2003年06月09日

 長谷工コーポレーションは、この度、構造躯体と専有部を概念上分離して計画し、住居としての基本性能をより重視した構造躯体(フレーム)と顧客の選択自由度を飛躍的に高めた専有部(インフィル)を実現する新しいマンションの計画・供給手法、『(仮称)HASEKOオリジナルマンション』を開発・商品化致しました。(ビジネスモデル特許申請中)

 (仮称)HASEKOオリジナルマンションは、SI(スケルトン・インフィル)住宅の思想を参考に、そのメリット・デメリットを踏まえ、マンション購入者にとっての価値を最大化し真の顧客ニーズを実現することを目指しています。
 今後、首都圏・近畿圏にて計画中の物件にて、事業主に対して積極的に提案を行なってまいります。現在、(仮称)南甲子園プロジェクトにて採用予定です。

【開発の背景】
 マンションの大量供給による競争激化の中、近年のマンションの商品企画は、相当レベルアップしているものの、住宅としての本質的な価値の追求よりも、顧客に訴求しやすい設備仕様・共用施設などの付加に偏重する傾向が見受けられます。
 また、顧客ニーズ実現の方策として「SI住宅」をはじめとする「フリープラン」のマンションも多く見られるようになってきましたが、フリープランは顧客に大きな満足感をもたらす一方で、顧客の手間と解りにくさ・価格バランスなどの点を始め、多くの課題があるのが実状であると言えます。
 さらに、高度な情報化時代を迎え、商品を見極める顧客の目は一層高度化しつつあります。また価値観の多様化が進む中でこそ根強い「本物志向」があると思われ、「永住志向」の流れと相俟って、住宅としての本質的価値がますます重要になってきたと思われます。
 このような状況下、「本物志向」に応える本質的価値の追求と「多様化」に応えるセレクタビリティの両面を合理的なコストで実現した商品が(仮称)HASEKOオリジナルマンションです。

【概 要】


  1. 2系統分離思想
    構造躯体を中心とするマンションの骨組み(「フレーム」)と専有内部の内装・しつらえ(「インフィル」)を概念的に分離して計画しました。

  2. 充実した基本性能
    過去の豊富なデータに基づいて最適な居住空間を実現する「フレーム」を厳選し、コストバランスを維持しつつ「本物志向」に応える充実した基本性能を実現しました。具体的には、後で変えにくい要素を中心に再検証を行ない、住宅としての基本性能である「遮音・防音」「省エネ・健康」「居住性」を重視した仕様設定と致しました。

  3. セレクタビリティの飛躍的向上
    3つの考え方(1.PRC中落ち段差スラブ工法と水廻り集約配置 2.バルコニー側開口部のサッシ化工法 3.整形な住戸形状)によるフレーム計画で多様な間取りを可能なものとし、豊富な実績データに基づいて様々な入居者のライフスタイルに適応する間取りを幅広く用意しました。
    また全てのフレーム・間取りについて施工段階において必要な図面・データ等をすべて事前に用意し、設計・施工・販売の綿密な連携と相俟って、顧客が住戸位置・間取り・機能的内装要素(設備機器等)・装飾的内装要素(インテリアカラー等)の要素別に用意された多様な選択肢を条件・希望に合わせて自由に組合せできる供給方法を実現しました。
    つまり顧客は、自らが重視する部分に予算を配分でき、かつ自分にぴったりのものを作り上げる事が可能になります。

【顧客のメリット】


  • 充実した基本性能のマンションを合理的な価格で購入できる。
  • 住戸位置・間取り・内装要素(設備機器・インテリアカラー等)を条件・希望に合わせて自由に組合せて選択できる。
  • 「フリープラン」のマンションよりも、解りやすく、価格バランスも良く、面倒でない。
  • 将来の間取り変更も比較的容易であり、かつ将来の変更案も多様なバリエーションの中で既に提案されている。
  • ライフスタイル提案型などの特徴的な間取りも供給されやすくなる。
    • 従来の手法では、基本的に工事着手前に全ての住戸の間取り・カラーを供給側が設定していたが、本システムでは原則として(施工上の締切りまでは)顧客が専有内部の諸要素を選択し、それに基づいて施工する。つまり、供給側の間取りを決めるリスクが小さくなる。

 本システムは、設計・施工・販売・管理のサービスの一貫体制を持つ長谷工グループならではのマンション計画・供給の手法であり、導入して頂いた事業主およびその商品を購入されるお客様双方に必ず満足していただけるものと考えており、今後積極的に拡販してまいります。

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