一口に水漏れといっても、どこかの部品が壊れているのか、それとも部品自体は壊れておらず、接続部がゆるんでいるのかなど、その原因はさまざまです。今回は水が漏れている場所別にそれぞれの原因を解説します。

• シャワーヘッドからの水漏れ
• シャワーホースからの水漏れ
• シャワーヘッドとシャワーホースの接続部からの水漏れ
• シャワーホースと水栓（蛇口部分）の接続部からの水漏れ

シャワーヘッドからの水漏れ

シャワーヘッドから水漏れが起こっているときに考えられる原因は、以下の4つです。

• 吐水とシャワーの切り替えの甘さ
• 残留水
• シャワーヘッド本体の故障
• 水栓内部の部品の劣化

最初に疑うべきは、「吐水とシャワーの切り替えの甘さ」と「残留水」です。これらが原因の場合は故障ではなく、よく見られる現象なので、特別な部品交換や道具などは不要です。

吐水とシャワーの切り替えの甘さ

最初に確認することは、吐水とシャワーの切り替えレバーが確実に切り替わっているかどうかです。一度吐水側に切り替えて、「止め」の位置にレバーを戻してみてください。もし、切り替えがうまくできていないだけなら、ポタポタと漏れていた水が止まるでしょう。

残留水

漏れていた水がシャワーヘッドを上に向けると出てこなくなる場合、残留水が漏れ出ている可能性があります。通常は水の表面張力により残留水が漏れることはありませんが、ヘッド内部に空気が入ると漏れ出てしまうことがあります。残留水の漏れは故障が原因ではなく、シャワーの構造上、いくらかは発生してしまう、やむを得ない現象といえます。ただし、1分以上も水が継続して漏れ出す場合は、残留水ではなく内部の故障が考えられます。水が漏れ出る時間の長さに注目して原因を突き止めましょう。

これら2つを確認しても、まだ水漏れが見られる場合、「シャワーヘッド本体の故障」もしくは、「水栓内部の部品の劣化」が考えられます。シャワーヘッドは、落として壊れたり、長く使い続けることで劣化したりします。また、水栓も同様に内部の部品が劣化して不具合を起こすこともあります。シャワーヘッドを上に向けても水が続けて出てくるなら、水栓内部にある水栓コマ（コマ・コマパッキン）の劣化により水が漏れている可能性があります。

シャワーホースからの水漏れ

シャワーホースは樹脂製で、無理に引っ張ることや、ねじれた状態で使用することで内部に負荷がかかり劣化します。さらに、経年劣化も水漏れの原因となります。一般的にシャワーホース自体の寿命は5年前後とされますが、実際にはより長く使われることもあります。気づかないうちに劣化は進む場合があるため、目立った不具合が出る前に交換を検討するのは賢明といえます。

接続部からの水漏れ

この部分の水漏れは、接続部や内部の部品のゆるみ、または劣化が原因です。シャワーホースとシャワーヘッド、シャワーホースと水栓（蛇口部分）の接続部で水漏れしている場合があります。接続部のゆるみやパッキンの劣化が考えられます。一度状況を確認してから、自身で修理を試みるか、専門の業者に依頼するかを検討しましょう。

ヘッド交換は比較的簡単な修理であり、普段DIYをしていない人でも手順通りに行なえば手軽にできます。シャワーヘッド自体が故障しているのであれば、シャワーヘッドごと交換します。道具が必要ないので、新しいシャワーヘッドを購入すれば、すぐに水漏れが解消するでしょう。

1. シャワーヘッドを回してホースから取り外す
2. 新しいシャワーヘッドと交換し、逆の順番で取り付ける
3. 水漏れが起こっていないか確認する

なお、取り付けの際は必ずメーカーの取扱説明書を確認するようにしてください。

吐水とシャワーの切り替え・残留水を確認して、シャワーヘッドが原因でないと分かった場合、水栓本体の修理が必要と考えられます。水栓の破損と聞くと大がかりな修理が必要と思われがちですが、多くの場合、水栓内部の水栓コマの劣化が原因です。道具が用意できて、手順さえ間違えなければ、初心者でも修理が可能です。水栓コマの交換について、2ハンドル混合水栓を例に解説します。

