五徳には主に、黒い色の「ホーロー製」とシルバーの「ステンレス製」の2種類の素材があります。

ホーロー製

昔から一般的な家庭用コンロとされており、汚れの落としやすい素材です。ただし、強くこすると塗装がはがれてしまうこともあります。また、色が濃いため汚れが見えにくく、汚れを放置しておくとサビの原因になってしまいます。
掃除には重曹の使用がおすすめです。弱アルカリ性の重曹を使うと、酸性の油汚れが中和されて落としやすくなり、研磨作用があるので焦げにも効果があります。

ステンレス製

比較的新しく、高級感があり、サビに強く耐久性が高い素材です。一方、汚れが加熱されることで、色が変わってしまう恐れがあります。重曹を使った掃除もできますが、傷を付けることなくきれいに汚れを落とせるため、専用クリーナーの使用がおすすめです。また、汚れ防止コーティングがされている場合は剥がれないように、硬いたわしではなく、柔らかめのスポンジを使用しましょう。酸素系漂白剤の使用は、コーティングが剥がれたり、変色やサビの原因となったりする場合があるので不向きです。

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焦げ付く前の軽い汚れの掃除は、新たに掃除道具を購入する必要もありません。短時間で簡単にできるため、毎日行なうとよいでしょう。

軽い汚れのお手入れは、まず、食器用洗剤もしくは重曹をスポンジに付けてこすり洗いをします。水洗いをして汚れが落ちたら、よく水気を拭き取ってお手入れ完了です。食洗機があれば、そちらを使っても手軽で効果的なのでおすすめです。

五徳についた焦げは、重曹とコーティングなしのフライパン、メッシュクロスまたはスポンジ、歯ブラシを使って掃除することができます。五徳を入れるため、フライパンは大きめのサイズのものを準備しましょう。

フライパンの中に水・重曹小さじ1杯・五徳を入れ、水が沸騰する直前まで火で熱します。そのまま置いて、やけどしないくらいの水温まで下がったら、メッシュクロスでこすり洗いをしましょう。五徳の温度が上がることで、単につけ置きをするよりも汚れを落としやすくする効果があります。

メッシュクロスは、薄くて乾きやすく衛生的なうえ、しつこい汚れも落としやすく、おすすめです。

汚れを放っておくと取れにくくなるため、週に1回程度の目安で掃除しましょう。ちなみに、魚焼きグリルも同じ要領できれいにすることができます。

重曹では落ちなかった場合は、同じアルカリ性で油汚れを落としやすい酸素系漂白剤（過炭酸ナトリウム）を使用します。重曹を使った場合と同じように、つけ置き洗いをすると効果があります。

五徳が入るサイズの洗いおけや鍋、フライパンなどを用意し、五徳を入れます。

洗いおけを使う場合、酸素系漂白剤大さじ1と、酸素系漂白剤が最も効果を発揮するとされる50度～60度程度のお湯を入れ、1時間つけ置きをします。

キッチンの給湯器は、種類によって異なりますが最高温度が60度である場合が多いので、蛇口のお湯を使うとちょうどよいでしょう。もし、温度が足りない場合には、熱湯を足して調整しましょう。

フライパンや鍋を使う場合は、水・五徳・酸素系漂白剤大さじ1を入れて加熱しましょう。水が沸騰してきたら、火を止めて、1時間つけ置きをします。この方法の場合、アルミ製の鍋やフッ素加工された鍋は、アルカリ性の洗剤に触れると変色する可能性があるため、使用しないようにしましょう。代わりに、ホーロー製やステンレス製の鍋を使用します。

1時間程度たつと、汚れがゆるんでくるので、メッシュクロスでこすり洗いをします。メッシュクロスとは、メッシュ素材でできたふきんのことです。汚れが落ちやすく、薄くて乾きやすいため、使い勝手がよくおすすめです。

つけ置きをしても汚れが落ちない場合には使い古した歯ブラシ、あるいは掃除用のサンドペーパーでこすると効果があるでしょう。それでも落とすのが難しい場合は、ハウスクリーニングのプロに依頼するのもひとつの方法です。

なお、洗剤を入れる際にはいくつか注意することがあります。たとえば、つけ置きに洗いおけを使う場合、先に洗剤を入れてからお湯を注ぐと吹きこぼれてしまうケースがあるため、お湯を入れてから洗剤を入れるほうがよいでしょう。関連して、フライパンや鍋を使う場合も、吹きこぼれ防止のために、水、五徳、洗剤を入れてから加熱するという手順をおすすめします。

塩素系漂白剤の使用は？

塩素系漂白剤は強アルカリ性なので油汚れを落とす力も強いですが、洗浄力より危険性やリスクのほうが大きいため使用は避けてください。素材を傷め、金属を腐食させる恐れや健康被害を生む可能性があります。

ガスコンロの五徳は、キッチンのなかでも汚れやすい場所です。五徳の汚れは、はねた油や吹きこぼれが主な原因です。それらの汚れが付いた状態のまま加熱することで焦げ付きとなり、なかなか落ちない頑固な汚れになってしまいます。五徳は、毎日清掃すればひどい汚れにならず、きれいな状態を保つことができるのです。

定期的にお掃除を

頑固な汚れを防ぐためには、こまめにお手入れすることが重要です。毎日使った後は汚れを拭き取る習慣をつけ、週に一度は五徳に特化した掃除を行なうのがおすすめです。重曹以外にも、セスキ水スプレーを使って日常的に軽い汚れを落とすことができます。また、鍋底が汚れていると五徳にも汚れが移ってしまうので、使用前に鍋底の確認をすることも重要です。洗った鍋はしっかり乾かしてから五徳にのせるようにしましょう。使用しないときは五徳を外し、壁に吊るしておくと清潔に保てます。

汚れた場合は温かいうちに対処するのがポイント

汚れが付いたまま加熱を続けると汚れが焦げ付いてしまうので、吹きこぼれの際はすぐに加熱を止め、温かいうちに洗うのがポイントです。ただし、調理直後の五徳は熱く、やけどの恐れがあります。安全な温度まで冷めてから掃除しましょう。

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