2013年10月23日


 長谷工コーポレーションは、東京ガスが発売するマンション向け家庭用燃料電池「エネファーム」が、当社設計・施工の新築分譲マンション「(仮称)ルネスカイプレミア品川中延」(所在地:東京都品川区西大井、総戸数:100戸、事業主:総合地所)に初採用される運びとなりましたのでお知らせいたします。

 「エネファーム」(以下、本製品)は、都市ガスから水素を取り出して空気中の酸素と化学反応させることにより電気を生み出し、同時に発生する熱を給湯などに利用するコージェネレーションシステムです。本製品の採用により、火力発電所からの電気と都市ガス給湯器からの給湯を行う方式(※1)と比べ、定格発電時にCO2排出量を約49%、一次エネルギー消費量を約37%削減できます(※2)。また、モデルケースでの年間光熱費は約3~4万円節約、年間CO2排出量は約1トン削減(※3)することができます。

 本製品をマンションに採用するにあたっては、機器本体の気密性や耐震性、耐風性などが改善され、メーターボックス内への設置や高層階での設置が可能になりました。また、メンテナンスを考慮した機器配置スペースの計画や、エネファーム設置スペースが居住スペースを損ねないよう綿密なプランニングを行うことで本件の実現に至りました。
 当社では、今回の採用で得たノウハウを蓄積し、今後の環境配慮型マンションの提案に役立てるとともに事業主やお客様の様々なご要望に応えてまいります。

【マンション向け「エネファーム」の特長等】
<主な特長>
 ・開放廊下のメーターボックス内に設置可能
 ・マンション設置のための耐震、耐風などの基準に準拠
 ・燃料電池ユニット、貯湯ユニット、バックアップ熱源機の様々な設置方法に対応

<メリット>
 ・従来と比較して定格発電時にCO2発生量を約49%削減(※2)
 ・年間の光熱費を約3~4万円節約(※3)
 ・年間のCO2発生量を約1トン削減(※3)
  (※1)電気は火力発電所から供給し、熱は東京ガスが供給する都市ガスを使用する方式です。
  (※2)定格運転時の発電量(0.75kWh)と熱回収量(1.08kWh/約37ℓ・40℃)を、従来の火力発電所からの電気と都市ガス給湯器からの
     給湯を行う方式でまかなった場合との比較です。
  (※3)[試算条件]
   (1)一次エネルギー換算値:電気9.76MJ/kWh(エネルギーの使用の合理化に関する法律)、
      ガス45MJ/㎥(東京ガスデータ)、給湯効率80%
   (2)CO2排出係数:電気0.69㎏-CO2/kWh(「中央環境審議会地球環境部目標達成シナリオ委員会中間とりまとめ」2001年7月より)、
      ガス2.29㎏-CO2/㎥(東京ガスデータ)
   (3)年間負荷/給湯:13.01GJ、風呂保温1.45GJ、調理:1.8GJ、冷房:4.15GJ、床暖房:7.75GJ、エアコン暖房:2.77GJ、
      照明他:11.41GJ(マンション(延床面積80㎡)3人家族を想定)
   (4)電力需要/ガス・電気併用住宅の電気消費量:3,643kWh(東京ガス調べ)
   (5)ガス料金/従来:「暖らんぷらん」適用、エネファーム:エネファームで発電エコぷらん」適用。
      電気料金/従来システム、エネファームとともに従量電灯B適用、契約40アンペア。
      ガス・電気料金/ 2013年1月時点での調整単位料金に基づく計算。
[「(仮称)ルネスカイプレミア品川中延」完成予想パース]
[第一号採用物件「(仮称)ルネスカイプレミア品川中延」]
【物件概要】
 販売名称:(仮称)ルネスカイプレミア品川中延
 所在地:品川区西大井六丁目1424-1
 交通:浅草線中延駅徒歩6分
 総戸数:100戸
 敷地面積:1832.45㎡
 構造・規模:RC造15階
 竣工予定:2015年3月31日
 入居予定:2015年4月1日
 売主:総合地所株式会社
 設計・施工:株式会社長谷工コーポレーション

【設置例】
 ・開放廊下のメーターボックス内にエネファームの機器(燃料電池ユニット、貯湯ユニット、バックアップ熱源機)を分割配置
 ・メンテナンスを考慮した機器配置スペース
(当物件においては、エネファーム設置部分を含むメーターボックススペースを建築基準法施行令に定められた自家発電設備設置部分又は貯水槽設置部分として扱うことで、戸当たり約1.3㎡を容積率算定対象床面積から除くことが可能となりました。) 


(ご参考)
【「エネファーム」の概要】
<発電> 
 ① 燃料処理装置で都市ガスと水蒸気を反応させ、水素を取り出します。
 ② 取り出した水素を燃料電池スタックへ供給。空気中の酸素も取り込み、電気と水を発生させます。
 ③ 水は水蒸気として、燃料処理装置で再利用。電気はインバータで交流電気に変換され、家庭内へ。

<排熱利用> 
 ④ 熱回収装置で、燃料処理装置や燃料電池スタックから発生する熱を回収します。
 ⑤ 回収した熱で貯湯タンクの水を加熱してお湯をつくり、給湯として利用。排熱は暖房には利用しません。

<バックアップ熱源機> 
 ⑥ バックアップ熱源機は、タンク内のお湯の温度が低い時やお風呂の追い炊き時に稼働します。
   床暖房やミストサウナなどに使う温水はここでつくります。
[エネファームの仕組み]
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