大切にしたい風景
エネルギー・CO2

低炭素社会の実現に向けて、CO2の排出抑制に取り組んでいます。

施工段階でのCO2排出量削減

CO2排出量

施工段階におけるCO2排出量削減のため、各建設作業所でのアイドリングストップ及び建設機械・車両の適正整備の励行等を行っています。
2019年度のCO2排出量原単位は、9.87t-CO2/億円でした。2018年度と比較して、0.34t-CO2/億円(3%)減少しました。

CO2排出量の推移 グラフ

産業廃棄物処分会社指定制度によるCO2排出量の削減

建設作業所で発生する産業廃棄物は、品目ごと(木くず、廃プラスチック類、混合廃棄物等)に分別し、指定会社で処分を行っています。その中で混合廃棄物は、かなり削減されたものの現場の着工から竣工までの長い期間にわたって発生しています。
東京地区は指定6社12工場、関西地区は指定6社8工場の中から現場に近い処分会社を選定し、廃棄物の運搬距離を短縮することにより、収集運搬効率が向上、CO2の削減につなげています。

建設発生土の場内有効利用等によるCO2排出量の削減

建設作業所で排出するCO2のうち、約90%近くが軽油利用に起因するものであることから、軽油使用量の低減がCO2排出量削減に大きく影響します。
近年は土砂埋立て事業場までの遠距離化により、土砂運搬時におけるCO2の発生も増加する傾向にあります。
建設作業所では、掘削工事から発生する土砂を場内埋戻し土としてできるだけ利用することにより、場外搬出ダンプ台数を低減し、CO2排出量の削減を図っています。
また、場外に搬出された建設残土の大半は埋立処分されており、埋立てによる環境破壊の原因にもなります。残土の搬出量を減らすことで、環境保護にもつなげていきます。

「Brillia City 三鷹新築工事」(東京地区)

根伐り工事より発生した掘削土砂15,800㎥のうち約1,000㎥を場内にストック。仮置き中もシート養生により近隣への粉じん飛散防止対策を確実に行い、工事進捗に応じ順次埋戻しに利用しました。
土砂の場内有効利用によりダンプ車両の搬出入台数を抑制し、約26.5tのCO2排出量の削減を達成しました。

仮置き土砂の飛散防止対策状況

「エムズシティ新安城ブランシエラ新築工事」(関西地区)

根伐り工事に伴い発生した掘削土砂は約3,100㎥であり、基礎周りの埋戻しについては場内に仮置きした土砂を転用しています(約1,200㎥)。仮置き時、又、埋戻しに際しては近隣への粉じん飛散防止にも配慮し作業を行いました。場内仮置き土砂の埋戻し転用によりダンプ車両の搬出入台数を抑制しCO2の排出量約6.3tの削減を達成しました。

仮置き土砂の飛散防止対策状況

熱帯雨林材の削減

コンクリート型枠用合板は、熱帯雨林材から製造されています。広大な熱帯林を失うことは、大量のCO2の吸収源を失うことになり、また生物多様性の観点からも、その保全が急務となっています。
建設部門では、廊下やバルコニーの手摺や鼻先、飾り柱、外部階段、床板、屋上パラペットにプレキャストコンクリート(PCa)部材の使用を推進、また非耐力壁にはALC工法を採用しています。その他、使用可能な場合は鋼製型枠や樹脂型枠も採用するなど熱帯雨林材からなる型枠用合板の削減を行っています。
2019年度の熱帯雨林材削減実績は、東京地区562,480㎡、削減率40%、関西地区166,919㎡、削減率33%を達成しました。
また、木製型枠に替えて工業製品や代替型枠を使用することにより、加工時の端材の発生や生コン車両台数も削減され、木くず、CO2の発生抑制につながっています。

専用部PCaスラブ
屋上パラペット

大規模修繕工事でのCO2排出量の把握

長谷工リフォームの大規模修繕現場でのCO2排出量は表の通り、受注金額5千万円以上の完工した130現場(東京79現場・関西51現場)を計測し、総CO2排出量は、213.71tと前期比46%の増加となりました。
一方、原単位当たりでは、5千万円以上の物件が増え、該当物件数が増加し、超高層マンション及び移動昇降式足場等、電気使用量、軽油使用量等が昨年に比べ若干増加したことによる影響もあり、原単位も0.99t-CO2と前期比19%の増加となりました。
ISO14001の導入から6年が経ち、また2015年度版への移行に併せ、九州・名古屋支店も組織に加わり1年が経ち、両支店のISO活動を推進し、協力会社を含め、産業廃棄物分別に対する現場の管理意識、環境活動・省エネ活動への意識向上に力を入れ、更なるCO2削減に取り組みます。

