蛇口の水漏れを自分で修理する方法!原因や直し方を図で分かりやすく解説
この記事でわかること
蛇口の水漏れの原因は?
蛇口の水漏れの原因の多くは、カートリッジやパッキンをはじめとする部品の経年劣化によるものです。
蛇口の水漏れの対処法は?
まずは落ち着いて止水栓を閉めてください。その後、状態を確認しながら原因を突き止めましょう。蛇口の種類や水漏れ箇所にもよりますが、カートリッジやパッキン、シールテープの交換であれば、自分で修理することが可能です。ただし、場合によっては、専門の業者に依頼しなければならないこともあるため、状態を正確に見極めましょう。
■ご注意
作業する際は、メーカーのホームページや取扱説明書を確認するようにしてください。また、蛇口の分解や作業内容に自信がない方、ご自身での修理に不安を感じる方は、専門業者に依頼しましょう。
目次
蛇口の水漏れを直すには?まずは応急処置をしよう
ご自宅で水漏れを発見したとき、正しい手順を踏めば被害を最小限に抑えられます。今回は自身で修理する方法とその際の注意点も解説します。
水漏れが止まらず流れ続けている場合は、まず止水栓を閉めて水を止めましょう。止水栓はキッチンや洗面台などの蛇口につながる部分にそれぞれ設置されている栓で、水を止めたり水量を調節したりする際に使用します。この止水栓を閉めることで、該当箇所の給水が止まります。蛇口の形状にかかわらず、止水栓は必ず蛇口の周辺にあります。
止水栓にはハンドル式、外ネジ式、内ネジ式という3つの種類があります。ハンドル式は通常の蛇口と同様に、手で回して水を止めるタイプです。外ネジ式と内ネジ式はそれぞれ少し形状が異なりますが、マイナスドライバーで開閉できます。ただ、内ネジ式は大きなドライバーだと、回しにくいことがあるため、ネジの種類と道具の組み合わせを正しく確認しましょう。
止水栓が見つからない、ネジが締まらない、あるいは一刻を争うほど水漏れの状況が悪いなら、元栓を閉めましょう。一戸建ての場合、元栓は水道メーターの中にあります。青や白、黒などの金属製の蓋が目印です。マンションでは各戸の玄関付近にあるメーターボックス内に元栓が設置されていることが多く、戸数の少ないアパートでは、各戸の元栓をまとめて駐車場に埋めているところもあります。なお、集合住宅の元栓を閉める際は必ず部屋番号を確認しましょう。オフィスビルについては、元栓を見つけることが難しいため、自分で応急処置を行なうのではなく、管理会社に連絡したほうが賢明です。
続いて、水漏れの状況別に、自分で水道の蛇口を修理する方法を解説します。
ハンドルタイプ(単水栓)の蛇口の水漏れを直すには?
ハンドルタイプの水漏れの不具合には主に以下の4つがあり、それぞれ修理方法が違います。
- 蛇口と取付口の間(A部分)からの水漏れ
- パイプの根元(B部分)からの水漏れ
- ハンドルの根元(C部分)からの水漏れ
- パイプの先(D部分)からの水漏れ
修理方法は異なりますが、大前提として行なわなければならない重要な手順があります。以下を必ず行なってから、具体的な修理に取り掛かりましょう。
- 止水栓を閉める
- 排水口に蓋をする
(小さな部品が流れるのを防ぐため)
蛇口と取付口の間からの水漏れ
蛇口と取付口の間(前述の図におけるA部分)が水漏れしている場合、パイプの接合部にあるシールテープの劣化が予想されます。以下の手順に従って、シールテープを交換しましょう。
- 水栓レンチで蛇口本体を取り外す
- 配管内をごみや汚れがないように清掃する
- 古いシールテープを取り外し、新しいシールテープを巻く。半分程度重なるように巻く
- 時計回りに回して蛇口を取り付ける
シールテープはきつく引っ張りながら巻いて、余分な隙間ができないようにします。なお、テープを巻く方向とネジの回転方向が逆になると、漏水の原因になるので注意しましょう。
パイプの根元からの水漏れ
パイプの根元(前述の図におけるB部分)が水漏れしている場合、パイプの接合部にあるパイプパッキン(Uパッキン)の劣化が考えられます。可動部になるため、ほかの部分より劣化しやすいでしょう。
- モンキーレンチでナットを取り外す
