大切にしたい風景
エネルギー・CO2

低炭素社会の実現に向けて、CO2の排出抑制に取り組んでいます。

建設作業所の使用電力 100%再生可能エネルギー化

長谷工コーポレーションの建設現場において使用電力の100%再生可能エネルギー化を2023年5月に完了しました。今後、不二建設、長谷工リフォーム、細田工務店等、長谷工グループの全建設作業所の使用電力についても、2025年末までに100%再生可能エネルギー化への切り替えを予定しています。

※着工後の再エネ電力への切替申請中現場、引渡前の電力会社との本受電(非再エネ)への切替済現場を除く。

関連情報

施工段階でのCO2排出量削減

CO2排出量

施工段階におけるCO2排出量削減のため、各建設作業所でのアイドリングストップ及び建設機械・車両の適正整備の励行等を行っています。

CO2排出量の推移 グラフ

建設作業所におけるCO2削減の取り組み

当社グループでは、建設作業所におけるCO2排出量を削減するべく、現在、一部作業所にて下記の取り組みを推進しています。今後も、物件の規模や立地も加味しつつ、採用・推進物件を増やしていく予定です。

CO2削減への取り組み
GTL燃料の使用(GTLステッカー)
電動フォークリフトの採用
電動バックホーの採用(試験採用)

産業廃棄物処分会社指定制度によるCO2排出量の削減

建設作業所で発生する産業廃棄物は、品目ごと(木くず、廃プラスチック類、混合廃棄物等)に分別し、指定会社で処分を行っています。その中で混合廃棄物は、かなり削減されたものの現場の着工から竣工までの長い期間にわたって発生しています。
東京地区は指定6社12工場、関西地区は指定6社11工場の中から現場に近い処分会社を選定し、廃棄物の運搬距離を短縮することにより、収集運搬効率が向上、CO2排出量の削減につなげています。

建設発生土の場内有効利用等によるCO2排出量の削減

建設作業所で排出するCO2のうち、約90%近くが軽油利用に起因するものであることから、軽油使用量の低減がCO2排出量削減に大きく影響します。
近年は土砂埋立て事業場までの遠距離化により、土砂運搬時におけるCO2の発生も増加する傾向にあります。
建設作業所では、掘削工事から発生する土砂を場内埋戻し土としてできるだけ利用することにより、場外搬出ダンプ台数を低減し、CO2排出量の削減を図っています。
また、場外に搬出された建設残土の大半は埋立処分されており、埋立てによる環境破壊の原因にもなります。残土の搬出量を減らすことで、環境保護にもつなげていきます。

「大和ハウス他JV王子5丁目」(東京地区)

「大和ハウス他JV王子5丁目(竣工名:プレミスト王子神谷)」新築工事では、根伐り工事より発生した掘削土砂9,632㎥のうち約1,295㎥を場内にストック。仮置き中もシート養生により近隣への粉じん飛散防止対策を確実に行い、工事進捗に応じ順次埋戻しに利用しました。土砂の場内有効利用により搬出ダンプ数を少なくでき、約9.8tのCO2排出量削減を達成しました。

大和ハウス他JV王子5丁目(竣工名:プレミスト王子神谷)

「西宮市枝川町PJ」新築工事(関西地区)

「(仮称)西宮市枝川町PJ(竣工名:ローレルコート西宮甲子園)」新築工事では、作業調整により、根伐り工事に伴い発生した掘削残土の一部を堆積、埋戻し土に転用しています。合計で約1,390m3の転用を行うことにより、搬出によるダンプ車両を抑制し、CO2排出量約39tの削減につなげています。

(仮称)西宮市枝川町PJ(竣工名:ローレルコート西宮甲子園)

熱帯雨林材の削減

コンクリート型枠用合板は、熱帯雨林材から製造されています。広大な熱帯林を失うことは、大量のCO2の吸収源を失うことになり、また生物多様性の観点からも、その保全が急務となっています。
建設部門では、廊下やバルコニーの手摺や鼻先、飾り柱、外部階段、床板、屋上パラペットにプレキャストコンクリート部材(PCa)の使用を推進、また非耐力壁にはALC工法を採用しています。その他、使用可能な場合は鋼製型枠や樹脂型枠も採用するなど熱帯雨林材からなる型枠用合板の削減を行なっています。
2022年度の熱帯雨林材削減実績は、東京地区176,763㎡、削減率13.5%、関西地区277,880㎡、削減率45.4%を達成しました。
また、木製型枠に替えて工業製品や代替型枠を使用することにより、加工時の端材の発生や生コン車両台数も削減され、作業廃棄物、CO2の発生抑制につながっています。

