排水管(パイプ)の詰まりの解消方法 排水管(パイプ)の詰まりの解消方法

排水管(パイプ)の詰まりの解消方法

詰まって水が流れなくなってしまった排水管への対処法をご紹介します。


question

ママー!全然水が流れないよ!

排水口は掃除しているはずなのに…。どうすればいいんだろう?

answer

排水口を掃除して直らない詰まりは排水口の奥の排水管が詰まっている可能性が高いニャ!排水管の詰まりはさまざまな解消法があるから一緒に見ていこうニャ!

■ご注意
場所によって汚れの種類や原因も異なるため、掃除する際は換気や通気を行なったり、マスクやゴム手袋を着用したりしてください。また、このような水まわりでの掃除が不安な方はプロの業者に依頼するようにしましょう。

排水管(パイプ)が詰まる原因とは?

洗面台

排水管(パイプ)が詰まる原因は場所によってさまざまです。それぞれの排水管が詰まる原因を見ていきましょう。

キッチンの詰まりの原因

キッチンのシンク

キッチンの排水管が詰まる原因は、通常、調理時や食事の後に出る油汚れや、調理の際に出た食材のカスが排水口を通過し、排水管内に蓄積していくためです。油汚れや食材のカスが堆積することで、排水がスムーズに流れなくなり、詰まりが発生します。また、食材以外にも、食器やカトラリーのような固形物を流してしまうことも詰まりの原因となります。

なお、「排水口」と似た言葉に「排水溝」がありますが、この2つは全く異なるものです。排水溝は通常、道路や建物の敷地内に存在し、雨水や地下水の排水が流れる溝を指します。一方、排水口はキッチンや浴室などの水まわりにあり、家庭内の排水を受ける穴のことを指します。

洗面台の詰まりの原因

排水口

洗面台の排水管が詰まる原因は、いくつかあります。まず、排水口のごみ受けにたまった髪の毛やほこりなどの一部が、ごみ受けを通り抜けて排水管内に残ることが挙げられます。これらの固形物が蓄積すると、水の流れを妨げ、詰まりの原因となります。

また、洗面台で手を洗った後のせっけんの残りや皮脂汚れが原因で詰まる場合もあります。特に、せっけんカスは排水管内にたまった髪の毛にからみつき、ぬめりの原因となります。このぬめりがさらなる固形物の付着を引き寄せ、排水管の詰まりを悪化させることがありますので、注意が必要です。

さらに、洗面所はヘアピンやアクセサリーなどの細かなものを使う機会が多いため、これらの固形物が排水口に入り込むことも詰まりの原因となります。

浴室(お風呂場)の詰まりの原因

浴室

浴室の排水管が詰まる主な理由は、洗面台と同様に髪の毛が挙げられます。特に浴室では、洗髪の際に大量の髪の毛が抜け、これらの髪の毛が排水口に流れ込み、排水管内で蓄積することで、詰まりが生じます。

さらに、シャンプーやせっけんのカスが体の皮脂汚れと結合し、髪の毛にからみつくことで、ぬめりが発生しやすくなります。このぬめりが排水管内で固形物の付着を引き寄せ、詰まりの進行を早めます。

そのほかにも、浴室で使用した小物や袋のごみが気付かない間に排水口から流れ込み、排水管内で固形物としてたまることがあります。これらの要因が組み合わさることで、浴室の排水管の詰まりが生じます。

トイレの詰まりの原因

トイレ

トイレの排水管が詰まる原因は以下のようなものがあります。

まず、大量のトイレットペーパーや排泄物を一度に流してしまった場合が挙げられます。排水管には一度に処理できる量に限界があるため、過剰なトイレットペーパーや排泄物が詰まりの原因となります。

掃除用シートやティッシュなど、本来水に流してはいけない紙を流した場合も詰まりのリスクが高まります。これらの紙製品は通常のトイレットペーパーとは異なり、水に溶けにくいためです。

また、ペット用トイレ砂は、水に流せるものであっても一度に大量に流すと排水管の詰まりの原因になることがあります。さらに、食べ残しをトイレに流すような行為も詰まりの原因になります。食べ残しや食品に含まれる油や食べかすが排水管で固まり、詰まりを引き起こすことがあるため、注意が必要です。

