2013年06月17日


 白金一丁目東部北地区市街地再開発準備組合(以下、準備組合)は、東京メトロ南北線・都営三田線「白金高輪」駅に近接する約1万8,000㎡の再開発地区で、最高高さ約156mの超高層マンションなど3棟からなる住宅・工場・オフィス・病院・店舗を集約した複合的なまちづくりを推進しております。6月17日に開かれた港区都市計画審議会で、白金一丁目東部北地区における「地区計画」及び「第一種市街地再開発事業」の都市計画が承認されました。近々都市計画決定され、告示される予定です。
 本計画には、初期段階より事業協力者として長谷工コーポレーションが参加し、準備組合の事務局をつとめてまいりました。また、コンサルタントの佐藤不動産鑑定コンサルティング、梓設計、上野計画事務所、日本工営と共同で基本構想・事業計画の立案などを検討し、再開発事業を推進してまいりました。準備組合では今後、都市計画決定を受けて、事業計画の策定、本組合の設立、権利変換計画の策定に向けた取り組みを推進してまいります。これらが順調に進めば、2015年度に着工し、2019年度に完成する予定です。

【経 緯】
 当社は、白金一丁目東地区で2005年に完成した「白金アエルシティ」においても、再開発事業の初期段階から事業協力者として加わり、都市計画段階における基本構想・基本計画の立案、そして事業全体のコンサルタント、推進コーディネート役を担いながら事業を推進いたしました。その結果、印刷業や金属加工業などの町工場を中心とした住・工・商の混在した市街地が超高層マンション・オフィスビル・工場集約街区からなる"住工商一体"の都心ランドマークに生まれ変わりました。
 今回の白金一丁目東部北地区は、戸建住宅や共同住宅を中心に、事務所・工場・店舗・病院など多種多様な土地利用がされている一方、歩行者の安全が十分に確保された道路基盤が整備されていないことや建物の老朽化といった課題を抱えていました。そこで「白金アエルシティ」が完成する約1年前の2004年から新しいまちづくりに向けた活動が始まりました。2009年には再開発準備組合が設立され、具体的な取り組みがスタートしました。
 ■白金一丁目東部北地区におけるまちづくりに向けた活動
  2004年度 「白金のまちを考える会」・「白金一丁目北地区再開発研究会」発足
  2007年度 港区まちづくり条例に基づく「まちづくり組織」登録
  2008年度 白金一丁目北地区を「北街区」「南街区」に分けてまちづくりを検討することについて研究会で承認。併せて「まちづくり組織」登録の区域変更
  2009年度 「白金一丁目北地区北街区市街地再開発準備組合」設立
  2011年度 「白金一丁目東部北地区市街地再開発準備組合」に名称変更

【まちづくりの目標・取組み】
 「白金コミュニティの再編」をテーマに、「安心して快適に暮らし続けられる、やすらぎとゆとりのあるまち」の実現を目標にしています。具体的には次の4点があります。

1)良好な都心居住の推進
 定住人口の増加に寄与する都市型住宅の供給とともに、土地の高度利用を図りながら、生活利便施設や地域の交流を促す交流広場の整備など、質の高い居住環境を整備し、利便性や暮らしにゆとりのある都心居住を推進します。

2)既存都市機能の維持・更新
 地域に密着した都市型産業を支える既存の事務所や工場、病院といった既存都市機能の維持と機能更新を図り、これらの機能と居住機能が調和した市街地の形成を図ります。

3)安全で快適な都市基盤の形成
 区画道路の拡幅や歩行者空間の拡充、電線類の地中化、防災広場などを整備することで、地域の防災性や交通利便性の向上を図ります。同時に敷地内の緑化を積極的に進め、環境にも配慮した安全で快適な都市基盤を形成します。

4)ゆとりと潤いのある水辺空間の創出
 当地区の北側に流れる古川では東京都による護岸改修が計画されています。この計画に連動して古川沿いに緑あふれる歩行者通路・公園・公共空地を整備します。これによって古川へのアクセス性を高めるとともに、古川の水辺のモデルとなるゆとりと潤いのある水辺空間を創出します。

【施設建築物等の概要】
 敷地東側に最高高さ約156mの高層棟(地下2階・地上43階建て予定)を配置し、広場を挟んだ西側に中層棟1(地下2階・地上14階建て予定)と中層棟2(地下1階・地上7階建て予定)を設けます。
 3棟を合わせた延べ床面積は約133,700㎡で、住宅約1,200戸のほか工場、事務所、病院、店舗などが入居する予定です。これ以外に公共施設として道路(拡幅)、公園、広場などが整備される予定です。

■再開発等促進区を定める地区計画の概要
 地区計画区域面積:約18,000㎡
■主要な公共施設等(予定)
 
種 類
名 称
規 模
備 考
幅員又は面積
延長

主要な
公共施設

道 路
地区幹線道路1号
12m~約14m
約100m
一部拡幅
地区幹線道路2号
10m
約200m
拡幅
公 園
公園
約500㎡
新設
その他の公共空地
歩行者通路
6m
約240m
新設
地区施設
広 場
広場
約800㎡
新設
その他の公共空地
歩道状空地
4m
約235m
新設
公共空地
約140㎡
新設(水道施設含む)

■第一種市街地再開発事業における施設建築物等の概要(予定)
◇建築計画の概要
 計画地:東京都港区白金一丁目
 事業区域面積:約17,000㎡
 敷地面積:約11,110㎡
 建築面積:約6,650㎡
 延べ面積:約133,700㎡
 最高高さ:約156m
 主要用途:住宅、工場、事務所、生活利便施設(店舗、病院等)
 住宅戸数:約1,200戸
 駐車場台数:約600台
 工事予定期間:2014年度~2018年度
 供用時期:2019年度(予定)
◇配置計画図
◇計画建築物の断面図
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