鍵が開かない原因とは?自分で対処する方法を解説
この記事でわかること
鍵が開かないときの対処法
まずは状況を正確に分析しましょう。鍵が開かないと一口にいっても、状況はさまざまです。不具合の原因を特定し、具体的な修理方法を検討しましょう。
■ご注意
鍵が開かないからといって、ピッキングでこじ開けたり、力任せに開けたりすることはやめましょう。事態が悪化する可能性があります。修理を試みる場合は、まずメーカーの取扱説明書を確認してください。ご自身での修理が難しいと感じたら、専門の業者に依頼するのがおすすめです。
目次
鍵が開かないのはなぜ?原因は?大きく5つの状況を解説
鍵が開かない状況としては、次の5つのケースが考えられます。
- 鍵が入るけど回らない
- 鍵が回るけど開かない
- 鍵の抜きさしで引っかかる
- 鍵がささらない
- 鍵が内側から解錠できない
以下では、不具合の状況別に鍵が開かない原因とその対処方法をご紹介していきます。
上記の表にある状況のなかでも「鍵穴の潤滑剤が不足している」「鍵穴が劣化、故障している」「鍵が劣化、変形している」「ドアクローザーが故障している」については、プロに任せましょう。このような場合、素人が対応するのは難しいので、無理にいじらないことが大切です。
鍵が開かないときにやってはいけない対処法
鍵が開かないときにやってはいけないことを2つご紹介します。
自分でピッキングする
ピッキングには専門の工具や技術が必要になるため、素人が無理に行なうと鍵穴(シリンダー)が破損する恐れがあります。鍵穴が傷付けば、専門業者でさえ解錠に時間がかかるかもしれません。また、見よう見まねで使った工具が鍵穴の中で折れて取り出せなくなった場合、さらに修理が困難になる恐れがあるので注意が必要です。
鍵が回らず自宅に入れなくなったら、自分で開けようとするより、鍵開けの専門業者に依頼することをおすすめします。
力ずくで鍵を回す
無理に力をかけて鍵を回すと、鍵自体が曲がったり、鍵穴の中で鍵が折れたりする可能性があり、危険です。一時的に解錠できても、再び鍵が開かなくなる恐れもあります。専門業者でも解錠しにくい状態になれば、鍵穴ごと交換することとなり、お金と手間が余計にかかってしまいます。
また、鍵穴の中で鍵が折れた場合、解錠以前に鍵抜き作業が必要になり、費用も高額になるので注意しましょう。
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鍵が開かないときに自分でできる対処法
鍵が開かないときに自分でできる対処法をご紹介します。
鍵穴に異物が詰まっているときの対処法
鍵穴の異物を除去する方法は2つあります。
1つ目は掃除機で吸い取る方法です。吸い取る際は、掃除機の口を左右に動かすと汚れが取りやすいでしょう。
2つ目はエアダスターです。掃除機で鍵穴の異物を取るのが困難な場合は、パソコンのほこりやごみを除去するエアダスターが役立ちます。特に、缶タイプは噴射力が強く、鍵穴に向けてスプレーするだけで狭い隙間のほこりも吹き飛ばせるため便利です。
寒い地域では、鍵穴が凍結して鍵がささらないケースもあるので注意しましょう。もし凍結したら、カイロ、もしくは自動販売機などで購入した温かい飲み物を鍵に押し当ててください。お湯をかけると、さらに凍結してしまうため避けてください。
鍵が汚れているときの対処法
鍵を掃除する方法は3つあります。
鉛筆の芯を使う方法
鉛筆の芯には、潤滑性のある黒鉛が含まれているため、滑りがよくなるでしょう。具体的には、鉛筆の芯をカッターで削って鍵に振りかけたり、鉛筆の芯を鍵に擦り付けるようになぞったりします。黒鉛を多く含んでいるほうが潤滑性が高くなるので、「2B」以上の濃く書ける鉛筆がおすすめです。なお、作業を始める際は、あらかじめ鍵穴の汚れを取っておいてください。
布や歯ブラシを使う方法
布での拭き取りや、歯ブラシでのブラッシングは日常的なお手入れとして効果的でしょう。どちらも力を入れ過ぎず、やさしく丁寧に掃除することが大切です。
クエン酸やお酢を使う方法
クエン酸やお酢はいずれも、鍵のサビを落とすのに有効です。クエン酸の場合、プラスチック容器などに鍵と水またはお湯を入れ、そこにクエン酸を溶かします。一晩そのまま浸けておけばサビがきれいに取れるでしょう。お酢を使う場合は、プラスチック容器に鍵を入れ、鍵が浸る量のお酢とその半量ほどの塩を加えて1時間放置しましょう。擦ったりしなくてもサビが浮いてきます。クエン酸やお酢はそもそも食用で、鍵にも手指にも影響がほとんどなく安心です。
錠前本体の不具合があるときの対処法
錠前本体にはさまざまな部品が使われていますが、鍵を開け閉めしにくくなったとき、自分で対処できることは主に以下の2つです。
- ストライクの位置調整
- ラッチボルトの掃除
ストライクの位置調整
ストライクとは、扉の側面部分に設置された金属の部品です。ストライクに不具合がある場合、ストライクのずれにより鍵がかかりにくくなることが考えられます。ストライクの位置調整の手順は次の通りです。
- ストライクを固定する上下のネジをプラスドライバーでゆるめます。このとき、完全に取り外さないように注意しましょう。ネジが取れて裏板が外れると、戻せなくなります。
- ストライクの板を持って上下左右に位置を調整します。サムターンを回してデッドボルトを出し、ストライクにしっかり収まるか確認しながら行ないましょう。