CO2排出量把握(請負金額は当該現場分の合計)

全社 2015年度
(116現場)
2016年度
(124現場)
2017年度
(100現場)
2018年度
(113現場)
2019年度
(130現場)
総量 CO2
排出量
総量 CO2
排出量
総量 CO2
排出量
総量 CO2
排出量
総量 CO2
排出量
電力使用量 273,834kWh 91.89
t-CO2
371,488kWh 128.38
t-CO2
227,736kWh 84.49
t-CO2
223,977kWh 118.29
t-CO2
381,482kWh 128.54
t-CO2
軽油使用量 19,121ℓ 50.56
t-CO2
47,007ℓ 124.3
t-CO2
17,246ℓ 45.6
t-CO2
18,295ℓ 27.69
t-CO2
19,951ℓ 85.17
t-CO2
廃棄物排出 2,759t - 1,889t - 2,020t - 1,378t - 3,309t -
総CO2 - 142.45
t-CO2
- 252.68
t-CO2
- 130.09
t-CO2
- 145.98
t-CO2
- 213.71
t-CO2
請負金額 195.0億円 191.16億円 171.28億円 176.5億円 213.8億円
原単位 0.73
t-CO2/億円
1.32
t-CO2/億円
0.75
t-CO2/億円
0.83
t-CO2/億円
0.99
t-CO2/億円

設計段階での環境配慮の取り組み

CO2排出量算定シートの活用

2011年に開発し運用を継続してきた長谷工コーポレーション独自の「CO2排出量算出プログラム」によるCO2削減率の算定を2017年4月より建築物省エネ法に基づき算出された数値を用いた「CO2排出量算定シート」※での算定へと改定し、継続して運用しています。
2019年度は「CO2削減率10%以上(建築物省エネ法基準値比)」を目標値とし、2019年4月から2020年3月の間に設計したマンション93案件(東京:68案件、関西:25案件)で運用し以下の結果となりました。

東京地区 関西地区
CO2削減量(2019年度) 4,091-CO2/年 1,197t-CO2/年
建築物省エネ法基準値 CO2削減率 11.1% 11.3%

※ 建築物省エネ法に基づいたWebプログラムを用いて案件ごとに算出された住戸部分及び、共用部の一次エネルギー消費量の基準値と設計値をCO2排出量(t-CO2/年)に換算し、削減率として算定するシート。

集合住宅における木造活用の推進

近年、国産の森林資源の有効活用がサステナブルな社会環境構築の一環として注目されており、また、昔ながらの木のぬくもりによる精神的なリラックス効果なども見直されてきています。
当社としても木造活用ワーキングを設置し、集合住宅における主要構造部の適材適所の木造化を見据え、その第一段階として、集合住宅における共用棟の木造化を促進しています。
当社グループ事業主案件での採用検討をはじめとして多様化するニーズに応えることができるよう、木造建築についての設計・施工ノウハウの蓄積と企画提案メニューに加える目的で、「木造共用棟の企画設計ハンドブック」を作成しました。本ハンドブックには、木造共用棟を企画する上でのポイントを「企画設計フローチャート」として取り纏めており、フローと各解説に沿って企画を進めることで、合理的な木造共用棟が企画できるようになっています。
さらに、「コムレジ赤羽」(2022年1月末竣工、同年2月末引渡予定)では、学生寮の2〜5階に位置する共用リビングの木造化を計画しており、今後は積層木造建築技術の蓄積を目的に、各要素技術の開発に取り組んでいく予定です。

