アイドル卒業後に家電製品アドバイザーを取得、現在は俳優やタレントの傍ら「家電女優」として活動する奈津子さん。3歳の息子さんの子育てにも奮闘する奈津子さんに、マンション暮らしを豊かにする家電について聞きました。
使って良かった家電ベスト3、選択基準は「家事効率化」
――奈津子さんが実際に使って良かった家電ベスト3をご紹介いただけますか?
奈津子さん(以下、奈津子):産後すぐに購入したダイキンの「うるさらX」というエアコンは、子育てに非常に役立っています。妊娠中、子どもの寝かしつけを楽にする「ネントレ(ねんねトレーニング)」に関する書籍を読みあさっていたのですが、子どもの心地良い睡眠には快適な温度・湿度が最も重要みたいで。うるさらXは、除湿はもちろん、加湿も換気も自動でしてくれます。多機能なのでお値段はそれなりにしますが、まるで高級ホテルの室内のように快適で、子どもも良く寝るようになってくれたので、購入して良かったと思えるアイテムの一つです。マンションは気密性が高いので、除湿・加湿をうまくコントロールすることが快適さを保つコツですね。

▲「うるさらXは、工事や救急車などで周囲の騒音が気になる際にも窓を開けずに換気できるのがうれしい。夏場の暑い時期にも窓を開けなくて済むのが助かります」と奈津子さん。奈津子さんの愛用機は2021年モデル

▲2025年の「うるさらX」は、独自機能である「節電自動」がさらに進化。温度だけでなく、湿度もコントロールすることで、より節電に貢献できるように!
――新しい商品もどんどん出ていますが、奈津子さんが今注目しているエアコンは?
奈津子:同じくダイキンの「risora(リソラ)」というエアコンです。奥行き18.5㎝の薄型で、前面パネルのカラーバリエーションはなんと25色。600色のオーダーカラーにも対応しています。エアコンってどうしても存在感が出てしまう家電の一つだと思いますが、エアコンを含めてお部屋をコーディネートできるのがすごくいいですよね。洗練されたお部屋に見えそうです。ダイキン独自の高効率・高耐久設計で、機能面も充実しています。

▲ダイキンの新エアコン「risora」はシンプルな造形でさまざまな部屋になじみやすい

▲奈津子(なつこ)さん/芸能界イチ家電に詳しい女優。ドラマ『野ブタ。をプロデュース』でデビュー以降、多くの作品に出演。並行してSDN48の一員として歌手活動も経た後、卒業後に難関の「家電製品アドバイザー」を取得。現在は“家電女優”としても活動している。東京FM「スカロケ」火曜レギュラー。Instagram:@natsuko_kaden X:@natsuko_twins
――二つめのおすすめ家電は何でしょうか?
奈津子:冷蔵庫です。私もマンション暮らしなのですが、できるだけ大容量の冷蔵庫を置きたいのに、マンションのキッチンはスペースが限られていて置けないことも少なくありませんよね。ただ最近は、冷蔵庫を覆う断熱材の部分がどんどん薄くなっているので、同じ外寸でも以前のものと比べると容量が大きくなっているんです。
我が家の冷蔵庫は日立の「R-HW62V」で、幅は68.5㎝、容量は617Lです。大容量という点に加え、野菜を眠らせるように保存して鮮度を保つ「新鮮スリープ野菜室」に引かれて購入しました。実際に使ってみると、本当にお野菜がしゃきしゃきで感動しました。
野菜室だけでなく、日立の冷蔵庫の魅力は、食材の鮮度を長持ちさせる独自技術。冷蔵室も全段で約2℃のチルド保存ができ、うるおい冷気のおかげでラップなしでも乾燥や変色を抑えておいしく保存。お肉やお魚も長持ちします。共働きだと、週末にまとめ買いしたものが入れられて、なおかつ鮮度が長持ちする冷蔵庫だと助かりますよね。

▲大容量で冷凍室も広くレイアウトも使いやすい。デザイン性もシンプルで◎。後継機種は「R-HWC62X」で、日立冷蔵庫コンシェルジュアプリと連携してスマートフォンで冷蔵庫の食材管理ができるようになったそう

▲奈津子さん愛用冷蔵庫の新鮮スリープ野菜室。野菜を眠らせるように保存し、栄養素の減少を抑えるそう
とはいえ、大容量かつ鮮度を保つというのは、最近の冷蔵庫の多くに見られる基本的なスペックです。ただ、性能へのアプローチはメーカーの個性が出る部分。たとえば、三菱電機の冷蔵庫は3色LEDの光の力で野菜のビタミンCや糖量を増やし、野菜室全体を保湿することで鮮度を保ちます。こうしたそれぞれの特徴と自分がどう使いたいかやほしいと思う機能を比較しながら選んでいくとよいと思います。
――その他、マンションにおすすめの家電は?
奈津子:食洗機です! 購入して本当に良かったと思える家電です。うちのマンションにはビルトインの食洗機が備え付けられていないので、大容量かつ、パワフルな洗浄力と除菌機能を持つパナソニックの「NP-TZ300」という卓上型の食器洗い乾燥機を選びました。共働きだと「食器を洗っておいて」とはなかなか言いにくいですが「食洗機に入れておいて」だったらお互い言いやすいので、食器洗いのストレスが大きく軽減しました。