そのほかにも、鍵や硬貨など小さな小物をうっかりトイレに落としてしまい、それらが排水管の詰まりの原因となることもあります。

以上のように、場所によってそれぞれ詰まりの原因が異なります。そこで今回は、上記のことが原因で詰まってしまった際に有効な解消法をご紹介します。具体的には、「重曹とクエン酸を使う方法」、「ラバーカップを使う方法」、「ワイヤーブラシを使う方法」、「パイプクリーナーを使う方法」の4つです。これらの方法を試しても水が流れない場合は無理をせず、プロの業者に対応してもらいましょう。なお、排水管は床下の見えない部分まで続きますが、ここではご家庭で掃除が可能な部分についてご紹介していきます。

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排水管(パイプ)の詰まり解消法:重曹とクエン酸を使う方法

■所要時間:10分~
■難易度:★★☆☆☆
■掃除頻度の目安:排水の流れが悪くなったら

重曹とクエン酸を使用した排水管の掃除方法

重曹クエン酸を使う掃除方法として、キッチンの排水管をきれいにする方法を例にご紹介します。まず、排水口のごみ受けと排水トラップを外し、排水口に、粉末の重曹を1/2~1カップまきます。2L以上のお湯(60度)を入れた鍋にクエン酸大さじ2を溶かし、クエン酸水を作ります。排水口にまいた重曹に向かって、作ったクエン酸水をかけましょう。

重曹とクエン酸が組み合わさると、化学反応を起こし急激に二酸化炭素が発生、この二酸化炭素の発生によってできる発泡の力によって詰まりを解消します。発泡している間は放置し、発泡が収まったら、水を流して完了です。

排水管(パイプ)の詰まり解消法:ラバーカップを使う方法

■所要時間(置き時間も含む):30分~
■難易度:★★★☆☆
■掃除頻度の目安:排水の流れが悪くなったら

ラバーカップとは通称「すっぽん」と呼ばれ、真空状態でカップを引き上げることで詰まりを解消させるもので、トイレや浴室、キッチンなど広範囲に使えるアイテムです。ラバーカップは一般的にトイレで使われるシーンが多いため、今回はトイレの排水管掃除を例にご紹介します。

ラバーカップを使用する前に、誤って水が流れてしまうのを防ぐため、止水栓を閉めます。ラバーカップのゴム部分が便器の水に浸る程度に、水の量を調整しましょう。水が多いと汚水があふれる可能性があるため、注意が必要です。逆に、便器に水が少ない場合は、水を追加して必要な水量に調整します。

ビニール袋でラバーカップの養生

ラバーカップを使う際、汚水が周りに飛び散らないように、ビニール袋や新聞紙で周囲を養生します。ラバーカップを排水口に密着させる際、カップと便器との隙間ができないように注意してください。

ラバーカップを使った詰まり解消法

ラバーカップを排水口に密着させたら、ゆっくりと押し込み、カップをへこませたら、勢いをつけて急激に引っ張り、これを繰り返します。

ラバーカップを使って詰まりを解消したら、トイレットペーパーや便などが流れるかどうか様子を見ながら確認します。もし固形物や水に溶けないものが排水口から出てきた場合は、そのまま流さずに取り除きましょう。

排水管(パイプ)の詰まり解消法:ワイヤーブラシを使う方法

■所要時間(置き時間も含む):5分~
■難易度:★☆☆☆☆
■掃除頻度の目安:排水の流れが悪くなったら

排水管は長いため奥まで掃除するのは難しいことから、排水口専用のワイヤーブラシが売られています。ワイヤーブラシは、ワイヤーの先端にらせん状のヘッドブラシが付いており、排水管の中の汚れをからめ取る道具です。ワイヤーブラシは強力な洗剤を使うよりも手軽に行なえるうえに、環境にやさしいというメリットがあります。
どの場所の排水口でも使えますが、髪の毛の詰まりが大半であり、ブラシを使った掃除に特に適している洗面台を例に掃除方法を解説していきます。

