2017年01月04日

 新年明けましておめでとうございます。

 昨年を振り返ると、国内では日銀によるマイナス金利の導入や消費増税の再延期、東京都知事の誕生、そして海外ではイギリスのEU離脱の選択やアメリカの新大統領誕生、韓国大統領の弾劾案の可決など、変化を求めた選択が行われました。この選択の結果が今年以降に出てきますが、不透明な状況が続くのではないかと思います。

 マンション市場については、昨年初めの供給予測を中間時点で首都圏3万5千~7千戸・近畿圏1万9千戸に下方修正しました。分譲価格が高額になってきていることが売れ行き鈍化の原因と言われていますが、月々のローン返済額をみると、低金利のメリットを享受できるため2000年以降で最安水準にあります。まずはお客様にモデルルームへ足を運んでいただくため、個別物件だけでなく業界全体でPRをする必要があると思います。

 このような状況下ではありましたが、当社の建設事業においては施工ボリュームを落とすことなく、特に首都圏の100戸以上のマンションでは5割を超える施工シェアを確保することが出来ています。受注についても期初目標の4900億円をほぼ達成できる目処が立っています。但し、業績の先行指標となる受注材料をみると少しずつですがペースが鈍くなってきているため、営業、設計、建築、購買が改めて自分の役割を自覚して各々の仕事の中で数字に対して執着心を持つことが重要だと思います。また、リフォーム・管理・賃貸・仲介などのサービス関連事業においては、一部順調な会社もありますが、総じて厳しい状況が続いています。お客様ひとり一人に対して担当者がホスピタリティを込めたサービスを提供して信頼を得ることが重要です。当社グループの成長のためにノウハウを蓄積しながら地道に取り組んで欲しいと思います。

 当社は今年2月に創業80周年を迎えます。これまでには波風が相当厳しい時もありましたが、無事に乗り切ることができたのは、ご支援いただいた皆様の御陰であり、そして役職員全員が局面毎にそれぞれの役割を理解し、果たしてきたからだと思います。当社は、大いなる中小企業として決してスマートではないが粘り強くあきらめない、何とかして目標を達成しようという意識があり、長谷工のことが大好きというDNAがあります。このDNAは、今後もきちんと引き継いでいかなければなりません。過去の成功も失敗も思い出しながら歴史に学ぶという思いを込めて、今年のキーワードは"温故知新"とします。特にベテラン社員の方々は大いに昔の話を、経験を語って欲しいと思います。若手の社員もそれを昔話にとどめずに新しい長谷工をつくる為に活かして欲しいと思います。そして自分自身が率先してやるという気構えを持ち、上司と部下がお互いに理解し、思いやる気持ちを持ちながら切磋琢磨することが大切です。

 今年は創業80周年に加え、中期経営計画NBs計画の最終年度であり、新しい中期経営計画NBj計画が始まる、長谷工グループの歴史の1ページに残る年になります。そして創業100周年に向け、将来にわたり持続的に発展するための道筋を描く年です。今年一年がグループの全役職員にとって素晴らしい年になるように、健康に留意し、明るく元気良く、ともに頑張っていきましょう。

株式会社 長谷工コーポレーション
代表取締役社長   範明
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