洗濯機の給水ホースから水漏れを確認したら、まずは被害が広がらないように応急処置を行ないましょう。その際にやるべきは、洗濯機の電源を切り、蛇口を閉めること、床に漏れた水を拭き取ること、テープを使った一時的な応急処置をすることすることです。

始めに洗濯機の電源を切り、コンセントを抜きます。電子部分が水で濡れると、火災や感電のおそれがあるため必ず最初に行ないます。続いて、給水ホースにつながる蛇口を閉めて水の流れを止め、さらなる水漏れを防ぎます。もし蛇口を閉めても水漏れが収まらない場合は、元栓を閉める必要があります。

床に漏れ広がった水は放置せず、すぐに拭き取りましょう。床が傷んでしまう原因になるほか、賃貸では修繕費用が発生することもあります。また、水を拭き取ると、水漏れ箇所の原因を見つけやすいというメリットもあります。

テープを使って一時的に水漏れを防ぐ方法もあります。防水テープを給水ホースに巻きつけることで、応急的に漏れ出てくる水を抑えられます。テープがすぐに剥がれないように、ホースの汚れをしっかり落としてからテープを巻きましょう。

洗濯機の給水ホースまわりには、いくつか水漏れが発生する箇所があります。大きく次の5つです。

• 蛇口と壁の接合部からの水漏れ（A部分）
• 蛇口のハンドル部分からの水漏れ（B部分）
• パイプの付け根部分からの水漏れ（C部分）
• 蛇口とニップルの接続部分からの水漏れ（D部分）
• 給水ホースからの水漏れ（E部分）
• 給水ホースと洗濯機本体の接続部分からの水漏れ（F部分）

それぞれについて原因を解説していきます。

蛇口と壁の接合部、蛇口のハンドル部分、パイプの付け根部分からの水漏れ

蛇口と壁の接合部（前述の図におけるA部分）の水漏れは、内部のシールテープの劣化が原因として考えられます。蛇口のハンドル部分（前述の図におけるB部分）の水漏れは三角パッキンの劣化、パイプ付け根部分（前述の図におけるC部分）の水漏れはパイプパッキン（Uパッキン）の劣化が原因で起こることがほとんどです。

ネジ山に巻きつけて使用するシールテープは長く使用していると、水圧や水温などが影響して劣化していくため、定期的な交換が必要です。また、テープを巻いている方向とネジが回転している方向が逆になると、隙間ができてしまい漏水の原因となるため、シールテープが原因の水漏れが疑われるときには、シールテープを正しく巻けているかといった点も確認するとよいでしょう。

三角パッキンやUパッキンとは、蛇口のハンドル部分やパイプ根元部分など、回転する箇所に入れ込んで隙間を埋め、水漏れを防ぐゴム製の部品です。断面が三角（台形）なら三角パッキン、U字形はUパッキンと、断面の形に由来した名前がつけられており、用途や箇所によって用いるパッキンは異なります。

これらのパッキン類は長年の使用による劣化や亀裂で水漏れの原因となるため、定期的な点検と交換が必要です。

蛇口とニップルの接続部分からの水漏れ

蛇口の種類が単水栓の場合、洗濯機の給水ホースと蛇口をつなぐために「ニップル」と呼ばれる部品が使われます。蛇口とニップルの接続部分（前述の図におけるD部分）からの水漏れは、次のような原因が考えられます。

• ニップルの緩み
• ニップルの劣化
• パイプのへこみ
• 蛇口のサビや汚れ　など

蛇口の先端部分にサビや汚れがたまっていると、接続部分に干渉してしまい、そこから水漏れが起こるケースもあります。そのため、定期的に蛇口の状態を確認して、汚れを取り除くことが大切です。

給水ホースからの水漏れ

給水ホース（前述の図におけるE部分）からの水漏れは、主にパッキンやホース本体の経年変化や強い水圧、物理的な破損などが要因でホースが劣化することで起こります。

劣化を予防するために、使用時以外は蛇口を閉めたり、無理な力がかからないようにホースを自然な形で配置したりといった対策も重要です。

給水ホースと洗濯機本体の接続部分からの水漏れ

給水ホースと洗濯機の接続部分（前述の図におけるF部分）から水漏れを起こしている場合に考えられる原因は以下の通りです。

• 洗濯機側の接続部分にあるナットが緩んでいたり、斜めになっている
• 洗濯機との接続部分にあるパッキンが劣化している

取り付けなおしてみても水漏れが改善されない場合、給水ホースの交換を検討しましょう。

先述の通り、ハンドルの部分やパイプの付け根部分からの水漏れはパッキンが原因であることがほとんどです。ハンドル部分の三角パッキンの具体的な交換方法は以下の通りです。