1. 止水栓を閉める
2. 排水口に蓋をして小さな部品が流れ出るのを防ぐ
3. ハンドルの蓋を開けてドライバーでネジを外し、ハンドルを引き抜く
   （ハンドルが固く抜けない場合は差し込み、吐水口の方向に回してみましょう）
4. モンキーレンチでナットとスピンドルを外す
5. ピンセットや割りばしなどで古い水栓コマをつまみ出す
6. 水栓コマを新品と交換し、逆の順番で取り付ける
7. 水漏れが起こっていないか確認する

なお、お風呂の水栓としてサーモスタット型も広く普及しています。ただし、このタイプは修理するのに特殊なカートリッジが必要になるため、専門の業者に依頼するようにしましょう。

シャワーホースはねじれや経年劣化によって穴や裂け目ができることがあります。シャワーホースに不具合を見付けた場合の交換方法をご紹介します。

水栓コマの対応と同様に、止水栓を閉めて排水口に蓋をします。

1. モンキーレンチで水栓とシャワーホースの接続部のナットを外す
2. シャワーホースを新品交換し、逆の順番で取り付ける
3. 水漏れが起こっていないか確認する

なお、応急処置をしたい場合は、ホームセンターで購入できる防水テープを巻いておきましょう。

シャワーホースとシャワーヘッド、またはシャワーホースと水栓の接続部で起こる水漏れの原因の多くは、パッキンの劣化や破損です。パッキンの交換はこれまで解説してきたシャワーヘッドとシャワーホースの交換と要領は同じで、普段DIYをしない人でも比較的簡単にできます。ただしパッキンは、はめ込む際の向きが決まっているものもあるので、取り付ける際は注意しましょう。

シャワーヘッドとの接続部、水栓との接続部については、それぞれ上記でご紹介した方法をもとに分解し、パッキンの取り付けを行なってください。

修理箇所によって使うものが異なるため、まずは水漏れの症状と修理方法を確認のうえで購入を検討しましょう。

モンキーレンチ

モンキーレンチ（アジャストダブルレンチ）は、ボルトやナットを開け閉めする際に使うアイテムです。スパナでも代用可能ですが、ナットのサイズに合わせることのできるモンキーレンチのほうが、部品を傷めないのでおすすめです。

精密ドライバー

精密ドライバーはネジを付け外しする際に使うアイテムです。水栓の形状や大きさによって必要となるものが違うので、購入の際にはどのサイズが必要なのか確認しましょう。

防水テープ

防水テープ（防水補修テープ）はホースの穴やひび割れ箇所に貼って、水漏れを止めるためのアイテムです。似たような名称としてシールテープというものがありますが、シールテープは水栓（蛇口部分）に使うものなので、間違えないように注意しましょう。

ここまでシャワーの水漏れについて解説してきました。長谷工リフォームでは、経年劣化した浴槽やお風呂の床、鏡まで、さまざまなリフォームを承っております。お風呂は長時間水を使い続けるため、湿気がたまりやすく、カビが発生しやすい場所です。1日の疲れを癒し、リラックスできる場所であるはずが、時間の経過とともに不快な空間になってしまっていることもあります。最新のタイプには、汚れにくさ、掃除のしやすさといった清潔保持が考えられものが多くあるため、リフォームすることで、お手入れがしやすくなるというメリットもあるでしょう。

お風呂場の寿命は使用頻度や掃除の状況にもよりますが、一般的には15～20年といわれています。目に見える部分がまだきれいでも、排水口やシャワーホース、水栓本体などが劣化しているかもしれません。「バスルーム全体をリフレッシュしたい」「上質な空間にグレードアップしたい」とお考えの方は、お気軽に長谷工リフォームにご相談ください。　快適なお風呂空間をご提案いたします。

リフォーム事例で素敵な住まいをのぞいてみましょう！

最新の設備や、自分好みの雰囲気の住まいは見ているだけでも楽しいですよね。長谷工リフォームではお部屋・予算・こだわり別にリフォーム事例をご紹介していますので、ぜひのぞいてみてくださいね。

リフォーム事例一覧

詳しくはこちら