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専有部分と共用部分。その違いや管理責任は誰にある?

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2023.12.20

マンションは、専有部分と共用部分の2つに大きく分類されます。専有部分とは、構造上区分され他者を排除して独占的に所有できる部分であり、「〇〇号室」と表現される部屋のことです。共用部分とは、専有部分以外の部分のことを指します。共用部分は本来的な共用部分と規約で定められた共用部分の2種類に分かれます。

 

[参考]e-Gov法令検索|建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号)

 

本来的な共用部分とは、エレベーターや共用廊下、共用階段等のことです。紛らわしいのは玄関周りとベランダです。玄関ドアは廊下に面している部分が共用部分、室内に面している部分は専有部分となります。玄関前に設置された門扉のないくぼみ状のスペース=アルコーブは共用部分ですが、これに門扉がつくと玄関ポーチという名称に変わり、共用部分ではあるものの専有使用が認められます。窓ガラス、窓枠、バルコニー、1階の専用庭も同様に、専有使用権のついた共用部分となります。

 

また、規約で定められた共用部分とは、集会室や管理人事務室等が挙げられます。専有部分と共用部分は誰が管理するかが異なります。専有部分の管理者は区分所有者(部屋の持ち主)であり、共用部分の管理者は管理組合です。管理組合とは区分所有者で構成される団体のことを指します。

 

 

文:竹内 英二

 

WRITER

竹内 英二
不動産ポータルサイトや大手不動産会社・住宅関連のオウンドメディアなど、土地活用や不動産に関する記事を数多く執筆。現役の不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者でもある。