを推測しにくくなり、防犯性の向上が期待できます。

 

ただ、完全に視線をシャットアウトしてしまうと、侵入した不審者の姿も外から見えづらくなる危険があります。「見えにくいけれど多少は見える」程度の目隠しが、防犯対策としては望ましいでしょう。

 

 

◇ベランダがおしゃれになる

3点目のメリットは、アイテムを工夫すればベランダをおしゃれにできることです。

 

デザイン性の高い目隠しで室内からの景色を適度に遮ったり、素材感や色を合わせてベランダの雰囲気を統一したりすれば、おしゃれ度を高められるでしょう。

 

また、ベランダは洗濯物を干す場所としてのイメージが強いですが、家にいながら外の空気を感じられる貴重なスペースでもあります。マンションで定められたルールに反しない範囲でイスやテーブルなどを設置し、プライベートなアウトドア空間として活用してもよいでしょう。

 

 

■マンションでベランダの目隠しを設置する際の注意点

ベランダ目隠しを設置する際はいくつか注意点があります。どのアイデアを取り入れる場合でも以下のポイントを意識しましょう。

 

まず、マンションのベランダやバルコニーは、廊下や階段などと同じ共用部分である点です。住人による専有使用が認められているものの、利用にあたってはマンションの管理規約や使用細則を守らなければなりません。

 

マンションの使用細則のひな形となる全国マンション管理組合連合会「中高層共同住宅使用細則モデル」では、バルコニー等における禁止行為や専有使用者への原状回復義務が盛り込まれています。具体的には、多量の土砂による花壇等の設置、工作物の設置または築造、緊急避難の妨げとなる物品の設置、落下の可能性がある物品の設置もしくは取り付けなどが禁止行為として記載されています。

 

引用:全国マンション管理組合連合会「中高層共同住宅使用細則モデル」

 

マンションのルールを無視した結果、目隠しが強風などで落下して下を通行する歩行者や車に危害を加える可能性もあるでしょう。

 

リスクを避けるには、設置する目隠しの種類を検討する前にマンションの管理規則や使用細則を確認し、ルールの範囲内での設置を徹底しなければなりません。また、住まいの機能面から考えた場合、部屋の風通しを妨げるような目隠しは避けたほうが無難です。

 

 

■マンションのベランダ目隠しアイデア1:シェード、カーテン

ベランダ目隠しはたくさんのメリットが得られますが、ルール遵守や安全性の観点から、マンションで実践できるアイデアは限定されます。以下、マンションでも設置できるベランダ目隠しアイデアを3つ紹介します。

 

1つ目に紹介するマンションのベランダ目隠しアイデアは、シェードやカーテンを用いる方法です。ベランダの上部やベランダの柵にシェードやカーテンを取り付け、外からの視線を遮ります。

 

ベランダの様子を目隠しするためにベランダの柵に取り付けたいところですが、マンションの規約上難しい場合が多くなっています。規約違反にならない範囲内で、目隠しの目的に応じたサイズや取り付け方を選ぶとよいでしょう。

 

 

◇メリット

この方法のメリットとしては、目隠し以外の効果も期待できること。シェードやカーテンは雨が室内に吹き込むのを防ぐほか、シェードであれば日除けとしても効果的です。また、通気性の良い素材を選べば、室内への風通しを確保できます。目隠ししつつ、室内の快適性をアップできるのも魅力といえるでしょう。

 

カーテンは取り付け方によってさまざまな種類がありますが、突っ張り式であればシェードと同じように使えます。角度を調節することでオーニング(日よけ、雨よけ)として機能したり、他人に見られたくない洗濯物の目隠しをしたりと多様な目的に対応可能です。

 

◇デメリット

シェードもカーテンも素材が軽いため、風によって煽られやすい点は要注意です。急な雷雨や台風接近時など風が強い日は収納する必要があります。風で簡単に飛ばされてしまうようなものは、マンションの管理規約や使用細則で設置が禁止されているケースもあるため、事前に確認しておきましょう。

 

なお、シェードはベランダの柵に取り付けると外れにくくなり安全ですが、柵の上部が開いてしまうので日除けとしての効果は期待できなくなってしまいます。

 

 

■マンションのベランダ目隠しアイデア2:すだれ、よしず

マンションのベランダ目隠しアイデアの2つ目は、すだれやよしずを用いる方法です。すだれは細く加工した竹などを使用して作られるアイテムで吊り下げて使用します。よしずは立てかけて使うもので原料は葦がメインです。

