独特の香りで食欲をそそるごぼう。ささがきは、ごぼうの香りを際立たせる切り方です。見た目をよりきれいに、香り豊かにするためには、ごぼうの下処理からやりましょう。

ごぼうの泥や汚れを、強くこすり落とすように水で洗います。ごぼうの皮は薄く、ほかの野菜のようなむき方ができないため、包丁の背でこすって皮をそぎ落とします。

包丁を使う場合は、10cm程度の切り込みをまず入れます。

下ごしらえが完了したら、包丁もしくはピーラーでささがきを行ないます。

左手はごぼうを回し、右手は包丁の刃先で薄く削り落とすようにごぼうを切ります。鉛筆を削るような動きをイメージするとやりやすいでしょう。

切り込みの終わりまで削り切ったら、改めて切り込みを入れ、ささがきをします。

ごぼうが短くなって削れなくなったら、斜めに薄切りにします。

包丁でうまく削れない場合は、ピーラーを使うとよいでしょう。T字ピーラーは誰でも手軽に扱えるため、安全にささがきができます。

包丁のときと同じように下処理を済ませたらピーラーを使っていきます。

ごぼうには10cm程度の切り込みを入れ、まな板の上でくるくる回しながらピーラーで削ります。

ごぼうが短くなり、ささがきができなくなったら、斜め薄切りにします。

また、ささがき専用のスライサーも販売しているため、ピーラーでもやりにくい場合は、スライサーを使うのもおすすめです。

削ったごぼうは、5分ほど水に浸けてアクを取り、浸けた水の色が変わったら、取り出して水気を切ります。

このように、ごぼうにはアク抜きが欠かせません。それはスーパーに売っている「洗いごぼう」でも変わりません。洗いごぼうは皮をむかなくてよいところがメリットですが、ごぼうのアクは皮でなく実に含まれているため、アク抜きは必要です。

密閉式のタッパーに水か、あるいは薄い酢水と一緒にささがきごぼうを入れます。水を毎日取り換えると2～3日は持ちます。ただし、栄養素は流れ出てしまうため、早めに使い切るようにしましょう。

ささがきごぼうはアク抜きをして、水気をキッチンペーパーなどでよく拭き取ったものをジッパー付きのビニール袋に入れて冷凍します。小分けにパックしたり、袋の中で平たく並べたりすると、ごぼう同士がくっつかず、料理に使いやすいでしょう。
さらに手間をかけられるなら、ささがきごぼうを軽くゆでたものを冷ましてから冷凍するのが長持ちさせるコツです。風味や歯ごたえを失わずに保存できます。
冷凍したささがきごぼうは1か月程度持ちます。料理する際は、解凍せずにそのまま使ってください。

ささがきごぼうを使った、おすすめ簡単レシピを5つご紹介します。

きんぴら

ごま油と赤唐辛子をフライパンに入れ、中火で熱したら、香りが出てきます。ごぼうを加え、しんなりするまで炒め、1分ほどたったら醤油とみりんを加え、汁気が飛ぶまで炒めます。
器に盛って、ごまをふったらできあがりです。お好みでにんじんを加えたり、醤油を白だしにしたりしても美味しく食べられます。

味噌汁

風味のよいささがきごぼうは、味噌汁にもぴったり。
ごぼうはささがきにして水にさらし、アク抜きをしておきます。鍋に水、ごぼう、顆粒だしを入れて煮立たせ、ごぼうに火が通ったら味噌を溶き入れて完成です。お好みでわかめや玉ねぎなどを加えるのもおすすめです。

サラダ

ささがきごぼう、ささがきにんじんを柔らかくなるまでゆで、水気と粗熱を取ります。冷めたら細切りハムを混ぜ合わせ、ごまドレッシングなど、お好みの味で和えます。もう1品おかずが欲しいときに、作ってみてはいかがでしょうか。

鍋

材料はささがきごぼう、鶏肉、ねぎ、しいたけ、しらたき、にんじんなど、お好みの具材を選んでください。スープは昆布だしのほか、鶏がら、鰹節もごぼうに合います。水を入れた鍋にお好みのだしでスープを作り、ごぼうや鶏肉、にんじんなど火の通りにくい材料から入れて、生っぽさがなくなったら、ねぎやしらたきといった火が通りやすい材料を入れて完成です。

炊き込みごはん

洗った米に、だし、醤油、酒を加えて味ムラがないように軽くかき混ぜます。米の上には、ささがきごぼう、ささがきにんじん、薄切りにしたしいたけ、油抜きした油揚げをまんべんなく乗せ、炊飯器で炊いて完成です。

「ごぼうのささがき」に関するよくある質問をご紹介します。

ごぼうは皮をむかなくても大丈夫？

ごぼうの皮には、クロロゲン酸といわれるポリフェノールの一種の成分が含まれており、体内の酸化（老化）を抑制する働きがあります。そのため、むかなくてもアルミホイルやふきんで泥や汚れを落として、独特の香りや味わいを楽しみながら食べられます。

ごぼうのアク抜きをしないとどうなる？

ごぼうのアクはポリフェノールで、ポリフェノールには独特の苦みや渋みがあるため、アクがえぐみや雑味の原因になります。また、アクによって料理全体が黒ずんだ色合いになってしまいます。ただ、アクに害はなく、むしろ体内の酸化を抑制する働きを持つため、必ずしもアク抜きする必要はありません。料理の仕上がりの色や雑味が気にならないときや、栄養素をしっかり摂りたい場合は、アク抜きをせずに使うとよいでしょう。

味噌汁に使う場合はアク抜き不要？

ごぼうのささがきを味噌汁に入れる際も、アク抜きはしたほうがよいでしょう。しない場合、汁が茶色に濁って見栄えが悪くなり、アクによるえぐみが出てしまいます。ただし、既に述べた通り、栄養面を重視して、料理の見た目や苦み・渋みを気にしないなら、アク抜きをしなくても問題ありません。

ささがきができるようになると、
料理の幅が広がるね！

そうだな！ごぼうのささがきの方法は
にんじんとかのほかの細長い野菜にも応用できるんだ。
いろいろな野菜のささがきを料理に使ってみてくれ！

今夜は早速教えてもらったささがきで、
ごぼうとにんじんのきんぴらにチャレンジしてみよう♪