専用ブラシを使った洗面台の排水管の掃除

まず、ワイヤーブラシを排水口に入れ、排水管の中でブラシをくるくると回し、汚れをからめ取ります。ブラシを排水口から引き上げ、からめ取った汚れを取り除けば完了です。

排水管(パイプ)の詰まり解消法:パイプクリーナーを使う方法

■所要時間(置き時間も含む):30分~
■難易度:★★★★☆
■掃除頻度の目安:排水の流れが悪くなったら

パイプクリーナーを使う掃除方法として洗面台の排水管をきれいにする方法を例にご紹介します。ただし、パイプクリーナーのような薬剤は髪の毛を溶かすほど強力なため、手肌や髪に付いたり、目に入ったりしないように注意して使いましょう。

パイプクリーナーを使った排水管の掃除

パイプクリーナーを使った洗面台の掃除方法は簡単です。排水口から直接液体パイプクリーナーを注ぎ、30分程度放置して洗い流せば完了です。これで排水パイプにたまった髪の毛やぬめり、汚れなどを溶かして洗い流すことができます。

お掃除のミカタ 専用の道具や洗剤がなければペットボトルを使おう!

専用の道具や洗剤がなければペットボトルを使おう!

専用の道具や洗剤がない場合は、ペットボトルが詰まり解消に活躍します。排水口に空のペットボトルを差し込み、隙間を作らないようにしたら、ペットボトルを繰り返し押し潰し、空気を送り込みます。この動作を繰り返すことで、排水管内に詰まっていた汚れが取れるでしょう。詰まりが取れたら、ペットボトルを抜き出し完了です。

なお、この方法はペットボトルでふさげる形状の排水口のみで代用が可能で、洗面台やキッチンが適切です。キッチンは上記で紹介した重曹とクエン酸の方法を試した後に行ないましょう。

排水管が詰まらないようにするには?

排水管の詰まりを予防するためには、こまめな掃除が必要です。そのほかにも場所ごとに押さえておきたい予防ポイントがあるので、それぞれご紹介します。

キッチンの排水管の予防法

キッチンの排水管の詰まりを防ぐには、排水口を常にきれいにしておくことが大切です。生ごみを放置しないことや、油はなるべく拭ってから洗うこと、できるだけ流さないようにすることなどを心がけましょう。シンクの使用後は掃除をした後に少し熱めのお湯を流すことで油汚れを溶かして流せます。その日についた油汚れの場合は、お湯で簡単に洗い流せるので実践してみてください。

洗面台・浴室の排水管の予防法

洗面台や風呂場の排水管の詰まりを予防するには髪の毛や固形物、ごみを定期的に掃除することが大切です。洗面台や風呂場はせっけんカスや皮脂、髪の毛などぬめりの原因となるものが多く、詰まりやすいのでこまめに確認しましょう。また、排水口のごみ受けをキャッチしやすいものに変えるのもおすすめです。髪の毛や固形物が排水管に入り込まないよう目の細かいごみ受けを選ぶようにしましょう。

トイレの排水管の予防法

トイレの排水管を詰まらせないようにするには、トイレットペーパー以外のものを流さないようにすることが重要です。おむつや生理用ナプキンなど本来流してはいけないものはもちろん、ペット用のトイレ砂や流せる掃除シートも詰まりを防ぐためには流さないほうがよいでしょう。一度に多くのものを流し過ぎるのも詰まりの原因になるため、適正な量を守りましょう。さらに、固形物を落とさないためにも、不安定な場所にものを置くのを控えることや、ポケットにものを入れた状態でトイレに行かないことも大切です。

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水がちゃんと流れてる~!

排水管は見えなくて掃除のしにくいところだけど、きれいになると気持ちがいいね!

あまりにも排水管の詰まりが取れない場合はプロの業者に依頼するのをおすすめするニャ!排水管はなるべく詰まらないようにこまめな掃除を行なうようにしようニャ!

監修 本橋 ひろえ ナチュラルクリーニング講師

本橋 ひろえ

北里大学卒業後、化学薬品会社で合成洗剤の製造を経験。2006年より、東京を中心にナチュラルクリーニング講座を開催。子どもやペットがいる家庭でも安心してできる、環境や肌にやさしいクリーニング方法を伝えている。テレビ、ラジオ出演や雑誌の取材協力など、メディアでも活躍。「ナチュラルお掃除大全」「やることの「見える化」で掃除をラクにする方法」(ともに主婦の友社)、「家じゅうピカピカ!ラクチン大そうじ虎の巻 ナチュラル洗剤で安楽早」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書多数。