廊下鼻先PCa
非耐力壁ALC工法

バイオマス発電の利用

外部の発電事業者と連携して、建設作業所で発生した木くずを燃料の一部にしたバイオマス発電による再生可能エネルギーを、建設作業所の仮設電力として使用する資源循環の取り組みを導入し、長谷工コーポレーションの建設現場において使用電力の100%再生可能エネルギー化※を2023年5月に完了しました。

※着工後の再エネ電力への切替申請中現場、引渡前の電力会社との本受電(非再エネ)への切替済現場を除く。

CO2排出量の削減効果

この取り組みでの発電に際して発生するCO2排出量は、従来供給の火力発電による電力に比べ少なく、電力供給によるCO2排出量の削減となり、地球温暖化防止につながります。

バイオマス発電採用作業所看板

バイオマス発電事業などへの参画

長谷工コーポレーションは、カーボンニュートラルの実現を目指し、バイオマス発電事業などへ参画しています。
奈良県生駒市では、TJグループホールディングスが行う、木質バイオマス発電事業に参画しています。本事業の発電燃料には、近畿地域で発生する木質廃棄物・未利用木材等が使用されており、近畿地方の需要家への発電燃料を含めた地産地消電力の供給が可能となっています。(2025年4月商業運転開始予定)
三重県松坂市では、パワーエイド三重合同会社が行う、完全NON-FIT型木材・製造業生産副産物ハイブリッド燃料による脱炭素電源開発事業に参画しています。本事業は、各所より排出されるリサイクル木材チップおよびプラスチック系資源を発電燃料としており、これにより排出先行政の廃棄物処理業務の負担を低減しつつ、地域における資源・エネルギー循環経済の構築にも貢献していきます。(2025年1月商業運転開始予定)
今後も引き続き、バイオマス発電事業などへの取り組みを通じて、カーボンゼロのまちづくりに貢献していきます。

設計段階での環境配慮の取り組み

CO2排出量算定シートの活用

2011年に開発し運用を継続してきた長谷工コーポレーション独自の「CO2排出量算出プログラム」によるCO2削減率の算定を2017年4月より建築物省エネ法に基づき算出された数値を用いた「CO2排出量算定シート」※での算定へと改定し、継続して運用しています。
2022年度は「CO2削減率10%以上(建築物省エネ法基準値比)」を目標値とし、2022年4月から2023年3月の間に設計したマンション100案件(東京:76案件、関西:24案件)で運用し以下の結果となりました。

東京地区 関西地区
CO2削減量(2022年度) 8,375t-CO2/年 2,862t-CO2/年
建築物省エネ法基準値 CO2削減率 19.8% 22.9%

※ 建築物省エネ法に基づいたWebプログラムを用いて案件ごとに算出された住戸部分及び、共用部の一次エネルギー消費量の基準値と設計値をCO2排出量(t-CO2/年)に換算し、削減率として算定するシート。

集合住宅における木造活用の推進

近年、国産の森林資源の有効活用がサステナブルな社会環境構築の一環として注目されており、また、昔ながらの木のぬくもりによる精神的なリラックス効果なども見直されてきています。
当社としても木造推進委員会を設置し、集合住宅における主要構造部の適材適所の木造化を見据え、その第一段階として、集合住宅における共用棟の木造化を促進してきました。
「コムレジ赤羽」では、学生寮の2〜5階に位置する共用リビングを木造にて施工し、「ブランシエスタ浦安」では、最上階に木造住戸(14戸)を採用し、当社として初めて専有部に木造を採用したマンションとして竣工しました。
長谷工グループでは、2014年から木造建築等の研究開発に取リ組み、14件が峻工済、9件が施工中となります。(2023年8月現在)
2025年3月には上層4層を耐火木造化する「(仮称)目黒区中央町ー丁目計画」が竣工予定です。将来的には高層物件の木造化にも挑戦する他、 賃貸のみである現状から分譲マンションの展開へとステージを進めたいと考えています。
今後も2050年カーボンニュートラルを目指し、木造建築の推進を図ってまいリます。

