住んでるマンションで水漏れトラブル!うちは大丈夫?

SOS!だれか、この悩みを解決して!
住んでいるマンションで、水漏れトラブルが!下のお部屋に影響しちゃう場合もあるし、対応がすごく大変そう。未然に防ぐための対策や、知っておくべきことってあるのでしょうか?

目次
住まいスターさん、教えてください!!
傾向と対策を把握しておく!
水漏れは修繕の手間や費用がかかり、ショックも大きいので、未然に防ぎたいですよね。洗濯機の給排水ホースが外れた場合などの大量水漏れもありますが、キッチンや洗面のシャワー(ジャバラ)ホースに針でつついたような穴(ピンホール)が開いて生じた微量の水漏れが、気付かないうちに床を傷めたり、カビや虫を発生させたりすることもあります。水栓まわりの定期的な確認や、耐用年数を考えた給水・給湯管の早めの交換が有効です。また、いざ水漏れが起こったときにとるべき行動も頭に入れておきましょう。

お悩みの解決方法はコチラ!
水漏れ対策3か条を押さえる。
❶ 水漏れの主な原因と予防策を知る
■水漏れの主な原因
1.人為的なもの
水の出しっぱなし、水槽をひっくり返した など
2.設備劣化
a.水栓金具(耐用年数約10年)
b.給水管(鋼管や銅管は耐用年数約20~30年)
■設備劣化にたいする予防策
ジャバラホースのチェック&交換

キッチンや洗面化粧台にシャワーヘッドが引き出せる水栓があるお宅は、そこがチェックポイント。ジャバラホース部分にピンホールが起きやすく、対策としてシンク下の扉内に水漏れしたときの水受けパッドが必ず付いています。取扱説明書に記載されている通り、定期的にパッドをチェックし、深刻な被害を未然に防ぎましょう。また、耐用年数の10年をすぎたら早めの交換をおすすめします。
見えない給水管は早めに交換
もうひとつのポイントが、壁や天井裏をめぐる給水(湯)管。素材劣化で穴が開くなどして水漏れを発生させますが、見えない所なので気付きにくく、階下に被害を及ぼす可能性もあるため気を付けましょう。近年は樹脂管が主流で、その耐用年数は40年程度。かつて主流だった鋼管や銅管などの金属管の耐用年数は20~30年で、1990年代以前のマンションは交換の時期です。専有部分にあたるため費用は所有者の自己負担ですが、トラブルが起こる前に交換したいところです。トラブルが起こる前に管理会社へご相談ください。

❷ 水漏れしたときの対処法を覚えておく
管理員がいる時間帯なら管理員に、そうでなければ管理会社やマンションの緊急対応センターなどへ連絡しましょう。トラブル時、もし水が大量に出ているなら、元栓を締めて被害を抑えましょう。
水漏れトラブルを連絡
- 緊急対応業者が基本即日対応で原因の調査・特定、応急処置
- 管理会社(周辺住戸へのヒアリング)

緊急対応業者による対応後、本格的な修繕や設備交換が必要な場合は、業者に依頼します。たとえば直近でリフォームをされるなどして、スムーズに連絡できる業者があるならそれでも問題ありませんが、基本は管理会社経由の業者への依頼が安心。マンション設備に詳しく、他住戸の水漏れ状況を把握していて、対応ノウハウが既にできている可能性もあります。
❸ 修理に保険が使えるか確認を
水漏れトラブルによる修繕などは、保険適用になる場合があります。
詳細は保険会社にお問い合わせください。
給水・給湯設備をもっと詳しく知りたい方は
プラスアルファ・アドバイス
雑排水管清掃は必ず行ないましょう
マンションによって異なりますが、年1回程度雑排水管清掃が行なわれます。その時間帯に在宅しなければならないご苦労はありますが、詰まりによる逆流などの水漏れ防止になる清掃なので、極力行ないましょう。また、普段からキッチン・洗面所・浴室・洗濯機・トイレなどの排水に、詰まりの原因となるもの(ごみや髪の毛など)を流さないよう心がけるのもポイントです。
マンションの雑排水清掃についてはコチラ
水道局のサービスや情報も活用しましょう
急に水道の使用量が増えた場合、漏水の疑いがあるとして水道局から連絡票や電話などで確認が入ることがあります。また、漏水で水道代が高額になった際の減額制度もあります(適用はケースバイケース)。さらに、各地域の水道局のHPなどでは、漏水についての情報や、悪質な水道業者への注意喚起も呼びかけているので参照しておきましょう。
給水管工事はリフォームと一緒に
所有者に責任のある給水管の交換は、壁の中や天井裏にある管を交換するので、かなり大掛かりな工事になります。クロスなどの貼り替えも必要なので、交換するタイミングでキッチンやバスルームなど、水まわりの設備交換や、さらに本格的なフルリフォームなどを併せて行なうとスムーズです。
いかがですか?原因やいざというときの対処法、保険のことなどを理解しておけば、いたずらに不安がらなくてもよくなります。また、もし「水に色が付いていたりニオイがする(管の腐蝕)」「水の出方が弱い(漏水による減圧)」といった変化があったら早めに管理会社などに相談するのも大事です。日頃のチェックや早めの設備交換で、いきなりの大トラブルを回避しましょう。

水漏れに関する豆知識
マウスウォッシュは要注意
お口の清潔を保つマウスウォッシュは、コロナ禍で需要がより高まったアイテムのひとつですが、実は排水管の詰まりの原因になります。マウスウォッシュに含まれるたんぱく質を溶かす成分が洗面台などに流れていった髪の毛やごみなどをゲル化させ、それがU字やS字構造になっている排水管のトラップ内などに滞留することで詰まりが発生してしまうのです。マウスウォッシュを流したら、後追いで十分な水やお湯を流しておくことで対策しましょう。

住まいスター
塚田 雅博
長谷工コミュニティ
素敵生活営業部営業課
2008年長谷工コミュニティに入社し、日々お客さまの専有部のお困り事にお応えし、住まいの環境改善のお手伝いをするスペシャリスト。 私生活では、10歳と4歳の2児の子どもの父親。自宅の浴室のミストサウナですごすのもリラックスタイムですが、温泉でリフレッシュするのが休日の定番の楽しみです。