2016年12月13日

 株式会社長谷工コーポレーションは、この度、マンションの共用給水管工事における配管接合に電気融着(※1)を必要としない「樹脂(ポリエチレン)管用継手」(意匠登録済(※2))を、株式会社クボタケミックスと共同開発しました。

 当社では、1995年よりマンションの共用給水管に赤水対策と長寿命化を目的として、ステンレス鋼管を用いたサップス工法(※3)を標準で採用してきました。一方、2013年に厚生労働省「新水道事業ビジョン」が公表されて以降、大手デベロッパーが手掛ける分譲マンションを中心に共用給水管にポリエチレン管が多く採用されるようになりました。当社が設計・施工するマンションにおいても、共用給水管にポリエチレン管を一部採用(※4)し、プレハブ加工・ユニット化を図ることで、工事の労務省力化に取り組んできました。ポリエチレン管は、これまで電気融着により接合を行っていましたが、今回開発した「ポリエチレン管用継手」は、電気融着を必要としない継手のため、共用給水管工事の品質の安定化と更なる労務省力化が可能となりました。
 本継手は、地上メーターボックス内の共用給水管における施工検証も終えており、今後は、当社が設計・施工する新築分譲マンションの事業主へ積極的に採用提案をしてまいります。
 なお、本継手は、2017年1月よりクボタケミックスから発売を開始いたします。

 (※1)電気による熱で継手部分の樹脂を溶かして一体化すること
 (※2)意匠登録済はハウジング接合のみ
 (※3)ステンレス給水プレハブ配管工法(SUs Prefab Piping System)
 (※4)地下ピット内はポリエチレン管(電気融着による接合)、地上メーターボックス内はステンレス鋼管を採用


【新開発「ポリエチレン管用継手」の特長】
1.品質の安定化

 ○工場でプレハブ加工・ユニット化して施工現場での接続箇所を減らし、電気融着しない「ポリエチレン管用継手」を採用することで施工品質の安定化を図ることができます。
2.労務省力化・工期短縮
 ○電気融着しない「ポリエチレン管用継手」を採用することで、電気融着による接合と比較して接合時間を70%以上短縮することが可能です(※5)
3.耐震性
 ○地震で生じる層間変位、想定されるたわみ角に対して十分に安全であることを確認しています。
 (※5)直径75mmの配管での現場検証値。接続時間は参考計測値。

[新開発の「ポリエチレン管用継手」(上:Eロック接合、下:ハウジング接合)]

【「ポリエチレン管用継手」の採用箇所】
 採用箇所に合わせて「Eロック接合」と「ハウジング接合」があります。

  ①Eロック接合
  ポリエチレン管プレハブユニット端部の「ゴム輪受口と挿し口の接合」を抜け出し防止リングで固定。「Eロックカバーのスライド」のツータッチで接合可能。主にピット内配管や給水立て管の接合部で使用します。

[Eロック接合]

 ②ハウジング接合
  ステンレス製の溝をポリエチレン管プレハブユニット端部に組み込んだサップス工法で実績のある接合。主に大口径のピット内配管等で使用します。

[ハウジング接合]

【外販】
 発売日:2017年1月~
 問合せ窓口:㈱クボタケミックス 東日本支社  橋本・杉山  03-5695-3169

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