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基本の肉の下ごしらえ方法

肉料理がさらに美味しくなる肉の下ごしらえの方法を動画でご紹介します。

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  基本の肉の下ごしらえ方法

「うちのご飯は世界イチ」の番外編、お料理の基本をご紹介するミニレッスンへようこそ。
第19回は、「肉の下ごしらえ」です。肉の生臭さを軽減したり、やわらかくしたりする下ごしらえの方法をご紹介します。


あ~、厚切りの豚肉に甘辛のタレ、
やわらかくてジューシーなトンテキが食べたい!

トンテキ、いいですね!
スタミナたっぷりで、香ばしい香りに食欲がそそられますよね

この間見たテレビでトンテキ特集をやっていて、
真似して家で作ってみたんですけど、反り返って肉が縮んでしまったんです…
なかなかお店のようにはできないですね

ミエさん、お肉の下ごしらえはちゃんとしましたか?
ちゃんと下ごしらえをすれば、縮まずやわらかくなって
さらに美味しくなるんですよ!
お肉の種類によって下ごしらえの方法が違うので、ぜひ、覚えて帰ってくださいね

マユ先生のHow to

肉の種類・部位別、向いているメニューは?

子どもから大人まで、みんなに人気の肉料理。日本で家庭料理に使われているのは主に牛、豚、鶏の3種類ですが、それぞれ部位ごとに適した調理法があります。
下ごしらえの前に、まず肉の基本知識を頭に入れておきましょう。

豚肉

フラッキーのHow To「基本の肉の下ごしらえ方法」豚肉|豚肉は、部位ごとに肉質が大きく異なり、脂肪と赤身の割合に応じて調理方法を選びます。
豚肉は、部位ごとに肉質が大きく異なり、脂肪と赤身の割合に応じて調理方法を選びます。

肩ロース&ロース

赤身と脂肪が程よく混ざった部位。炒め物によく使われます。
向いているメニュー:しょうが焼き、酢豚、ポークソテー、とんかつ など

もも

脂肪が少なく赤身が多い部位。比較的低カロリーで、厚切りでも、薄切りでも使われます。
向いているメニュー:焼き豚、ローストポーク、冷しゃぶ など

バラ

脂肪が多く、赤身と交互に層になっている部位。脂のうまみが濃厚で、煮込み料理や炒め物に適しています。
向いているメニュー:角煮、焼き豚、バーベキュー など

ヒレ

やわらかく淡泊な風味の赤身で、一頭の豚から取れる量が少ない部位。厚切りで使うことが多いです。
向いているメニュー:とんかつ、ソテー、ピカタ など

鶏肉

フラッキーのHow To「基本の肉の下ごしらえ方法」鶏肉|鶏肉は、全体的に脂肪が少なく淡泊な味わい。筋肉と繊維質で引き締まった肉質が特徴です。
鶏肉は、全体的に脂肪が少なく淡泊な味わい。筋肉と繊維質で引き締まった肉質が特徴です。

もも

筋肉質でうまみの多い部位。脂肪も適度にあり、いろいろな料理に使われます。
向いているメニュー:から揚げ、ローストチキン、筑前煮 など

むね

脂肪が少なく、淡泊で繊維質の多い部位。焼く、蒸すなどの調理法に適しています。
向いているメニュー:バンバンジー、蒸し鶏、チキン南蛮 など

ささみ

やわらかくて脂肪が少なく、タンパク質の最も多い部位。離乳食にも使われます。
向いているメニュー:サラダ、和え物、蒸し料理 など

ほとんどが脂肪で、うまみの多い部位。濃厚な風味なので、使用すると料理やスープにコクが出ます。
向いているメニュー:焼き鳥、スープストック、炒め物 など

手羽先&手羽元

骨の付いた翼の周囲の部位。よく動かす場所のため、筋肉、脂肪やゼラチン質が豊富で、うまみが多い部位です。
向いているメニュー:から揚げ、カレー、甘辛煮、タンドリーチキン など

牛肉

フラッキーのHow To「基本の肉の下ごしらえ方法」牛肉|牛肉は、肉の部位と肉質によってさまざまな調理法が用いられ、新鮮なものは生で食べられることもあります。
牛肉は、肉の部位と肉質によってさまざまな調理法が用いられ、新鮮なものは生で食べられることもあります。

筋肉が発達した、やや硬めの部位。濃厚なだしが出るので煮込みやスープにも使われます。
向いているメニュー:ビーフシチュー、カレー、ポトフ など

肩ロース

赤身中心で肉質はやわらかめの部位。厚切りでも薄切りでも調理され、いろいろなメニューに用いやすいです。
向いているメニュー:すき焼き、しゃぶしゃぶ、ローストビーフ、ハッシュドビーフ など