 

すだれもよしずもDIY(Do It Yourself)で簡単に設置でき、昔から日本の家で多く使われてきました。現在もホームセンターなどでどこでも手に入れられます。

 

 

◇メリット

マンションのベランダ目隠しにすだれやよしずを使うメリットとしては、取り付けが簡単で規約違反になる可能性が低い点が挙げられます。高い位置に物干しがある物件なら、物干し竿から吊り下げるようにすだれを設置するとよいでしょう。近年物干しは低い位置に取り付けるのが主流になっていますが、こうした場合はよしずを壁や柵に立てかけるだけでも一定の目隠し効果が期待できます。

 

また、日除けにもなるので、夏場の室温上昇を抑える効果も期待できるでしょう。

 

◇デメリット

すだれもよしずも取り付けが簡単な反面、強い風が吹くと飛ばされるリスクがあります。特によしずは立てかけるだけのため、それほど風が強くなくても煽られてしまう危険があるでしょう。

 

すだれやよしずをベランダ目隠しとして使用する場合は、強風が見込まれる日は事前に畳んでしまっておく、よしずの固定方法を工夫するなど、規約違反にならない範囲での風対策が必須です。

 

 

■マンションのベランダ目隠しアイデア3:グリーンカーテン

3つ目に紹介するマンションのベランダ目隠しアイデアはグリーンカーテンです。ベランダに鉢植えなどを設置し、植物を育てることで外からの視線を遮断できます。鉢植えの低木などを併せて設置すれば、目隠しとしての効果がアップします。その他、ベランダの柵やラティスにつる性の植物を巻き付ける方法も効果的です。

 

 

◇メリット

植物によって目隠しをするグリーンカーテンは、隙間から自然な日差しが届き、適度に風通しを確保できるのがポイントです。外部からの視線を完全にシャットアウトするのではなく、「隙間から少し見えるけれど全体像はよく分からない」といった自然な目隠しになります。

 

数ある目隠しアイデアのなかでもグリーンカーテン特有のメリットは、植物の蒸散作用により、室内に入る外気の温度を下げる効果が期待できることです。蒸散作用とは、根から水分を吸収した植物がその水分を水蒸気にして、葉から大気中へ放散することを指します。水は蒸発時に周囲の熱を吸収する性質があるため(気化熱)、蒸散作用によって周辺の気温が下がり、室内に涼しい風が入ってくる仕組みです。

 

また、グリーンカーテン用に野菜を育てれば、夏場に収穫して食べられるのもうれしいポイントでしょう。

 

グリーンカーテンに向いているのは、つる性で大きな葉や実の付く植物です。例えば、ゴーヤ、アサガオ、ヘチマ、フウセンカズラなどがよく用いられます。

 

 

◇デメリット

グリーンカーテンを目隠しとして機能させるには、植物をしっかりと育てなくてはなりません。枯れたり生育が悪かったりすると十分な目隠しにならないため、手間をかけて育てる必要があります。反対に生育が良すぎると日差しが届きにくくなり、室内が薄暗くなってしまうでしょう。ちょうど良い状態をキープするにはこまめな世話が欠かせません。

 

加えて、植物に寄ってくる虫の対策、枯れ葉の処理といったメンテナンスの手間もかかります。

 

先ほど紹介したグリーンカーテン向きの植物は、冬を越せません。秋から初冬にかけて枯れ葉が大量に溜まり、冬になると枯れてしまいます。つまり、冬はベランダ目隠しの役割を果たさなくなってしまうのです。冬も含め年間を通して目隠ししたいなら、常緑低木のアイビーや鉢植えのコニファーなどを併置するとよいでしょう。

 

 

■まとめ

マンションのベランダに目隠しを設置すれば外からの視線を遮ることができ、プライバシー確保や防犯対策としての効果が期待できます。マンションのベランダ目隠しとしておすすめのアイデアは「シェード、カーテン」「ラティス」「グリーンカーテン」の3つです。

 

3つのアイデアは比較的簡単に実践できますが、設置前に管理規約や使用細則などマンションのルールを確認するのが大切です。ルールの範囲内で効果的な目隠しを設置すれば、住まいの安全性と快適性をアップできるでしょう。