「ルネ横浜戸塚」共用棟完成予想CG
「コムレジ赤羽」学生寮共用リビング完成予想CG

グループ全社で取り組んだオフィス省エネ活動

長谷工グループでは、2010年4月の改正省エネ法施行を機に、グループ全社で一体となりオフィスの省エネ活動に取り組んでいます。

オフィス活動におけるエネルギー使用量およびCO2排出量

長谷工グループでは、ISO14001、グループ環境推進委員会に基づいた「オフィスワーキンググループ(WG)活動」を主体として、オフィスの省エネルギーを推進しています。
オフィスWG活動では、事務所ビルのエネルギー消費の大半を占める空調や照明・OA機器の使用量に焦点を当て、総務部・大阪総務部が事務局となって芝本社・平野町ビル各階、事務所、支店等に責任者・担当者を設置し、組織的に節電活動を行っています。
オフィスの電力使用量が増加する夏季および冬季には節電対策期間を設け、クールビズ・ウォームビズへの対応をはじめとして、適切な空調温度の設定、不在エリア・昼休みの消灯などのアクションを積極的に推進。2019年度目標「原単位床面積1㎡当たり2011年度実績値以下」に対する進捗状況の実績集計を原則1ヶ月ごとに行い見える化することで未達拠点への周知を図り、電力使用量の削減に努めました。その結果、2019年度は前年と比べエネルギー使用量(総使用量・床面積1㎡当たりのエネルギー使用量)、CO2排出量の削減を実現しました。

エネルギー使用量(総使用量)

ペットボトルキャップの寄付によるCO2削減

長谷工グループでは身近なエコ活動として、ペットボトルキャップの寄付を行っています。2019年度は、オフィス・建設作業所から755㎏を回収し、港区リサイクル事業協同組合へ寄付しました。
これにより、ペットボトルキャップを焼却処分する際に出るCO2排出量 2,378.4㎏の削減につながりました。

環境省が推進する「COOL CHOICE」に賛同登録

長谷工グループは、環境省が推進する国民運動「COOL CHOICE」に賛同登録しています。
グループ内で、地球温暖化防止対策の「賢い選択」をするための情報発信を行い、社員一人ひとりが身近な生活の中でアクションを選択できるようになることを目指しています。

出典:環境省COOL CHOICE Webサイトより

環境負荷を低減する技術の開発

環境配慮型コンクリート「H-BAコンクリート」の開発

パリ協定を踏まえて閣議決定された「地球温暖化対策計画」では、廃棄物の焼却で発生・排出される非エネルギー起源のCO2排出量削減方法として、“混合セメントの利用拡大”を掲げています。
混合セメントとは、セメントの一部を高炉スラグやフライアッシュといわれる混和材に代替したもので、コンクリートの原材料に由来するCO2排出量を削減することができます。
当社では、代表的な混合セメントである高炉セメントB種を主に建物の杭コンクリートとして年間225,000㎥使用していますが、さらなる混合セメントの適用を目的として、長谷工式環境配慮型コンクリート「H-BAコンクリート」を開発しました。H-BAコンクリートは、一般のコンクリートと同様の性能を有し、かつ、コンクリート材料に由来するCO2排出量を削減可能であり、普通ポルトランドセメントと高炉セメントB種を混合使用して製造します。
1㎥当たりのCO2排出量削減効果は小さいものの、地上構造物を含めた建築物全ての部位に適用可能となるため、一般のコンクリートの代替として汎用的に使用できることに強みがあります。
長谷工テクニカルセンター(東京都多摩市,2018年10月竣工)新築工事では、H-BAコンクリートを外構部のポーチデッキに約125㎥適用することで約5,800㎏のCO2排出量削減を実現しました。
今後は、地下構造物を対象としたCO2排出量削減効果の高い環境配慮型コンクリートについても開発を行い、H-BAコンクリートと合わせて適材適所な環境配慮型コンクリートの運用体制の構築を目指していきます。

・H-BAコンクリートは、セメントの混合率により、H-BA10、H-BA15、H-BA20の3種類がある。
・ 当社のコンクリート(総量1,739,000m3/年)の100,50,30%にH-BAコンクリートを適用した場合のCO2削減量

長谷工テクニカルセンターでのH-BAコンクリート施工風景

省エネ計算業務支援ツールの開発

BIM(Building Information Modeling)情報を活用した省エネ計算BIM連動システムを開発し、省エネ法届け出、断熱仕様検討等を行っています。 計算労務の自動化による更なる省力化、計算結果の見える化を目的にツールを開発し、2020年1月より東西設計部門で運用開始しました。 本ツールの運用により、作業時間50%の削減、自動計算化により入力ミスの低減が可能となりました。これらを活用して目標省エネ性能に適合した最適設計を推進していきます。

生物多様性保全活動

「⻑⾕⼯の森林(もり)」プロジェクト

「長谷工の森林(もり)」プロジェクトは2017年2月に迎えた80周年記念事業の一環で、“社会貢献”“未来志向”“地域との連携”をテーマに2017年に長野県茅野市、2018年に和歌山県田辺市で活動が始まりました。これからも地域の皆様とともに、グループ全体で森林整備活動に積極的に取り組んでいきます。

