2021年01月12日

 長谷工コーポレーションは、独自開発の環境配慮型コンクリートである「H-BAコンクリート」(特許出願中)について、横浜市の新築マンションの一部に初採用しました。
 H-BAコンクリートは、普通ポルトランドセメントと高炉セメントB種を混合使用して製造し、コンクリート材料に由来する二酸化炭素の排出量を約8.2%~18.5%削減する環境配慮型コンクリートです。また、普通コンクリートのように一般的に使用されるコンクリート(以下、一般のコンクリート)と同等の品質を有し、一般財団法人 日本建築総合試験所の建築技術性能証明(GBRC 性能証明 第17-21号)を取得しています。
 これまでに長谷工テクニカルセンター(東京都多摩市)の外構部でのH-BAコンクリートの実施工による検証から一般のコンクリートと同様の施工性を確認できたことから、建築物への適用を決めました。
 今後は建築物の適用箇所を選ばずに使用可能な特長を生かし、CELBIC(環境配慮型BFコンクリート)(※1)と共に建築物の特性に合わせて活用し、脱炭素社会の実現に向けた方策の一つとして環境配慮型コンクリートの普及展開を目指してまいります。
(※1)当社を幹事とするゼネコン13社で構成するCELBIC研究会で開発した環境配慮型BFコンクリート。普通ポルトランドセメントに対して10%~70%の範囲で高炉スラグ微粉末を使用。

■「H-BAコンクリート」の初採用物件
工事名称:(仮称)横浜市戸塚区吉田町計画新築工事
販売名称:ルネ横浜戸塚
所在地:神奈川県横浜市戸塚区吉田町778-10他(地番)
交通:東海道本線「戸塚」駅徒歩12分、横浜市営地下鉄ブルーライン「戸塚」駅徒歩12分
総戸数:439戸
構造・規模:鉄筋コンクリート造地上7階建て
売主:総合地所株式会社
設計:株式会社長谷工コーポレーション
施工:株式会社長谷工コーポレーション
竣工予定:2021年1月予定

[左:H-BAコンクリートが採用された中庭の回廊、右:「ルネ横浜戸塚」の外観予想パース]

■建築技術性能証明の取得
2017年10月15日付けで一般財団法人 日本建築総合試験所の建築技術性能証明(GBRC 性能証明 第17-21号)を取得しています。
■「H-BAコンクリート」の特長
(1)一般のコンクリートと同等の品質
 H-BAコンクリートの強度発現性および耐久性能は、一般のコンクリートと同等であるため、その品質がJIS A 5308(レディーミクストコンクリート)に適合するコンクリートとして扱われます。
(2)建築物への幅広い使用により大きなCO2削減効果
 建築物の適用箇所を選ばずに幅広い使用が可能です。そのことから多くの二酸化炭素の削減効果を見込むことができます。(コンクリート材料に由来する二酸化炭素の排出量を約8.2%~18.5%削減)
(3)一般のコンクリートと同様な製造・施工
 H-BAコンクリートは、使用する普通ポルトランドセメントおよび高炉セメントB種がいずれも全国の生コン工場のほぼすべてが常備しているセメントであり、一般のコンクリートと同様の調合設計での製造が可能です。また、施工においても特別な配慮は不要であり、一般のコンクリートと同様な施工が可能です。

 

■長谷工グループ「4つのCSRの取り組みテーマ」
 環境配慮型コンクリートは、長谷工グループの「4つのCSR取り組みテーマ」のひとつである“大切にしたい風景”の実現に向けた「エネルギー・CO2」に寄与する技術です。「4つのCSRの取り組みテーマ」は、2018年3月に制定した「CSRビジョン」及び「CSR方針」の元、長谷工グループのCSRが目指す姿として明文化したものです(住んでいたい空間・働いていたい場所・大切にしたい風景・信頼される組織風土)。

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