インタビュー

大阪府豊中市 新千里東町近隣センター地区再開発事業

千里ニュータウン初の試み
新千里東町近隣センターの
再生・活性化を目指して

地権者様

  • 元理事長 
    丹羽様

    丹羽様お写真
  • 元監事 
    矢野様

    矢野様お写真

長谷工コーポレーション

  • 建替・再開発事業部
    藤村

    建替・再開発事業部 藤村写真

最初の検討から25年あまり。
様々な困難を乗り越え実現した、安全で快適な暮らし。

千里ニュータウン内で、店舗付き住宅・公共施設(地区会館)・府営住宅を内包する「新千⾥東町エリア」の歴史は古く、新千⾥東町近隣センターの開業は1966年。

2000年頃から各施設の老朽化が顕著になり、建替え要望が出たものの、手法や全員同意の推進などの課題もあり難航。その後の度重なる停滞や様々な困難を乗り越え、ついに2025年最終工区の引渡しを終えました。

地権者の皆様が、安全で快適な暮らしを実現するまでの道のりをご紹介します。

地権者様と長谷工コーポレーション担当者のお写真

プロジェクト概要

最初の検討から時を経た2009年頃、権利者の強い意向を受けた豊中市が、大阪府と連携し共に本件建替えの検討支援を開始し、改めて商業・公共施設による周辺住民の利便性向上と、新たなコミュニティ形成の核として再開発をベースとした検討がスタートしました。
長谷工コーポレーションが事業協力者として選定されたのは2013年。
以降、基本計画策定や合意形成業務等を行い、2017年には参加組合員・特定業務代行者として選定されました。
本件は3工区に渡る段階建替えで2019年の権利変換計画認可以降、工事完了まで約6年という長期事業でしたが、当社がコストコントロールを行い、参加組合員各社とも密に調整を図って、権利者の経済条件を維持しながら、スケジュールの遅延なく、2025年最終工区の引渡しを実現することができました。

再開発が実現するまでは紆余曲折あった。
根気強く頑張って今がある。

再開発を行ったきっかけは?

矢野様:

建物の⽼朽化がどんどん進んでしまって。

実際、近隣センターの各店舗で⽔漏れやガス漏れが発⽣したりして。建物の維持を継続していくのも難しいなと感じることが出てきたんですよね。

最初は建替え等を検討するのが一番いいのではないかと皆が感じ始めたというのが大きかったと思います。

実現するまでの道のりはいかがでしたか︖

丹羽様:

2000年頃から建替えを検討しようという話はあったけれど、実現するまでには、それはもういろいろと紆余曲折ありましたよ。組合設⽴までたどり着くのには本当に⻑かったです。

なかなか話が前に進まなかったのは、建替えに対して地権者の皆さんにいろんな意⾒や不安があったということですね。

周辺の団地も建替えの合意形成がされて、実際に建替えをしていく実例が出てきて。あっちの団地はどうだったとか、こっちの団地はどうだったとか、いろんな情報が入ってきました。そうすると、自分たちの地区ではその建替えの方法は活⽤できないのか、どうなのかとかいろいろ議論がでてましたね。

矢野様:

今回私たちは、近隣センターという店舗中心の地権者だったので、周辺の集合住宅の団地が建替えてないのに私たちのところが先に建替えてもいいのかという議論もあって、話が進まなかったことがありました。だから、合意形成がなかなかまとまらず、過去に何度かとん挫したんですよね。

再開発前の写真
再開発前の写真
  • 老朽化が目立つ住宅
    老朽化が目立つ住宅
  • 店舗でも雨漏り等が発生
    店舗でも雨漏り等が発生
  • 取り壊し前の新千⾥東町近隣センター
    取り壊し前の新千⾥東町近隣センター

地権者の皆さんで勉強会を行い、
じっくりと意見をまとめていった。

どのように意見をまとめられたのでしょうか?

丹羽様:

最終的には当時の理事⻑が中⼼となって、あきらめずに実現しようと頑張ったのが⼤きかったと思いますね。

実現するまで、いろいろ理事会など開いて皆で決めていくのですけど、その場に⽋席予定の⽅がいらっしゃったら、特に議事に関しては、必ず「委任状」をもらいに⾏きましたね。同じ地権者ですけど、丁寧に対応するように⼼がけました。

そして行政に対しても、どうやって建替えるのが最善なのか相談をしました。幸い行政の方も協力的で、結果、隣接する府営住宅の移転と併せて、「再開発事業」という形で採択してくれたのが大きかったです。ほんとうにありがたかったです。

矢野様:

そんな中で地権者の意見がまとまっていき、コンサルタント会社をまじえて行政と議論を進めました。

コンサルタント会社の担当者の方も非常に熱心な方で、月1回、勉強会を開いてくれました。その場で地権者皆で勉強して、再開発とはどういうことなのかと理解を深めていくことができたのが⼤きいですよ。本当にそれはありがたかったです。

丹羽様:

あと住宅⾦融⽀援機構もこの事業に対して協⼒的だったのも⼤きかったよね。実際に事業が動き出した際に事業融資の件で、「まちづくり融資」の勉強会とか住宅⾦融⽀援機構が開いてくれて。それで、みんなで事業融資についても勉強して理解を深めていったんですわ。

インタビュー風景写真
インタビュー風景写真

新しい街・建物での生活はうれしい。
住居としても、お店としての新生活も。

新しい建物での生活はいかがですか︖

丹⽻様:

私は、今の新しいマンションに実際に住んでいるんですけどね。

いろいろと設備が新しくなっていて、最初は使いこなすのに時間がかかったりしましたけど、やっぱり新築は良いですね。

どのタイプの住⼾にするのか、何階の部屋にするのかを選ぶ時、そんなに私⾃⾝は慎重に考えて選んでいなかったのだけど、内覧会で初めて実際のお部屋を⾒た時、リビングの窓から⾒える景⾊がすごく良くてね。

感動しましたよ。

矢野様:

最初のころ、実は再開発することは反対だったんですよね。再開発をしたら、いろいろ費用がかかると思っていて。

でも、今は新しく完成したマンション1階の商業施設で店舗を営業しているんですが、以前の近隣センターで店舗を営業していた頃、建物の⽼朽化が進んでしまって、⾬漏りをしていた時期のことを考えると、再開発をして移転して、新しい建物でお店が営業できて本当に良かったと思います。お店に来られるお客様にも「綺麗になったねー︕」と喜んでもらえてるのがなによりうれしい。

実際、マンションが出来上がるまでは、私、毎日写真を撮っていたんですよ。出来上がるのが楽しみで。

以前から自治体的な活動をしていたんだけど、2022年6月に新しい地区会館がオープンして夏祭りなどのイベントができるようになってね。もともと、この新しいマンションにも、周辺の賃貸マンションから引越してきた⼩さなお⼦さんがいるご家族もいるから、久々にイベントができて良かったです。

丹⽻様:

今後、他の地区でも再開発とか検討しているところがいろいろあると思うけど、防災を含めたまちづくりは大切やと思います。

この建物もいくつか防災に関する対策が取られていて、管制運転付エレベーターや防災倉庫があるし、防災イベントも実施している。部屋でいうと、家具の転倒防止や、耐震ドア・キッチン戸棚の耐震ラッチがついていて、やはり安心感がありますよね。

関西は阪神・淡路大震災を経験してるから、より関心も高いと思いますね。

内装
東街区 外構・店舗外観
新しい地区会館
  • 西街区 外観
    西街区 外観
  • 西街区 エントランスホール
    西街区 エントランスホール
  • 東街区 外観
    東街区 外観

これから再開発を実現していく地権者の⽅へ

何かアドバイスはありますか︖

丹⽻様:

とにかく地権者の皆さんで結束することが⼤きいですね。

私たちもそうやったけど、やっぱりいろんなことを漠然と不安に思っていることが多いと思うからね。専門のコンサルタント会社の方に相談してアドバイスを求めていくとか、ひとつひとつ疑問に感じたことを解決していくことが、意⾒のまとまる方法なのではないかと思います。

⻑⾕⼯コーポレーションとの歩みはいかがでしたか?

矢野様:

事業協⼒者として⻑⾕⼯コーポレーションを選んだのは、千里ニュータウン周辺で団地建替えをしている実績があったことが⼤きかったと思います。個人的にも⻑⾕⼯コーポレーション施⼯のマンションに住んでいたので建物に対する安⼼感もありました。

様々な問題に常に伴走してくれて、本当に心強かったです。

丹⽻様:

近隣センターのすぐ近くの団地も長谷工さんで建替えしてましたからね。

最後に再開発組合の解散を迎える中の心境は?

丹⽻様:

決して短いとはいえない、長い道のりを少しずつ少しずつ話し合いを重ね、ここまでやってきました。

今の想いは多くの方の御支援を受け、感謝の気持ちでいっぱいです。緑多いこの街で、新千里東町会館を中心に、地域の関連諸団体とマンション自治会や近隣住民の方々共に携え、信頼と基礎を固め、今後もこの豊中市を盛り立てていけるよう切に願っています。

インタビュー風景写真

長谷工コーポレーション担当者より

  • 建替・再開発事業部 藤村写真

    皆様の決して諦めない姿勢が、最大の原動力になりました。

    理事会役員の皆様を中⼼に、20年を超える建替え検討・協議を重ね、様々な課題を乗り越え、建替えを実現された事に誠に敬服しております。前理事⻑からは地権者の合意形成がまとまらず、過去に何度か計画がとん挫したと伺いました。
    そしてこれが最後のチャンスかもしれないという状況で⻑⾕⼯コーポレーションを選定いただき、合意形成の⼀助を担うことができました。皆様の決して諦めない姿勢は、事業⽀援をしていく上で、最⼤限の原動⼒となりました。「当地区近隣センターの活性化や地域コミュニティ継承」という社会的意義のある事業に携わらせていただいた事に大変感謝しております。

    長谷工コーポレーション 
    建替・再開発事業部 藤村