- パイプ接合部パッキンを新品と交換
- パイプを取り付け、パイプナットを締めて元に戻す
パイプ結合部のパッキンには溝があり、溝を蛇口本体側にはめることで取り付けます。向きを間違えないように注意しましょう。
ハンドルの根元からの水漏れ
ハンドルの根元(前述の図におけるC部分)が水漏れしている場合、ハンドルの下にある三角パッキンの劣化が考えられます。
- モンキーレンチでナットを取り外す
- ハンドルを外す
- ハンドル根元にある三角パッキンを新品と交換する
- パッキンを正しい向きにはめ、ナットを締める
パイプの先からの水漏れ
パイプの先(前述の図におけるD部分)から水漏れがある場合、コマ・コマパッキン(ケレップ)の経年劣化が予想されます。
- モンキーレンチでナットを取り外す
- ハンドルを外す
- ピンセットなどで古いコマ・コマパッキンをつまみ出し、新品と交換する
- ハンドルを正しい向きにはめ、ナットを締める
パッキンには裏表があるので、逆にならないよう注意してください。
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シングルレバータイプ(混合水栓)の蛇口の水漏れを直すには?
シングルレバータイプ(混合水栓)の蛇口の場合、水漏れの状況には以下の4つがあり、それぞれ修理方法が異なります。
- 吐水口からの水漏れ(A部分)
- スパウト金具の隙間からの水漏れ(B部分)
- ハンドルレバーと本体の間からの水漏れ(C部分)
- 本体の付け根部分からの水漏れ(D部分)
シングルレバータイプもハンドルタイプと同様に、止水栓を閉めて、排水口に蓋をしてから修理を始めます。この手順に加えて、レバーハンドルを固定するネジを外し、レバーハンドルも取り外します。これらの作業を行なった後で、以下の修理方法を実践してみましょう。
吐水口からの水漏れ
蛇口の吐水口からの水漏れしている場合、バルブカートリッジの劣化が原因であることが考えられるでしょう。バルブカートリッジは、蛇口の設置から10年以上たつと不具合が起こる可能性が高くなります。
- レバーを外す
- 蛇口内部から、カートリッジ押さえとカートリッジを取り出す
- 新しいカートリッジと交換し、外した際と逆の順序で取り付ける
スパウト金具の隙間からの水漏れ
スパウト金具が水漏れしている場合、バルブカートリッジ、スパウト、パッキンのいずれか、または複数の劣化が予想されます。スパウト本体の交換はほかの部品交換より難易度が高いため、専門業者に任せましょう。
バルブカートリッジの交換の詳細は上図を参照してください。ここでは、パッキン交換の方法をご紹介します。
- 蛇口本体からカートリッジ押さえ、カートリッジ、スパウトを取り出す
- 新しいパッキンと交換し、外した際と逆の順番で取り付ける
パッキンには向きがあるため、外す際にその向きを覚えておき、取り付けるときも間違えないように注意しましょう。
ハンドルレバーと本体の間からの水漏れ
ハンドルと本体の間で水漏れが起きている場合、バルブカートリッジの劣化か、内部のナット(カートリッジ押さえ)のゆるみが原因と考えられます。バルブカートリッジの交換は、スパウト金具の隙間からの水漏れと同様の方法で行ないます。上図を参照してください。
ナットのゆるみを改善するには、モーターレンチで時計回りに締め直しましょう。ただし、締め過ぎると空回りしてしまうので注意が必要です。
本体の付け根部分からの水漏れ
本体の付け根部分で水漏れが起きている場合、パッキンの劣化と給水管との接続不良が予想されます。蛇口と給水管の間のナットのゆるみを改善しても水漏れが直らない場合は、パッキンが劣化している可能性があります。パッキンの交換手順は上図を参照してください。ここでは、ナットの締め直しについてご紹介します。
ナットの締め直しにおいて、事前の準備は止水栓を閉めるだけで十分です。排水口に蓋をするなどの追加の作業は必要ありませんが、修理には立水栓レンチを使うので用意しましょう。
- シングルレバー下のキャビネットを開ける
- 接続部のナットを下から立水栓レンチで締める
蛇口の水漏れに便利な道具3選、部品購入の注意点も!