- デッドボルトがぴったり収まる位置にストライクを調整できたら、ネジを締め直して固定します。
ガードロック付きなど特殊なタイプのストライクは、ご紹介した手順では調整できないことがあります。自分で修理するのが不安に感じたら、専門業者にお任せするのがおすすめです。
ラッチボルトの掃除
ラッチボルトに不具合がある場合は、ラッチボルトの可動部がほこりなどの汚れで動きが悪くなっていることが考えられます。まずは雑巾で乾拭きして、それでも改善しないときは、ラッチ内のばねが故障している可能性があります。このばねの交換はDIYとして難易度が高く、自分で修理する自信がない方は専門業者に依頼するのが安全でしょう。
サムターンがゆるんでいるときの対処法
基本的にはプラスドライバーで直せますが、サムターンの種類によっては、自分で直せないこともあるので注意が必要です。自力での修理が難しい場合は、専門業者に相談することをおすすめします。
- プラスドライバーでサムターンのネジをゆるめ、ツマミ部分を取り外します。ネジがツマミで隠れている場合は、サムターンを回してネジが確認できるようにしましょう。
- ツマミを取り外し、サムターンの台座部分に取り付けてあるネジをプラスドライバーでしっかりと締め直します。
- ツマミ部分のネジを締め直してサムターンを元に戻し、完了です。
ドアノブ、レバーハンドルが故障しているときの対処法
ドアノブやレバーハンドルの不具合が原因で鍵の開閉がしにくい場合は、新しいものと交換する必要があります。ドアノブを外す際は、取り外したネジを失くさないよう注意し、何がどこに付いていた部品なのか分かるように整理しておきましょう。
ドアの取り付け部分がゆるんでドアノブが外れ、ドアに穴が開いた状態になると、部屋に閉じ込められる恐れがあります。動揺するかもしれませんが、慌てずにまわりを見渡して、ドライバーのような固く細長い棒を見つけてください。穴部分にドライバーなどをさして回せば、ドアを開けられます。
なお、交換する際は必ずメーカーの取扱説明書を確認するようにしましょう。
蝶番(ちょうつがい)の建て付けがよくないときの対処法
蝶番のゆるみやずれが原因であれば、プラスドライバーで蝶番のネジを締め直すことで鍵の開け閉めがスムーズになります。
建物自体のゆがみによる建て付けの悪さからドアノブが動かないときは、ドア枠の修理が必要です。専門業者に相談してみるとよいでしょう。
トイレのドアが開かない場合の対処法
何かの拍子にドアがロックされた状態で閉まったり、トイレを使用中の家族が体調を崩したりして、鍵がかかったドアを外側から開けたい状況がまれにあります。こうしたシチュエーションでは、ノブにある非常解錠装置を回すことで、ドアを開けられます。非常解錠装置はマイナスネジの見た目をしていて、トイレが使用中であるかどうかを示す赤・青の切り替え表示のそばにあることが多いでしょう。
- ドアノブ付近にある非常解錠装置にコインやプラスチック製のカード、あるいはトイレットペーパーの芯を伸ばしたものなどをさし込みます。
- マイナスネジを回す要領でさし込んだコインなどを回転させると解錠できます。(トイレ使用中の赤い表示が青に変わります)
ただし、非常解錠装置がないドアもあるので、ドアノブ付近にそれらしいネジが見当たらない場合は、早めに専門業者に確認しましょう。
鍵トラブルを未然に防ぐための予防法とは?
鍵まわりのトラブルを防止するためには、鍵と鍵穴の定期的なメンテナンスを行なうことが重要です。シリンダー錠は内部構造が複雑なため、少しの汚れやほこりでも鍵が回らなくなったり、抜きさししにくくなったりするでしょう。特に不具合を感じなくても、鉛筆や歯ブラシ、掃除機などを使った掃除はこまめに行ないましょう。
一般的に、鍵の寿命は10年~15年ほどといわれます。鍵はほぼ毎日使うものであり、開け閉めを繰り返すなかで鍵がすり減り、シリンダー内の部品は気付かないうちに摩耗していきます。定期的なメンテナンスにより、経年劣化をある程度は抑えられますが、鍵自体の寿命が来た場合は専門業者に相談して鍵交換を行ないましょう。
リフォームで快適な玄関まわりに
鍵の解錠、施錠の不具合をきっかけに、玄関まわりのリフォームも検討してみてはいかがでしょうか?
一般的にマンションでは、玄関ドアが共用部に面しているため、交換が難しいケースが多くあります。また、鍵交換や増設は、管理会社に確認をする必要があります。一方で、玄関まわりのスペース(室内側)は専有部分のため、リフォームが可能です。たとえば、靴だけでなくコートやアウトドア用品も収納できるシューズインクローゼットを設置したり、隣り合う部屋のスペースを使って玄関まわりを広くしたりといったリフォームを行なうことで、動線が改善され、生活そのものがスムーズになります。
長谷工リフォームでは、玄関をより使いやすくするためのご相談を承っています。「玄関が狭い」「靴や傘がつねにあふれている」といったお悩みをお持ちの方や、リフォームサービスに関心がある方は、ぜひ一度長谷工リフォームにご連絡ください。現在の状況やご要望に合わせて、快適で使い勝手のよい玄関をご提案いたします。
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