サーロイン

筋肉が少なく、比較的やわらかい背中の部位。シンプルに焼いてうまみを味わうのがおすすめです。
向いているメニュー:ステーキ など

バラ

あばら骨周辺の、濃厚な味わいとうまみが特徴の部位。薄切りにして使うことが多いです。
向いているメニュー:焼肉のカルビ、牛丼 など

もも

脂肪が少なく、筋肉中心の部位。赤身で比較的低カロリー、味は淡泊です。
向いているメニュー:ローストビーフ、ポトフ、コンビーフ、ひき肉 など

すね

ふくらはぎの筋肉が固く発達した部位。長時間煮込むことでやわらかくなります。
向いているメニュー:ビーフシチュー、カレー、ポトフ など

肉の下ごしらえの2つのポイント

フラッキーのHow To「基本の肉の下ごしらえ方法」鶏肉|肉を美味しく調理したいときに、下ごしらえは欠かせません。といっても、難しいことをする必要はなく、簡単なポイントを押さえておけば大丈夫です。どんなことに気を付ければよいのでしょうか?
肉を美味しく調理したいときに、下ごしらえは欠かせません。といっても、難しいことをする必要はなく、簡単なポイントを押さえておけば大丈夫です。どんなことに気を付ければよいのでしょうか?

[ 1 ]ドリップを拭き取る

買ってからしばらくすると、肉から薄い赤色の水分が出てきます。これは「ドリップ」と呼ばれ、冷凍の食肉が解凍されるときに発生する水分です。ドリップは肉のうまみや栄養素が水分とともに溶け出したもので、肉のパサつきや味が落ちる原因となります。

ドリップは一緒に調理しても美味しい“だし”にはならず、生臭さの原因になってしまうため、調理前に必ず拭き取りましょう。キッチンペーパーでそっと挟み、余分な水分を取ってから、下味を付けて調理します。

[ 2 ]筋を取る

筋取り・筋切りとは、肉の繊維や硬い部位に包丁を入れることをいいます。筋の処理をせずに肉を加熱すると、縮んだり反り返ったりしやすくなります。さらに、固い筋は噛み切れないまま残り、口当たりも悪くしてしまいます。
厚切りの牛肉、豚肉、鶏のささみやももなどには筋があるため、調理の前に下ごしらえをするとよいでしょう。

肉の種類別、下ごしらえの手順をご紹介!

どの肉をどんな調理法で料理するかによって、下ごしらえの方法は変わります。ここでは、よく使う部位の、代表的な下ごしらえの方法をご紹介しましょう。

豚ロースの下ごしらえ

マユ先生のHow To 「基本の肉の下ごしらえ方法」肉の余分な水分(ドリップ)を拭き取ります。拭き取ることで、肉に味が染み込みやすくなります。
肉の余分な水分(ドリップ)を拭き取ります。拭き取ることで、肉に味が染み込みやすくなります。
マユ先生のHow To「基本の肉の下ごしらえ方法」トンカツやポークソテーなど、厚切り肉は焼き縮んだり、肉が反り返ったりするのを防ぐため、筋を切ります。赤身と脂の間にある白い筋に包丁の先で3~4箇所切り込みを入れます。裏側も同様に切り込みを入れてください。
トンカツやポークソテーなど、厚切り肉は焼き縮んだり、肉が反り返ったりするのを防ぐため、筋を切ります。赤身と脂の間にある白い筋に包丁の先で3~4箇所切り込みを入れます。裏側も同様に切り込みを入れてください。

鶏もも肉の下ごしらえ

マユ先生のHow To「基本の肉の下ごしらえ方法」肉の余分な水分(ドリップ)を拭き取ります。
肉の余分な水分(ドリップ)を拭き取ります。
マユ先生のHow To「基本の肉の下ごしらえ方法」周りに大きくはみ出ている余分な脂は指先でつまみ、包丁でそぎ取ります。
周りに大きくはみ出ている余分な脂は指先でつまみ、包丁でそぎ取ります。
マユ先生のHow To「基本の肉の下ごしらえ方法」筋は指先でつまみながら切り取ります。余分な脂や筋を切り取ることで、調味料がなじみやすくなり、口当たりがよくなります。
筋は指先でつまみながら切り取ります。
余分な脂や筋を切り取ることで、調味料がなじみやすくなり、口当たりがよくなります。

