2005年03月25日
長谷工コーポレーションは、このたびマンション水道用の「新型メーターユニット」(製品名:サムレックス―MU)を、バルブ業界最大手の株式会社キッツ(本社:千葉県千葉市、社長:小林公雄)と共同開発しました。本製品は従来製品に比べ軽量・コンパクトで、水に接する主要部品に鉛レス銅合金を採用し鉛の浸出による環境負荷を低減します。また、工場組立てによって現場加工を無くし施工の大幅な省力化を実現します。さらに、従来のダンボール梱包を簡易包装に改めることで、現場廃材の低減にも貢献できます。今後、東京都を中心に、長谷工が設計・施工する新築分譲マンションに標準採用していく方針です。 (東京都水道局登録済・日本水道協会基本基準認証品)【経 緯】
水道メーターは8年に1回交換することが義務付けられていますが、その際にメーター廻りの配管が錆の発生によって腐食している場合が多く、補修の費用負担が大きな問題になっていました。その解消のため東京都水道局では、2004年1月以降に建築確認を受付けたマンションについては、メーター廻り配管に「メーターユニット」を採用することを義務付けています。しかしながら既存のメーターユニットは重量が重く、現場での組立てのため施工性が低いなどの課題がありました。【「新型メーターユニット」の特徴】
(1)従来品に比べ軽量・コンパクト化を実現「新型メーターユニット」は、架台の材料として一般的に使用されている鋳鉄に代えて、一般構造部材としても使用され、軽量化と強度を兼ね備えたC型断面の鉄製「C型チャンネル」を採用しました(特許申請中)。これにより1住戸用メーターユニットで従来製品に対して20%、また長谷工が設計・施工するマンションに多い2住戸用メーターユニットでも25%の軽量化を実現しています。隣接する2住戸を1つのメーターユニットで対応するのは、今回の新型ユニットが初めてとなります。また寸法は、従来製品に比べ 架台幅35%、高さ5%程度のコンパクト化を達成しました。
(2)鉛による環境負荷を低減
水に接する主な部品には、鉛レス銅合金の「キーパロイ」を採用することで、給水器具における鉛の浸出基準をクリアし、同時に鉛による環境負荷の低減にも貢献できます。
(3)施工の大幅な省力化を実現
従来のメーターユニットの多くは部材を現場で組み立てていましたが、本製品は工場組立てによって、現場での作業は立て管との接続と支持固定のみとしたことで、施工の大幅な省力化を実現しました。(作業時間は従来比約1/6=1ユニット当り約10分)
(4)物流体制の整備と廃材低減
メーカー工場(キッツ)から専用の物流業者が製品を受取り、長谷工の各建設現場に配送する効率的な物流体制を整えました。また、従来のメーターユニットはダンボール梱包がほとんどですが、今回は簡易包装とすることで、現場廃材の低減にも貢献できると期待しています。
【今後の展開】
水道のメーター廻り配管の腐食は、水道事業者に共通した悩みで各自治体らも対策に取り組んでいます。東京都以外にも、今回の新型メーターユニットの適用が可能な対策を採る自治体も出ております。長谷工では、このような各自治体の動きに対応して、今回の「新型メーターユニット」の認可を申請し、採用を働きかけてまいります。

【1住戸用メーターユニット(実物)】 【2住戸用メーターユニット(実物)】

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