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2024.03.19

「マンション好き」国山ハセンさんに聞く。上級者ならではのマンション購入の5つのポイントとは? 

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20代の頃から複数回にわたりマンションを購入してきた国山ハセンさん。「上級者」の視点から、マンションを購入する際のチェックポイントを語っていただきました。

――はじめに、ハセンさんのマンション購入履歴を教えてください。

 

国山ハセンさん(以下、ハセンさん):最初にマンションを購入したのは社会人3年目と、わりと早いタイミングでした。3年ほど住んでから賃貸物件として人に貸し、自分は当時勤めていたTBSの近くの賃貸マンションで暮らしていました。その後、2020年に結婚した時に最初のマンションを売却し、子どもが生まれたタイミングで新たにマンションを購入しました。また、居住用とは別に投資用のマンションも所用しています。

 

――社会人3年目でのマンション購入は、かなり早いように感じます。

 

ハセンさん:これは父のアドバイスの影響が大きくて。社会人になったタイミングで、「早めに不動産を買ったほうがいい」と言われました。家賃という固定費を支出し続けるよりも、早めに自分の資産として不動産を保有したほうがいいぞと。当時の年収や勤続年数で買えるマンションはかなり限られていましたが、父の教えに従い、早くから物件の検討を始めました。

 

――ちなみに、お父様から具体的な物件のアドバイスはありましたか?たとえば、「結婚のタイミングで住み替えることを見越して、売却しやすいマンションを選んだほうがいい」みたいな。

 

ハセンさん:「広めの物件を買ったほうがいい」とは言われました。当時は独身でしたが、一人暮らし用のワンルームではなく、家族ができても一緒に暮らせるよう「最低でも1LDK以上、50㎡以上」と、具体的な広さまでアドバイスしてもらった記憶がありますね。

▲国山ハセンさん。TBSテレビにてアナウンサーとして「news23」「Nスタ」「アッコにおまかせ」等、報道番組キャスターからスポーツ、情報、バラエティ番組まで幅広く担当。2023年1月よりPIVOTにプロデューサーとして参画。番組出演・企画制作を担当。サッカーと日本酒を愛する1児の父。X:国山ハセン

――マンションを買う際に、ハセンさんが重視しているポイントは何でしょうか?

 

ハセンさん:特に重視しているのは、「立地」「広さ(間取り)」「周囲の環境」「設備」「騒音」の5つです。まず「立地」ですが、最も重視するのは職場への近さ。2つ目の「広さ」は立地との兼ね合いもあるのですが、自分も家族もリラックスできるよう、やや広めのスペースがほしいです。

 

「周囲の環境」は人によって重視するポイントが異なると思いますが、私の場合は飲食店が充実していることと、スーパーが近いこと。「設備」は専有部もそうですが、共用部の充実度やどんな設備があるかは細かく見ます。それから「騒音」もかなり大事で、建物自体の遮音性はもちろん、隣近所にどんなライフスタイルの人が住んでいるかをチェックしますね。

 

――「立地」でいうと職場への距離感のほかに、資産性も意識されますか?

 

ハセンさん:そうですね。将来の住み替えも視野に入れて、資産性はかなり重視しますね。やはり物件価格が落ちにくいエリア、理想は上がる可能性が高い立地ですが、そうなると東京では「都心6区(千代田区、中央区、港区、文京区、渋谷区、新宿区)」が候補かなと。

 

とはいえ居住用となると、先ほども言ったように「価格と広さ」、そして「生活利便性」との兼ね合いもあります。また、結婚後はそこにパートナーの意向も加わってくる。今のマンションを買う時も、妻とはかなり議論しましたね。お互いが好きなエリアのなかで、さまざまな要素を加味しながら場所を絞っていきました

 

――広さや間取りに対するこだわりも、詳しく教えてください。

 

ハセンさん:これは独身時代からですが、すべての機能がリビングに集約している状態って、あまり好きではなくて。小さくてもいいからリビング以外の部屋が一つはほしいですね。家族ができてからの物件探しでも、勉強部屋というか、プライベート空間を確保できるかどうかを重視していました。

 