鶏むね肉の下ごしらえ

マユ先生のHow To「基本の肉の下ごしらえ方法」肉の余分な水分(ドリップ)を拭き取ります。
肉の余分な水分(ドリップ)を拭き取ります。
マユ先生のHow To「基本の肉の下ごしらえ方法」皮側を下にして置き、中央から両端に向かって、包丁を寝かせながら、身をそぐように開きます。
皮側を下にして置き、中央から両端に向かって、包丁を寝かせながら、身をそぐように開きます。
マユ先生のHow To「基本の肉の下ごしらえ方法」切り開く際は、肉を切り落とさないように、添えた手で身を開きながら切りましょう。
切り開く際は、肉を切り落とさないように、添えた手で身を開きながら切りましょう。
マユ先生のHow To「基本の肉の下ごしらえ方法」上下をひっくり返し、もう片方を同様に切り開いていきます。厚みを揃えることで、火の通りが均一になります。
上下をひっくり返し、もう片方を同様に切り開いていきます。厚みを揃えることで、火の通りが均一になります。

牛肉の下ごしらえ

フラッキーのHow To「基本の肉の下ごしらえ方法」鶏肉|
豚の厚切りと同じように、肉の余分な水分(ドリップ)を拭き取ります。
赤身と脂肪の間にある白い筋に、包丁の先で3~4箇所切り込みを入れます。裏側も同様に切り込みを入れます。
厚切りは、肉全体を叩いて筋を切るとやわらかくなります。強く叩きすぎると加熱したときにうまみも抜けてしまうので、軽い力で全体を叩いてください。

肉は液に漬けるとやわらかく

肉をやわらかくする下ごしらえには、ちょっとした裏ワザがあります。それは、液体の調味料や、水分の多い野菜や果物と一緒に漬けること。

酒や果物のもつ酵素には、肉をやわらかくする作用があります。また、肉に水分を与えてパサつきを防ぐとともに、風味豊かな下味にもなります。料理に合ったスパイスやハーブなどの香味野菜と一緒に、ファスナー付き保存袋に入れて、約4時間冷蔵庫で寝かせましょう。漬け込んだ後に肉を長時間煮込むと、やわらかくトロトロの仕上がりになりますよ。

酒/赤ワイン

アルコールには肉の臭みを消し、風味をよくする効果があります。たまねぎと組み合わせるとよりやわらかさアップ。

ヨーグルト

肉の筋繊維をほぐして、やわらかくする働きがあります。

たまねぎ

たまねぎはすりおろした状態のものに漬けます。たまねぎには酵素を分解する強力な作用があり、30分程度でやわらかくなります。

キウイ/パイナップル

南国の果物には肉をやわらかくする酵素が多く含まれています。生のフルーツをすりおろしたり、みじん切りにするなどの方法で漬け込みましょう。

時短できる!下味冷凍とは?

フラッキーのHow To「基本の肉の下ごしらえ方法」鶏肉|
急いで夕食を作らなければ!というときに便利なのが、肉の下味を付けた状態で冷凍する「下味冷凍」。買い置きした肉に、あらかじめ下味が付いていればあとは調理するだけ。時短料理の強い味方です。
漬け込み冷凍の方法は簡単。お好みの調味液(市販のものでもOK)をファスナー付き保存袋に入れ、下ごしらえを済ませた生の肉を一緒に入れます。調味液と肉をよく揉み込んでなじませたら、薄く、平たく伸ばして冷凍庫で保存します。
すりおろしたまねぎなどと一緒に冷凍すると、やわらかさもアップして、レシピの幅も広がりますよ。

肉に下ごしらえが必要だったなんて知らなかったです!

丁寧に下ごしらえをしないと、料理の味に差が出てきてしまうんですよ
面倒と思わずに、しっかりと下ごしらえしましょうね

よーし、今度こそは美味しいトンテキ作るぞー!

監修 森崎 繭香 お菓子・料理研究家/フードコーディネーター
【HP】 http://www.mayucafe.com/

森崎 繭香

料理教室講師、パティシエを経て、フレンチ、イタリアンの厨房で経験を積み、独立。
書籍、雑誌やWEBへのレシピ提供、テレビ・ラジオ出演など幅広く活動中。カフェやレストランでの経験を軸に、身近な材料を使った自宅でも作りやすいレシピを心がけている。
「野菜たっぷりマリネ、ピクルス、ナムル」(河出書房新社)、「いつものスープでアレンジレシピ60」「小麦粉なしでつくる たっぷりクリームの魅惑のおやつ」(ともに日東書院本社)、「型がなくても作れるデコレーションケーキ」(グラフィック社)など著書多数。