トイレの便座を自分で交換する方法とは?手順や注意点を詳しく紹介
この記事でわかること
便座は自分で交換可能なのかどうか
便座の交換は、多くの場合、専門的な資格がなくてもご自身で行なえます。特に機能のない普通便座なら、作業はシンプルです。温水洗浄便座も、給水管の接続などは伴いますが基本的な工具があれば交換できます。
便座交換の際に必要なもの
便座の交換には、主に「モンキーレンチ」と「プラスドライバー」が必要です。モンキーレンチは、古い便座のナットを外したり、温水洗浄便座の給水ホースを接続したりする際に不可欠です。このほか、バケツや雑巾、ゴム手袋があると作業がスムーズです。
■ご注意
便座を交換する際は、作業を始める前に必ず止水栓を閉め、水が出ていないことを確認してください。また、賃貸マンションやアパートにお住まいの場合、便座は大家さんや管理会社の所有物です。無断で交換するとトラブルの原因となるため、必ず事前に許可を得るようにしましょう。ご自身で作業する場合は、新旧の便座や便器の取扱説明書をよく読み、サイズや手順を理解してから行ってください。止水栓が固くて回らない場合や、作業に少しでも不安がある場合は、無理をせず専門の業者に依頼することをおすすめします。
目次
便座は自分で交換できるか
便座の交換は、多くの場合、専門的な資格がなくても自分で行なうことが可能です。特に、暖房機能や洗浄機能のない「普通便座」であれば、作業は比較的シンプルで、DIYに慣れていない方でも挑戦しやすいでしょう。
また、コンセントに繋ぐ「暖房便座」や「温水洗浄便座」も、基本的な工具さえあれば交換は可能です。ただし、給水管の分岐金具の取り付けやアース線の接続といった作業が加わるため、普通便座の交換に比べると少し難易度は上がります。
この記事では、交換前の確認事項から具体的な手順、注意点までを詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
便座を自分で交換する前に確認すること
便座を自分で交換する前に確認することは、主に以下の2つです。
- 便座の種類(機能)
- 便器の種類(サイズ・形)
それぞれ詳しく解説します。
便座の種類(機能)
まず、現在使っている便座と、新しく取り付けたい便座の種類を確認しましょう。というのも、便座の種類は機能が付いていないシンプルな「普通便座」、便座を暖める機能のみが付いた「暖房便座」、そしておしり洗浄などの機能が付いた「温水洗浄便座」の主に3つに分けられ、それぞれ交換の手間や難易度が異なるからです。
特に「普通便座」から「温水洗浄便座」へ交換する場合は、トイレ内にコンセントがあるかどうかも忘れずにチェックしましょう。
便器の種類(サイズ・形)
次に、ご自宅の便器(トイレ本体)の種類も確認しましょう。トイレは大きく分けると、便器と便座、タンクが別々の部品で構成されている「組み合わせトイレ(タンク付き)」と、それらが一体化している「一体型トイレ」や「タンクレストイレ」があります。
ご自身で便座の交換が可能なのは、基本的に「組み合わせトイレ(タンク付き)」のみです。「一体型トイレ」や「タンクレストイレ」は、便座(機能部)と便器が一体となっているため、原則として便座部分だけの交換はできません。
ご自宅のトイレが便座交換可能な「組み合わせトイレ」であることを確認できたら、続いて便器のサイズをチェックします。便器は主にサイズと形状によって種類が分かれますが、特に重要なのがサイズで、「標準(レギュラー)」と「大型(エロンゲート)」の2種類が主流です。
購入した便座が取り付けられないという事態を避けるため、便座を固定しているネジ穴の中心から便器先端までの長さを測りましょう。その長さが約44cmなら「標準サイズ」、約47cmなら「大型(エロンゲート)サイズ」と判断できます。
なお、最近ではどちらのサイズにも対応できる兼用タイプの便座も多く販売されていますので、迷った場合は兼用タイプを選ぶのもひとつの手です。
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便座を自分で交換するときに必要なもの
便座の交換に必要な道具は、その多くがご家庭にある基本的な工具や日用品です。そのため、作業を始めてから慌てないよう、あらかじめ手元にそろえておきましょう。
まず、必ず用意したいのは「プラスドライバー」と「マイナスドライバー付きスパナ」、そして「モンキーレンチ」です。特にモンキーレンチは、古い便座を固定しているナットを外したり、温水洗浄便座の給水ホースを接続したりする際に不可欠です。また、ドライバーは、新しい便座の土台となる部品を取り付ける際に使用します。
このほかに、外したホースから水が垂れた際に受け止める「バケツ」や、床の拭き掃除に使う「雑巾」、衛生のための「ゴム手袋」があると、よりスムーズかつ快適に作業を進められるでしょう。
便座を自分で交換するときの手順