広さに関しては、その時々の家族の人数や暮らし方をふまえた上で、少しゆとりを感じられるだけのスペースは確保したい。今は妻と、まだ小さい子どもとの3人暮らしですが、全体で70〜80㎡くらいの広さはほしいですね。

 

――それだけの広さがあれば、将来的に家族が増えても安心ですしね。

 

ハセンさん:いや、私の場合はあくまで「今の暮らし」にフォーカスしていて、将来のライフスタイルの変化はあまり考慮していません。その時の暮らしにマッチしなくなったら住み替えればいいと思っている派なので。

 

家ってライフステージだけでなく、その時々の仕事のスタイルやキャリアにも密接に関わるものだと思うんです。たとえば私の場合、TBSから独立したばかりの今は、仕事に集中するスペースとして、どうしても自分用のひと部屋は必要でした。

 

キャリアやライフスタイルは流動するし、予想通りにいくとも限らない。だったら、「今」に目を向けて選べばいいんじゃないかと思っています。

 

――ちなみに、ハセンさんはタワーマンションがお好きだと。なぜでしょうか?

 

ハセンさん:眺望の良さだったり、そもそもラグジュアリーな雰囲気が好みだったりと、理由はいくつかありますが、一番はやはり共用施設が充実していることですね。

 

――ハセンさん的に、特にあると嬉しい共用施設は?

 

ハセンさん:まず、フィットネスジムはほしいです。あとは、カフェとライブラリースペースがあれば、かなり満足度は上がりますね。屋上に出られたり、子どもを遊ばせられるようなキッズスペースもあったりしたら最高です。

 

ただ、共用施設って結構「これはいらないでしょ」っていうものもありますね。逆に、自分や家族にとって不要だったり、あまり使われなさそうな無駄な共用施設があったりしないかをチェックするのも、大事なポイントだと思います。

 

――確かに、誰も使わない共用施設の運営費を負担し続けるのは避けたいですよね。

 

ハセンさん:たとえば、シミュレーションゴルフの設備とかね。あれば楽しそうですけど、定期的に利用する人がどれだけいるかというと、そう多くはない気がします。それから、会議室なんかも意外と使われなかったりしますよね。

 

――他に、タワーマンションで必ずチェックするポイントはありますか?

 

ハセンさん:まず、各階に24時間置けるゴミ置き場があるかどうか。あとは、エレベーターの混雑具合ですね。マンションによっては朝のピークタイムでも混雑しないよう、低層階、中層階、高層階でエレベーターが分かれています。それも含めて、エレベーターのキャパシティはチェックします。

 

もちろん、これは私の場合であって、生活のなかで重視するポイントは人それぞれ。住み始めてからストレスの要因になりそうなところは、細かく見たほうがいいと思います。

 

 

 

――最後に、ハセンさんがいま最も注目しているエリア、マンションを買いたいエリアがあれば教えてください。

 

ハセン:予算のことを全く考慮しなくていいのであれば、去年オープンした麻布台ヒルズですね。港区の中心部かつ、周辺の再開発も進んでいて、資産性という点ではこれ以上ない場所ですよね。

 

また、あのへんは元々の街の雰囲気もすごくよくて。大都会なんだけど、ビルだらけ、タワマンだらけという感じでもなく、意外と閑静な住宅街が広がっていて、低層の高級ヴィンテージマンションも多い。緑もほどよく感じられる環境ですし、とても暮らしやすいだろうなと思います。

 

 

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取材・文:榎並紀行 撮影/homevideo company inc.

撮影場所協力:長谷工のリノベ「御茶ノ水ロイアルハイツ」

 
 

WRITER

榎並紀行
編集者・ライター。編集プロダクション「やじろべえ」代表。住まい・暮らし系のメディア、グルメ、旅行、ビジネス、マネー系の取材記事・インタビュー記事などを手がけている。 X:@noriyukienami

おまけのQ&A

Q.将来、海外で暮らしたいという願望はありますか?
A.ありますね。今は仕事の都合などもあって難しいですが、10年後・20年後には現実的な選択肢に上ってくるかもしれません。姉も海外在住ですし。 ちなみに、居住用ではなく投資用に海外のマンション購入を検討したこともあります。ドバイやオーストラリア、東南アジアにヨーロッパのリゾート地など、現地の物件事情をかなり調べましたよ。