特集

2024.04.23

好きな場所はキッチン。健康オタクのソニン流「美と健康」を守る部屋づくりとは?

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「日本一ストイックな女優」ともいわれているソニンさん。美と健康について日頃ケアしていることを、ご自身のマンションライフと一緒に伺いました。

――今はどんな家にお住まいなのでしょうか?

 

ソニンさん(以下、ソニン):2LDKのマンションです。リビング・ダイニング(LD)と洋室2部屋が隣接しており、壁やドアがガラス張りになっています。LDから洋室が見え、洋室からLDが見えるという、ちょっと変わった部屋ですね。

▲ソニンさん。2000年にEE JUMPのメインボーカルとしてCDデビュー。01年よりソロ活動を開始し02年に発表したシングル「カレーライスの女」が素肌にエプロン姿のジャケット写真で大きな話題を呼ぶ。その後、俳優として舞台やドラマなどで活躍する中、演劇留学のため2012年から1年半ニューヨークに滞在していた経験もある。近年の主な出演作は日本テレビドラマ『新空港占拠』、舞台『尺には尺を/終わりよければすべてよし』、ミュージカル『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』、『キンキーブーツ』など。『第41回菊田一夫演劇賞』演劇賞、『第26回読売演劇大賞』優秀女優賞など、数多くの賞を受賞。2024年7月上演のミュージカル 『ラフヘスト~残されたもの』では主演キム・ヒャンアン役として出演予定。健康と美容に造詣が深く、12年前から動物性食品を口にしないヴィーガン生活を続けている。
Instagram:@sonim_official

――そのガラス張りの部屋が気に入ったのでしょうか?

 

ソニン:いえ、どちらかというと “気” の通りが良い点に惹かれました。LDの扉も半分ガラスなので、玄関を開けたらバルコニーまで一直線に視界が開けるんです。空気が通り抜けていく感覚がすごく気持ち良い。

 

風水的にも玄関は大事っていいますよね。風水に詳しい知人に前の家を見てもらったら、ちょっと「気」が悪かったんですよ。でも今回の家は「良い」と言ってもらいました。

 

 

――開放感や気の流れが決め手だったんですね。

 

ソニン:あとは「縁」もありますね。以前、引っ越ししようと思ってお部屋を探していた時に「良いな」と思った部屋が、じつは今住んでいるマンションの別の物件だったんです。その時はタイミングが悪くて住めなかったのですが、そのことがずっと頭にありました。

 

改めて物件を探していた時に今の家を発見して、「あっ前に住みたいと思っていた物件だ!」と思って即、申し込みました。こういう巡り合わせは大事だと思っています。

 

 

 ――家の中でお気に入りの場所はどこですか?

 

ソニン:キッチンです。私は料理が趣味なのでキッチンの広さは重要……と言いつつ、じつは前住んでいた部屋より狭くなったんです。特にお菓子作りをする時にはスペースが必要なので、どうしたものかと思って色々と考えた結果、カウンターテーブルを置くことにしました。

 

キッチンが壁に面しているので、その背面にカウンターテーブルを置くことで作業スペースを確保したんです。LDが少し狭くなるのですが、やはり機能性重視ということで。天板もこんな感じのマーブル模様なので写真もきれいに撮れます(笑)。

▲お気に入りのマーブル模様のカウンターテーブルと、自炊した「天の川そうめん」(ソニンさんのInstagramより:@health_s.sonim

▲カウンターテーブルにしてから立食を楽しむこともあるそう

ソニン:このテーブルの下は収納になっています。フライパンや鍋の他に、お菓子作り用のボウルやミキサーなどもしまえるので、作業場としてだけではなく収納スペースとしても重宝しています。

 

 

 ――他にこだわりポイントはありますか?

 

ソニン:必ず花を置くことです。私にとって料理はストレス発散であり、瞑想でもあるため、とにかくキッチンに立っている時間が長いんです。だから花屋さんでビビッときたものを買って飾っています。近くに花があるだけで気分が華やぐんですよ。ちなみに今は、ドラマの現場でもらった桜の木を飾っています。

▲以前飾っていた花(ソニンさんのInstagramより:@health_s.sonim

――ちなみに理想のお住まいを教えてください。

 

ソニン:天井が高い家です。ニューヨークに住んでいた時期があるので、当時の天井の高さが忘れられなくて。ただ日本ではなかなかないので、ちょっと諦め気味です(笑)。あとはコの字型の大きなキッチンにも憧れます。料理がしやすそうなので一度は住んでみたいですね。

 

 

――舞台やドラマなど多忙な日々を過ごしているソニンさんは、どのように健康管理をしているのでしょうか?

 

ソニン:まず喉のケア。職業柄これは必須ですね。寝室だけで加湿器を2台まわしています。特に枕元に置いている小さな加湿器が大事です。結局は顔まわりが潤っていることが重要なので。

 

寝る時に必ずしていることは、湿ったフィルターがセットされているマスクをつけることと、ネックウォーマーを首に巻くことです。本当にケアしたい時はマウステープもします。口呼吸をしなくなるので喉へのダメージが減るんですよ。

▲職業柄、喉を大切にしているそう

 ――徹底されていますね。睡眠について何かケアしていますか?