▲奈津子さんお気に入りのパナソニックの食洗機「NP-TZ300」。「ギトギトの油汚れも見事に落ちて助かります」と奈津子さん

▲奈津子さん愛用の食洗機の後継機種「NP-TZ500」では汚れ具合に合わせて洗剤を自動投入する新機能が追加されたそう
食洗機というと贅沢品というイメージがあるかもしれませんが、実は節水できるので節約になります。最新モデルは、手洗いの約7分の1の水量で洗うことができるんです。節約できて時短にもなるので、共働き世帯以外にもおすすめの家電です。ちなみに気になっているのがパナソニックの「SOLOTA」という業界最小設計(※)の一人暮らし用の食洗機。ちょこっと洗いたいときにも便利そうです。
※パナソニック調べ:国内卓上食器洗い乾燥機において。2023年2月17日現在

▲業界最小設計(※)。狭いキッチンにも置きやすい。パナソニックの一人暮らし用食洗機「SOLOTA(ソロタ) NP-TML1」
置き型の食洗機は、分岐水栓取り付け式とタンク式に大別されます。給水する手間がないので分岐水栓のほうが使い勝手は良いですが、タンク式は置く場所を選びません。分岐水栓が取り付けられないタイプの蛇口もあるので、置く場所や奥行き、容量などと併せて食洗機を選ぶ基準にしてみてください。
家電はこまめに買い替えたほうが節電に? 適切なタイミングは?
――家電の適切な買い替え時は?
奈津子:最新の家電は電気代がものすごく安くなっているんですよ。使えるものを長く使うということも大切ですが、思い切って買い替えたほうが電気代が下がることもあります。特に「白物家電」と呼ばれる冷蔵庫・洗濯機・エアコンは消費電力が大きいので、買い替えによる節電効果は大きいと思います。
省エネ家電への助成も非常に手厚いものになっています。たとえば、東京都の「東京ゼロエミポイント」は、対象の省エネ家電の購入で最大8万ポイントが付与されます。面倒な手続きは不要で、1ポイント=1円がその場で値引きという形で付与されます。
――お得に家電を購入する方法は?
奈津子:新製品は定価で販売されることも多いので、一つ前の機種を選ぶのも良いかもしれませんね。新しいモデルが出ると、旧モデルの製品が安くなることも少なくありません。少々古くても、5年前、10年前と比べれば性能が高く、消費電力も抑えやすいのでお買い得だと思います。

▲SDN48在籍時、ライブの合間に劇場の位置する秋葉原の電気街に通い家電の魅力に目覚めたという
奈津子さんの「理想のマンション」とは?
――奈津子さんの理想のマンションを教えてください。
奈津子:15歳からマンション暮らしなのですが、ずっと賃貸で。持ち家に憧れがあります。叶うのであれば、共用施設にトレーニングルームやキッズスペースがあるとうれしいですね。あとは、収納スペースもマストです。仕事柄、家電をたくさん所有していて、掃除機だけで15台もあるんですよ(笑)。今は3畳ほどのシューズクロークに家電を置いて、別にトランクルームも借りています。共用施設にトランクルームがあるマンションもいいですね。温泉があるマンションも素敵だし……とにかく共用施設が充実しているマンションが理想です。
――マンションの設備についてはいかがですか?
奈津子:置き型の食洗機も十分便利なのですが、やはりビルトインの食洗機に憧れます。「ミーレ」など海外製の食洗機も良いと聞くので導入してみたいですね。ディスポーザーは今のマンションにもあるのですが、卵の殻など入れられないものもあるので使いこなせずにいます。
――奈津子さんはスマートハウスのスペシャリストである「スマートマスター」の資格も取得されたとのことですが、スマートハウスはどのような家なのでしょうか?
奈津子:スマートハウスとは、IT技術を活用してエネルギーを効率的に使用することで消費量を抑え、便利で快適な暮らしができる省エネ住宅を指します。最近は「スマートマンション」も注目されているようですね。
太陽光発電により自宅で電気をつくり、つくった電気を蓄電池でためて「HEMS(Home Energy Management System)※マンションの場合はMEMS」と呼ばれるシステムで家電や給湯機器をつなぎ、家全体のエネルギー消費を管理するので、エネルギーを上手に効率良く使うことができます。私もいつかスマートハウスに住みたいと思っています。

▲私生活では3歳の子どもを育てながら、250台以上の家電に囲まれて暮らしている
取材・文:亀梨奈美 撮影:平林直己 ヘア&メイク:スミホシナ スタイリスト:大塩リエ
WRITER
不動産ジャーナリスト。不動産専門誌の記者として活動しながら、不動産会社や銀行、出版社メディアへ多数寄稿。不動産ジャンル書籍の執筆協力なども行う。
おまけのQ&A
- Q.美容家電もお好きとのこと。どのような製品を使っていますか?
- A.奈津子:水道代やガス代の節約にもなる「ReFa FINE BABBLE U(リファ ファインバブル U)」というシャワーヘッドを愛用しています。ファインバブルというのは、水と泡だけで汚れを落とし、素肌を美しくするテクノロジーです。シャワーヘッドを湯船に入れてお湯をためると、なめらかな肌触りのシルキーバスになります。我が家の場合、このシャワーヘッドに交換して水圧も上がりました。電気を通さないので厳密に言えば家電ではありませんが、家電量販店でも取り扱っています。シャワーヘッドは付け替えるだけなので賃貸マンションでも気軽に導入できますね。