ここでは、古い便座を取り外し、新しい温水洗浄便座を取り付けるまでの基本的な手順を解説します。作業を始める前に、必ず新しい便座の取扱説明書にも目を通しましょう。
手順は以下の通りです。
- 止水栓を閉める
- 古い便座を取り外す
- 給水管に分岐金具を取り付ける
- 新しい便座の土台(ベースプレート)を取り付ける
- 便座本体を取り付け、給水ホース・アース線を接続する
- 止水栓を開け、動作確認をする
それぞれ詳しく解説します。
1.止水栓を閉める
最初に、トイレタンクへの給水を止めるため、ドライバーなどを使って止水栓を時計回りに回して閉めます。止水栓を閉めたら、一度タンクの水を流し、水が完全に止まっていることを確認してください。これは、作業中に水が噴き出すのを防ぐために重要な工程です。
なお、万が一の水漏れを防ぐために、家全体の大元である元栓を閉めてから作業するのもおすすめです。
2.古い便座を取り外す
次に、便器の裏側にあるナットを、モンキーレンチを使って緩めて外します。ナットが外れれば、便座はそのまま上に持ち上げるだけで取り外せます。もしナットがさびなどで固くて外れない場合は、無理をせず、ナットを温めたり、専用の工具を使ったりする方法を試してみてください。
また、便座本体が取り外せたら、このときに古い土台(ベースプレート)も忘れずに取り外しましょう。
3.給水管の分岐金具を取り付ける
次に、止水栓とトイレタンクを繋いでいる給水管の途中に、新しい温水洗浄便座へ給水するための「分岐金具」を取り付けます。このとき、レンチを使い、水漏れしないようにパッキンを忘れずに挟んで、しっかりと固定しましょう。
4.新しい便座の土台(ベースプレート)を取り付ける
古い便座や土台が外れたら、外した後の便器の表面をきれいに掃除しましょう。掃除が終わったら、新しい便座に付属している土台(ベースプレート)をネジで取り付けます。ただし、この時点では完全に固定せず、後で便座本体を取り付けた後に位置を調整できるよう、少し緩めにしておくのがコツです。
5.便座本体を取り付け、給水ホース・アース線を接続する
いよいよ便座本体の設置です。ベースプレートに便座本体を「カチッ」と音がするまでスライドさせてはめ込みます。次に、便座の位置を前後に調整してからしっかりと固定したら、先ほど取り付けた分岐金具と便座本体を給水ホースで繋ぎます。
そして、感電防止のためのアース線も忘れずに接続しましょう。
6.止水栓を開け、動作確認をする
最後に、止水栓を反時計回りに回して開けます。このとき、接続部分から水漏れがないかを入念に確認してください。問題がなければコンセントを差して、洗浄機能や暖房機能などが正常に作動するかを最終確認します。正常に動くことが確認できたら、全ての作業は完了です。
便座を自分で交換するときの注意点
便座を自分で交換するときの注意点は主に以下の3つです。
- 賃貸物件の場合は必ず大家さんや管理会社に確認する
- 止水栓が固くて回らない場合は無理に力を加えない
- 作業スペースを確保し、水漏れ対策をする
それぞれ詳しく解説します。
賃貸物件の場合は必ず大家さんや管理会社に確認する
賃貸マンションやアパートにお住まいの場合、備え付けの便座は大家さんの所有物であるため、無断で交換することはできません。
もし勝手に交換すると、退去時に元の便座に戻す「原状回復」を求められたり、思わぬトラブルに発展したりする恐れがあります。
そのため、交換したい場合は、必ず事前に大家さんや管理会社に連絡し、許可を得るようにしましょう。
止水栓が固くて回らない場合は無理に力を加えない
長年動かしていない止水栓は、さびなどで固着して回りにくくなっていることがあります。
だからといって、ここで無理に力を加えると、配管を破損させて深刻な水漏れを引き起こす危険性があります。もし少し力を加えても回らない場合は、決して無理をせず、専門の水道業者に相談するようにしましょう。
作業スペースを確保し、水漏れ対策をする
トイレは狭い空間のため、作業がしにくい場合があります。動きやすいように、トイレ内の小物やマットなどは事前に外に出しておきましょう。
また、給水管の取り外し・取り付け時には、どうしても多少の水がこぼれてしまいます。そのため、床を濡らさないよう、あらかじめ雑巾やバケツを準備しておくことが大切です。
便座交換をきっかけにトイレの空間を見直そう
今回は、便座を自分で交換する方法や手順を紹介しました。ご紹介した通り、基本的に便座の交換は専門業者を呼ばなくても自分で行なえます。
しかし、賃貸マンションやアパートの場合は、無断で交換するとトラブルにつながる恐れがあるため、必ず事前に大家さんや管理会社の方に相談しましょう。 また、便座の交換について悩みや不安がある場合は、無理をせずプロに頼ることも選択肢のひとつです。
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