2013年05月17日


 長谷工コーポレーションとニチアスセムクリートは、マンション屋上にソーラーパネルを設置する際に高さを抑える低基礎工法を共同開発しました。

 近年、環境への配慮や省エネルギーの観点から、太陽光発電システムを導入するマンションが急速に増えつつあります。一方で、ソーラーパネルを屋上に設置する場合、ソーラーパネルが法律や行政指導により建物の一部と見なされて高さに算入されることがあり、階高を確保しながら景観にも配慮した設置工法の開発が求められていました。
 そこで、基礎の高さを従来の約40㎝から約16㎝に低く抑え、GRC(ガラス繊維補強セメント)製の「ベースキャップ」を採用した低基礎工法(特許申請中)を開発しました。この基礎の上に低角度のソーラーパネルを取り付けることで、屋上躯体からソーラーパネルの上端までを従来と比較して大幅に低く設置することが可能になります。また、コンクリート形状をシンプルにしたことで、熟練技能や仕上げ工事が不要になり、低基礎の施工省力化とともに型枠廃材の削減も実現します。

 採用第一号となる「ブリリアシティ横浜磯子」(神奈川県横浜市、1,230戸、東京建物他)を皮切りに、「オーベル蘆花公園」(東京都世田谷区、127戸、大成有楽不動産)をはじめ、当社が設計・施工する分譲マンションへの採用提案を推進してまいります。また、この基礎工法のベースキャップについてはニチアスセムクリートが一般にも販売する予定です。

【 「ソーラーパネル設置用低基礎工法」の特長 】
 ○ソーラーパネル設置用の基礎の高さを約6割抑制(約40㎝→約16㎝)
 ○GRC製のベースキャップは乾燥収縮ひび割れが生じる可能性がなくメンテナンスフリー
 ○ベースキャップを設置する際に熟練技能は不要で施工性が向上
 ○ベースキャップは工場塗装しているので仕上げ工事は不要
【低基礎工法の概要】
『ソーラーパネル設置用の低基礎』
は、GRC製のベースキャップとコンクリート基礎で構成させています。コンクリート基礎の上部にプレミックスモルタルを塗布し、ベースキャップを乗せ、ソーラーパネル架台のアンカーボルトで緊結します。
【従来の基礎との比較】
【採用物件の概要】
「ブリリアシティ横浜磯子」
所在地:神奈川県横浜市磯子区磯子3丁目1134番18他(地番)
交通:JR京浜東北線・根岸線「磯子」駅徒歩4分:グランドゲート(敷地入口)まで
総戸数:1,230戸
敷地面積:102,373.78㎡
構造・階数:鉄筋コンクリート造、地上10階・地下2階
竣工予定: A・B・C・D・E・F・G棟:平成25年8月下旬、
      H・I・J・K・L・M棟:平成26年2月下旬予定
入居予定:A・B・C・D・E・F・G棟:平成25年8月下旬、
     H・I・J・K・L・M棟:平成26年2月下旬予定
設計・監理:㈱長谷工コーポレーション エンジニアリング事業部、大成建設㈱
施工:大成建設㈱、㈱長谷工コーポレーション
売主:東京建物㈱、東京急行電鉄㈱、オリックス不動産㈱、日本土地建物販売㈱ 、伊藤忠都市開発㈱
販売提携(代理):東京建物不動産販売㈱、東急リバブル㈱、伊藤忠ハウジング㈱

「オーベル蘆花公園」
所在地:東京都世田谷区粕谷二丁目203番1号(地番)
交通:京王線「八幡山」駅徒歩10分、「芦花公園」駅徒歩13分、「千歳烏山」駅徒歩15分
総戸数:127戸
敷地面積:8,993.05㎡(A敷地:4,350.53㎡、B敷地:4,642.52㎡)
構造・規模: 鉄筋コンクリート造・地上4階建て
竣工予定:平成25年6月上旬
入居予定:平成25年7月下旬
設計・施工:㈱長谷工コーポレーション
売主:大成有楽不動産㈱
販売提携(代理): 大成有楽不動産販売㈱
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