2025年08月05日
㈱長谷工コーポレーション(本社:東京都港区、代表取締役社長:熊野 聡、以下「当社」)は、2025年8月より奈良県五條市にて、国産スギを利用して安定品質を実現する新たな木質建材「HSウッド(長谷工サステナブルウッド)」の製造を目的とした自社工場(以下「本工場」)の建設に着手しました。本工場は2027年2月に竣工し、製造設備のライン構築などを経て、2028年4月本格製造の開始を予定しています。
これまで、内装工事のうち、造作大工が施工する内装の壁や天井の下地となる木製軸材(以下、造作軸材)には外国産木材を原料とした単板積層材(LVL)※1を利用していました。今回、HSウッドを自社製造し、造作軸材として利用することで、建築木材のトレーサビリティ確保や輸送などを含めたサプライチェーン全体のCO2排出量削減が見込めるほか、国産材を使用することで炭素貯蔵効果を得られることなど、環境に配慮した企業活動に繋げていきたいと考えています。HSウッドは、主に関西・東海圏※2を対象として、当社が施工するマンションに採用する予定です。
当社は、2050年カーボンニュートラルを目指した取り組みとして制定した長谷工グループ気候変動対応方針「HASEKO ZERO-Emission」※3に則り、国内森林資源をより環境貢献価値が高い手法で無駄なく活用し、社会課題解決に貢献してまいります。
※1 薄く切った木の単板(ベニヤ)を、繊維方向を揃えて積層・接着して強度を高めた木質材料
※2 関東圏は下地軸材として主に軽量鉄骨(角型スタッド)を使用して軽鉄工が施工
※3 https://www.haseko.co.jp/hc/csr/environment/climate.html

HSウッドは、スギ丸太から切削した木片(ストランド)の長さ方向を一方向に揃えて積層して構成するエンジニアードウッドで、節などの木材欠点の影響を受けない安定品質を実現します。
ストランドを原料とするため、製材や合板・単板積層材(LVL)用単板などへの利用が難しい小径木、曲がり材も利用でき、樹皮以外を無駄なく使用することが可能です※4。
※4 秋田県立大学木材高度加工研究所、北九州市立大学と共同研究。製品構成に関する特許出願中。


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