長野県茅野市「長谷工の森林(もり)」第5回森林整備活動

2019年10月5日、長野県茅野市の「長谷工の森林」にて第5回森林整備活動を実施しました。参加したグループ社員とその家族86名は、森林内を散策して自然に親しんだ後、長谷工の森林七ヶ耕地財産区をはじめ長野県林務部、長野県諏訪地域振興局などのご協力のもと、往復約700mの道のりの中で3つのエリアに分かれて小木伐採や枯れ木の片づけなどの作業を行いました。当日は雲一つない快晴で、子どもも大人も一緒になって作業に取り組み、生い茂っていた木々がすっきりとしたことを実感できました。

長谷工の森林ひろばへの道
森林内の散策
小木伐採の様子

和歌山県田辺市「長谷工の森林(もり)」第2回森林整備活動

2019年6月1日、和歌山県田辺市の「長谷工の森林」にて第2回森林整備活動を実施しました。長谷工グループ社員とその家族73名で苗木500本と、「令和」への改元に合わせた“令和のサクラ”30本の植樹を行いました。
イベント当日は絶好の植樹日和で、地元の方のご指導の元、活動を行い、参加者と地元の方の交流の場としても大いに賑わいました。

集合写真
苗木の植樹
令和のサクラ植樹

東京グリーンシップ・アクションへの参加

東京都が指定する保全地域において、都・NPO法人・企業が連携して行う自然環境保全活動「東京グリーンシップ・アクション」に2012年から参加しています。

⼋王⼦滝⼭⾥⼭保全活動

2019年5月25日、長谷工グループとしては7回目となる八王子滝山里山保全地域での里山環境復元活動を行いました。
長谷工グループ社員とその家族55名で竹の伐採、下草刈り、倒木処理、薪割り、道作り、畑作業、池の整備、樹名札づくり、竹細工体験を行いました。
参加者は汗をかきながら真剣に作業を行い、子どもたちも里山の自然を満喫しながら大人に交じり作業をしました。

集合写真
竹の伐採
畑づくり

清瀬松山緑地保全活動

2019年11月16日、長谷工グループとして8回目となる清瀬松山緑地保全地域での里山環境復元活動を行いました。参加したグループ社員とその家族58名は、東京都環境局とNPO法人環境学習研究会、清瀬の自然を守る会の協力のもと、自然観察、草地草刈り、笹刈り、落枝・落木整理や木柵交換、自然工作を行いました。保全地域内は、2019年9月・10月に日本各地に甚大な被害をもたらした「台風15号・19号」の影響で落枝・落枝が大量に発生しており、参加者全員で協力してこの片付け作業に取り組みました。参加者からは、「自然の保全は多くの人の手と時間が必要だとわかった」「木柵交換は大変な力仕事だったが、地元の方に喜んでいただけたし、達成感があった」といった声が寄せられました。

自然観察の様子
笹刈りの様子
笹刈り後のひろば

藤前干潟周辺での清掃活動に参加

藤前干潟は、多くの渡り鳥が訪れる国際的に重要な湿地としてラムサール条約に登録されています。プラスチックによる海洋汚染が世界的な課題として大きな話題となっていますが、藤前干潟周辺でも、大量のプラスチックごみの長期残留が深刻な問題となっています。
2019年10月26日、藤前干潟クリーン大作戦実行委員会主催「秋の藤前干潟クリーン大作戦」に長谷工グループ社員とその家族39名と建栄会関西5名を含む約1,570名の市民ボランティアが参加し、岸辺に漂着したプラスチック等を家庭用ごみ袋(45L)約1,500袋分回収しました。非常にやりがいのある活動を実施することができました。

集合写真
清掃活動
清掃活動

大阪府堺市「堺第7-3区 共生の森」にて森林整備活動を実施

2019年11月30日、長谷工グループは大阪府堺市「堺第7-3区 共生の森」にて森林整備活動を実施しました。この活動は多様な生き物がすむ自然豊かな「共生の森づくり」に取り組むため、府民・NPO・企業・行政等が協力して植樹を行うものです。
当日はグループ社員とその家族、協力業者86名が参加し、苗木276本を植樹しました。参加者からは「“育てる”ことができるのが魅力に感じる」といった声が寄せられ、楽しみながら森林整備活動を実施することができました。