自分で蛇口の水漏れを修理する際に必要な道具をご紹介します。直したい箇所によって使う道具が異なるため、修理前に調べておくことをおすすめします。専門的な道具もありますが、多くはホームセンターで購入可能です。
蛇口修理時に大活躍する道具3選
モンキーレンチ
モンキーレンチ(アジャストダブルレンチ)はボルトやナットを締緩する際に使うアイテムです。スパナでも代用可能ですが、ナットのサイズに合わせられるモンキーレンチのほうが、部品を傷付けることなく使用できます。
精密ドライバー
精密ドライバーはネジを付け外しする際に使うアイテムです。ハンドルの形状や大きさによって必要なドライバーが異なるので、さまざまなタイプが複数そろったセットを用意すると便利でしょう。
ピンセット
ピンセットは蛇口の細々した部品を扱う際に使うアイテムです。パッキンやナット、ネジなどの小さな部品を扱うときに重宝します。
交換する部品の買い方と注意点
蛇口の水漏れ修理には、交換用のパッキン、シールテープなどが必要になります。交換部品は形やサイズが厳格に決まっているため、まずは蛇口のメーカーと商品型番を確認しましょう。多くの場合、蛇口と壁の結合部などに記載されています。メーカーと型番をチェックしたら、必要な部品を購入します。
シールテープは1m巻、5m巻など長さ別に販売されています。蛇口1か所につき、約50cm使用するのが一般的ですが、シールテープは巻き直すことがあるので、余裕のある長さで購入することをおすすめします。
蛇口が水漏れする原因とは?対策と早期に発見する方法もご紹介
蛇口の水漏れは何が原因なのでしょうか?今回はその原因と、そしてそれを踏まえた対策をご紹介します。
水漏れが起こる原因
多くの場合、部品の経年劣化が主な原因です。水道の蛇口は、一般的に10年が寿命とされていますが、使用頻度によって左右されるため一概にはいえません。
なかでもパッキンの劣化によることが多く、経年劣化のほかに、蛇口を強く締めすぎてパッキンの変形が影響する場合もあります。
蛇口の水漏れへの対策と予防
完璧に水漏れを防ぐことは難しいですが、蛇口の寿命を延ばすことはできます。明日からできる水漏れ予防法を2つご紹介しましょう。
1つ目は、レバーやハンドルを強く締め過ぎないことです。蛇口は水が出なくなるまで回せば、それ以上回す必要はありません。むしろ、パッキンの劣化を早めるなどのリスクがあるので、力加減には注意が必要です。
2つ目は、水道の蛇口は適切な頻度で使用することです。給水管内に水が長時間留まると、鉄サビが発生する可能性があり、この鉄サビが蛇口のフィルターにかかれば、水の出が悪くなることもあります。
早期発見をするにはどうしたらいいのか?
水漏れを早い段階で発見するには、水道料金を頻繁にチェックすることが大切です。水漏れは必ずしも蛇口で起こるわけではありません。壁の中や床下などの配管で起こる場合もあります。被害が大きくなる前に発見、対応するためにも、不自然な水道の使用量がないか、日ごろから確認する習慣を付けましょう。
蛇口の交換時期は10年!
蛇口の寿命をご存じでしょうか。どれだけ対策を施しても消耗品であるため交換するときはやってきます。一般的には、蛇口やその内部部品の寿命は10年前後とされています。
また、水道の蛇口と同様に、水まわりの設備はいずれも経年劣化していきます。シャワー、トイレ、キッチンの排水口など、時間の経過とともに汚れが目立ち、不具合も出てくるでしょう。
長谷工リフォームでは、キッチンや浴室、洗面所、トイレといった水まわり全体が気になる方へ、リフォームをご提案しています。日々の生活のなかで頻度高く使用する水まわりの設備は、気付かないうちに劣化しているため、修理が必要な箇所だけでなく、ほかの部分も併せて確認することをおすすめします。
「生活動線を考えたキッチンにリフォームしたい」「お手入れしやすいバスルームやトイレに興味がある」とお考えの方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。専門の知識を持ったスタッフが親身になって対応させていただきます。
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