不動産価格指数 17年間の推移
2026年02月12日 / 『CRI』2026年2月号掲載
目次
2025年12月26日に国土交通省から不動産価格指数(令和7年9月分)が公表された。
南関東・京阪神共にマンション(区分所有、以下マンションとする)の上昇が顕著であり、新築マンションの価格高騰が中古マンションの価格をも押し上げる結果となった。地域別・不動産種別にて動向を確認する。
■南関東
2025年9月の不動産価格指数は「住宅総合:158.5」「住宅地:135.6」で「戸建住宅:123.2」に対し「マンション:218.1」であり、戸建住宅とマンションの上昇率には大きな差がみられた。
戸建住宅は2016年年初までは比較的安定しており、2017年には上昇基調となったが、上昇幅は緩く2020年のコロナ禍においては100を下回る月もみられた。コロナ禍における資材調整の遅れや販売の伸び悩みなどが戸建市場を直撃した。本格的に回復に転じたのは2021年半ばからであり現在は2010年比で約1.25倍にも上昇した。一方、マンションは戸建住宅より3年ほど早く2013年半ばには上昇基調となり、コロナ禍においても上昇し続け、現在は2010年比で約2.1倍の大幅上昇となった。特に供給戸数が減少し、東京23区の都心部にタワーマンションの供給が目立った2024年後半に上昇スピードが増した(図表1)。
■京阪神
2025年9月の不動産価格指数は「住宅総合:151.0」「住宅地:122.9」で「戸建住宅:124.9」に対し「マンション:218.9」であり、南関東同様、戸建住宅とマンションの上昇率には大きな差がみられた。
戸建住宅は上昇に転じるのが南関東よりやや遅れて2017年半ばであったが、コロナ禍においても上昇幅の大小はあるものの上昇し続け、2010年と比較すると現在は約1.26倍にも上昇した。一方、マンションは2010年後半より上昇が継続し、南関東よりもやや早い2024年年初に上昇スピードを増し、現在は2010年比で約2.1倍の大幅上昇となった(図表2)。
戸建住宅とマンションの上昇傾向の違いは「建築コストの構造的な違い」「立地の希少性」「需要層の相違」「実需以外の需要の存在」が要因と考えられるが両地域とも、資産性が高く需要の強い都心部での供給が不動産価格を押し上げる結果となった。