1. 水栓スパナでハンドルを固定しているナットを取り外す
2. ハンドルを外す
3. ハンドル根元にある三角パッキンを取り外す
4. 新しいパッキンを正しい向きを確認してはめ、元の手順でナットを締める

パイプの付け根部分のUパッキンも、ほぼ同様の作業になります。

1. 水栓スパナでパイプ付け根のナットを取り外す
2. パイプを外す
3. 古いパイプパッキン（Uパッキン）を取り外す
4. 新しいパッキンをはめて、元の手順でパイプを付ける

●「蛇口のパッキン交換」について詳しくはこちら

ニップルからの水漏れが疑われる場合にまず行なう対処法は以下の通りです。

• ネジ（ビス）が緩んでいないか、斜めに取り付けられていないかを確認する
• 蛇口本体や接続部分の汚れを取り除く

これらの対処を行っても水漏れが改善されない場合、ニップルや吐水口先端の劣化やへこみによる水漏れであることが考えられるため、対応する部品の交換を検討しましょう。

ニップルを交換する場合、蛇口の種類によって適合する洗濯機用ニップルが異なります。ニップルと蛇口がネジ山を用いて固定されている場合、水栓スパナでナットを緩めて脱着を行ないますが、ビスを用いて固定されている場合はドライバーを用いて脱着を行ないます。

ニップルや吐水口は蛇口のタイプに合わせてさまざまな種類があります。交換の際は、型番やメーカーの取扱説明書を確認してから対応するようにしましょう。

給水ホースから水漏れしている場合は、給水ホースが劣化している証拠です。防水テープを貼って応急処置することもできますが、一時的な対応に過ぎないため、交換するようにしましょう。

全自動洗濯機用の給水ホースは、洗濯機側の接続部分は共通規格となっているので、自宅の蛇口（ニップル）の形状に適合するホースを購入すれば問題なく取り付けることができます。

給水ホースと洗濯機の接続部分から水漏れを起こしている場合、洗濯機側の接続部分にあるナットが緩んでいたり、斜めになっていないかを確認して締め直してみましょう。それでも水漏れが改善されない場合、給水ホース側のパッキンの劣化が考えられます。

給水ホースに内蔵されているパッキンになるため、給水ホースを交換すれば水漏れが収まる可能性があります。給水ホースの交換手順は既に記載した通りですが、交換時はあまり強く締めてしまうとパッキンがめくれ、かえって水漏れの原因になることがあるため注意しましょう。

洗濯物を詰め込み過ぎると、洗濯機の振動が激しくなってしまいます。洗濯機の振動が激しくなると、その分、ニップルや給水ホースの接続部への振動も大きくなり、接続部がゆるむ原因になるため注意しましょう。

ここまで、洗濯機の給水ホースから水漏れした際の、原因や対処法についてご紹介してきました。給水ホースまわりから水漏れが発生したということは、洗濯機まわりの経年劣化が原因となっている可能性もあります。そのため、給水ホースの交換だけでなく、洗面所や脱衣所全体をリフォームして、新しく清潔な空間にアレンジするのがおすすめです。

長谷工リフォームでは、リフォームについて無料で相談できるサービスを実施しています。「脱衣所の収納を増やしたい」「洗面所の間取りを変えたい」など、リフォームのご希望があれば、ぜひ一度ご相談ください。インテリアの専門家が、ご要望や予算に合わせて快適な空間作りをお手伝いいたします。

リフォーム事例で素敵な住まいをのぞいてみましょう！

最新の設備や、自分好みの雰囲気の住まいは見ているだけでも楽しいですよね。長谷工リフォームではお部屋・予算・こだわり別にリフォーム事例をご紹介していますので、ぜひのぞいてみてくださいね。

リフォーム事例一覧

詳しくはこちら