 

ソニン:寝具はこだわりました。家の中でいちばん高価なものは、もしかするとベッドかもしれません。寝ている時の姿勢をショールームで撮ってもらって、自分に合うベッドをセレクトしました。おかげで今は横になった瞬間にストンと眠れます。

 

あとは、日の出の時間に合わせて光が強くなる目覚まし時計もおすすめです。少しずつ部屋が明るくなるので自然に起きられます。

 

 

ソニン:体調管理の話でいうと、毎日ストレッチをしています。朝起きて、まずは洗面所で洗顔やうがいをして、キッチンで一杯のお水を飲みます。それからLDにヨガマットを敷いてストレッチをする、というのが日課です。

 

2年程前からランニングと今年から筋トレも日課メニューとして始めました。筋トレは自重でできる腕立て伏せやプランク、スクワットなど。ランニングは自宅ではなく、ジムのマシンを利用しています。

 

 

 ――ソニンさんは何事も継続できるストイックなイメージがあります。続けるコツはありますか?

 

ソニン:ストレスなく続けられる強度にすることです。たとえば筋トレは、そんなにたくさんの種目を何回もやっているわけではありません。腕立て伏せ20回、スクワット30回、ツイスト30回、プランク30秒、のように10分くらいで終わるメニューを組んでいます。

▲ソニンさんは意外と面倒くさがりな面もあるとか

ソニン:ランニングもそう。「毎日走っている」と言うと、大体「何分くらい?」と聞かれますがそうじゃないんです。大事なのは強度ではなく毎日続けること。5分でも良いんです。

 

もちろん余裕があればもっと長い時間トレーニングしても良いですが、ムリをすると継続できません。たまには休んだって良い。「あれ? こんなもんで良いのかな?」と、ちょっと足りないと思うくらいがちょうど良いんです。

 

 

――今後チャレンジしたいことはありますか?

 

ソニン:既に動き始めているのですが、ヘルスコーチとして本格的に始動しています。米国認定統合栄養ヘルスコーチという資格を保有しており、その知見を活かした仕事ですね。先日初めて講座を開催しました。

 

 

 ――ヘルスコーチとはどのようなお仕事なのでしょうか?

 

ソニン:健康に関してコーチングをする仕事です。「身体が不調」といっても症状は人それぞれ違うので、カウンセリングを通じてその原因を探っていきます。

 

たとえば、何となく身体が怠い時も、その原因が食生活なのか、運動不足なのか、あるいはストレスによるものなのかは、簡単には分からないと思うんです。でも原因が分からないと適切な対応はできませんよね。

▲インタビュアーの個人的な悩みにも答えてくれました

ソニン:食事に原因があると思ったけど、じつは親との関係が悪化していることが不調の原因だった、なんてこともあります。自分一人では分からないことが多いため、ヘルスコーチが色々とヒアリングをして原因を探るんです。

 

 

 ――どのような知識が必要なのでしょうか?

 

ソニン:あらゆる角度から問題を突き止めるので、幅広い分野の知識が必要です。いちばん重要なのが、じつはカウンセリング。話を聞き、不調の原因を探っていきます。もちろん、栄養学や睡眠学なども学びますし、心理学や経済学の知識も必要です。

 

 ――昔から興味があったのでしょうか?

 

ソニン:この仕事を始めてからですね。ずっと続けている菜食などの栄養学や健康については色々と調べて実践していたので、周りから質問されることが多かったんです。「ソニンに聞けば分かるだろう」みたいな。俳優という仕事は本当にハードなので、心身の管理が重要です。俳優業界にも「専属の栄養士」みたいな職業があれば良いなと、昔から思っていました。

 

私がおこなっているヘルスコーチは俳優に限定しているわけではありませんが、色々な方の身体に関する悩みを解決する一助になれたらなと思います。もちろん俳優業も引き続き頑張りますが、ヘルスコーチも頑張りたいです。開業したらぜひ来てください(笑)。

 

 

取材・文:中村昌弘 撮影:平林直己 イラスト:高木ことみ ヘアメイク:石田絵里子 スタイリスト:外山由香里

 

WRITER

中村 昌弘
ライター。「なかむら編集室」代表。住まい・暮らし系のメディアでの取材記事、ビジネス系の書籍の執筆などを手掛けている。 X:@freelance_naka

おまけのQ&A

Q.ストレッチや筋トレ以外に毎日やっていることはありますか?
A.朝お水を飲む時に「今日一日ありがとう。自分にありがとう」と必ず言うようにしています。セリフが変わることもあるのですが、今日はこういう人に感謝して、周りのみんなに感謝して、自分にもありがとうと言う。そうすると気持ちよく一日を始められるのです。