2004年11月05日
長谷工コーポレーション(以下「長谷工」)は、マンションの新しいリフォーム商品として「サッシ交換障子(商品目:『リサッシ』)」を不二サッシ(本社:神奈川県川崎市、社長:嵯峨 明)と共同で商品化し、05年1月に発売する予定です。長谷工が1984年以降15年間に施工したマンションを対象に、低コストで断熱性、防犯性が高い最新性能を持つサッシに蘇らせることが可能になります。より快適で安心できる住まいへのニーズに応える商品として、マンション居住者や管理組合へのリフォーム提案を積極的に展開してまいります。【開発の背景】
断熱、防音、防犯、プライバシーの確保、高齢者対応として容易な開閉などサッシの多様化・高機能化へのニーズが増加しています。既存サッシの高機能化の一般的な方法として、サッシ枠の内側に新たなサッシ枠を被せるカバー工法があります。この工法では、サッシの開口が狭くなり、また作業時間も1住戸当り3時間程度を要し、現場加工による騒音も発生するなどの課題があります。また、断熱性能の向上や結露を防止する目的で真空ペアガラスを使用する場合がありますが、費用がかさむため、より低コストで機能性や施工性を高める商品の開発が望まれています。【開発の経緯】
通常、サッシ障子は様々な形状があるため、交換用の障子を揃えるためには生産機材に多額の初期投資が必要になります。このためメーカーとしては、商品化に踏み切れないのが現状です。一方、長谷工は約39万戸のマンション施工実績がありますが、1976年以降は規格化したサッシを大量に使用しています。このため、メーカーである不二サッシにとっても投資効果があるとの判断から商品化が実現可能になりました。【『リサッシ』の特徴】
- 既存のサッシ枠をそのまま残し、サブロック付きの障子にペアガラスを標準仕様としています。オプションメニューとして、障子には開閉が楽な大型レバーハンドルやキックハンドル、ガラスは防犯合わせガラス、真空ペアガラスなどを用意し、居住者の要望に合わせて自由に組み合わせ可能です。
- 開口面積への影響はなく、交換費用も従来工法に比べて2分の1以下に抑えられます。
- あらかじめ既存サッシの状況を確認した上、工場でガラスを嵌め込んだ完成品を作成し納品します。そのため、交換に要する作業時間は一住戸当たりわずか30分以内と従来工法の6分の1に短縮でき、作業騒音も発生しません。
【今後の展開】
来年1月より、築5~20年までの長谷工施工のマンション※1に適応する商品を販売開始いたします。また、築20年以上を経過したマンション※2を対象にした商品を順次発売する予定です。
※1)対象は1984年10月頃~1999年10月頃に建設されたマンション(約15
万戸)の既存サッシ(商品名「NHK80」)に対応
※2)対象は1976年8月頃~1984年10月頃の間に建設されたマンション(約
11万戸)の既存サッシ(商品名「HK70」、「HK80」)に対応
【ご参考:長谷工が提案する主な最新リフォーム技術】
既築マンションの建物性能や快適性を向上する様々なリフォーム提案を行なっています。
- 「HAM-J」(ハム・ジェイ)=居住者が居ながら半日程度で完了できるマンション共用部排水管の更新・更正工法
- 「SUPPS-R」(サップス・アール) =マンション共用部・専用部給水管の更新工法
- 「暖cer」(ダンサー)=超薄型・遮音電気式床暖房システム
- 「ハイブリッド高遮音壁」=マンション住戸の戸境壁の遮音性能を大幅に向上
- 消音換気スリーブ=居室換気口の消音・通気性能の大幅向上
- ITブロードバンド=設備や利用者ニーズに最適なインターネットシステムを構築

【「サッシ交換障子」(ペアガラスに交換した図)】

- PDFファイルをご覧いただくためには、
Adobe Readerが必要です。