「ブランシエスタ浦安」
最上階構造図
最上階居室内写真

グループ全社で取り組んだオフィス省エネ活動

長谷工グループでは、2010年4月の改正省エネ法施行を機に、グループ全社で一体となりオフィスの省エネ活動に取り組んでいます。

オフィス活動におけるエネルギー使用量およびCO2排出量

長谷工グループでは、「気候変動対応オフィスワーキンググループ(WG)活動」を主体として、オフィスの省エネルギーを推進しています。
オフィスWG活動では、事務所ビルのエネルギー消費の大半を占める空調や照明・OA機器の使用量に焦点を当て、総務部・大阪総務部が事務局となってグループ各社に責任者・担当者を設置し、組織的に節電活動を行っています。
オフィスの電力使用量が増加する夏季および冬季には節電対策期間を設け、クールビズ‧ウォームビズへの対応をはじめとして、適切な空調温度 の設定、不在エリア‧昼休みの消灯などのアクションを積極的に推進しています。2022年度にSBT認定を取得し、各社エネルギー使用量を毎月集計のうえCO2排出量を算出。四半期毎に集計の取りまとめを行う事で、進捗状況を見える化しエネルギー使用量の削減に努めました。 その結果、2022年度は20,178tCO2、2021年度比▲1.0%の削減を実現しました。

ペットボトルキャップの寄付によるCO2削減

長谷工グループでは身近なエコ活動として、ペットボトルキャップの寄付を行っています。2022年度は、オフィス・建設作業所から593㎏を回収し、認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを日本委員会(JCV)へ寄付しました。
これにより、ペットボトルキャップを焼却処分する際に出るCO2排出量1,864㎏の削減につながりました。

環境省が推進する「COOL CHOICE」に賛同登録

長谷工グループは、環境省が推進する国民運動「COOL CHOICE」に賛同登録しています。
グループ内で、地球温暖化防止対策の「賢い選択」をするための情報発信を行い、社員一人ひとりが身近な生活の中でアクションを選択できるようになることを目指しています。

出典:環境省COOL CHOICE Webサイトより

グリーン調達の取り組み

資材調達の際、環境負荷の小さいものから優先的に選択する取り組みがグリーン調達です。2022年度のグリーン調達の取り組みは、グリーン調達資材14品目について調査し、数量を把握しました。
今後対象品目については、グリーン調達の実績・社会情勢等を考慮して、随時見直し・追加していきます。

品目 単位 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
電炉鋼材(鉄筋) 千t 228 198 187 169 195
高炉セメント生コン 千m3 225 210 208 225 208
再生利用タイル 千m2 356 329 226 220 246
再生石膏ボード 千m2 4,765 4,793 4,537 4,900 4,828
パーティクル材(二重床) 千m2 255 247 267 378 272
スチレン素材(壁下地パッキン) m3 419 366 377 325 1,005
節水型便器 千台 20 15 15 16 17
屋上・壁面緑化 千m2 11 9 1 9 6
浸透性舗装 千m2 26 23 30 21 23
SUS管(共有部給水配管) t 53 29 21 31 47
LED照明器具 千台 194 304 176
長尺塩ビシート 千m2 383 369 293 329 311
押出し発泡ポリスチレン 千m3 4 4 4 34 4
ノンフロン発泡ウレタン 千m2 389 720 890 892 867

※LED照明器具は2020年度より算出しています。

高炉セメントB種

高炉セメントB種は、ひび割れの抑制、耐化学性に優れており、主に杭コンクリートに採用しています。セメント製造時に発生するCO2は、セメントの中間製品であるクリンカの製造過程で最も多く発生しますが、高炉セメントは、普通セメントに高炉スラグ微粉末を大量に混合させるため、 クリンカの構成比を大幅に引き下げることができCO2の削減に繫がります。
2022年度の当社の高炉セメントB種の採用実績は、220,347m3で24,899tのCO2削減となりました。

杭コンクリート打設
杭コンクリート打設

環境負荷を低減する技術の開発

環境配慮型コンクリート「H-BAコンクリート」の開発

「H-BAコンクリート」は、普通ポルトランドセメントと高炉セメントB種を併用して製造することで、従来の普通コンクリートに置き換えが可能な高い汎用性があり、かつコンクリート材料に由来する二酸化炭素の排出量を約20%削減する環境配慮型コンクリートです。
これまで、「ルネ横浜戸塚」(神奈川県横浜市戸塚区、総戸数439戸)の共用部の一部への採用や、学生向け賃貸マンション「Feel G Residence」(兵庫県神戸市西区、総戸数120戸)での全面採用(基礎・地上躯体)など実績を重ねておりました。2022年8月、この「H-BAコンクリート」が住宅性能表示において「評価方法基準※1」に従った方法に代えて評価する方法と認められる「特別評価方法認定※2」を国土交通省より取得したことで、初めて、住宅性能表示を用いる分譲マンションへも採用できることとなりました。
長谷工グループでは、2021年に長谷工グループ気候変動対応方針「HASEKO ZERO–Emission」を制定し、温室効果ガス(CO2)排出量削減のため、「H-BAコンクリート」普及に向け推進しております。特別評価方法認定を踏まえ、東京地区では「上池台プロジェクト」(東京都大田区、総戸数42戸)、関西地区では「ルネ江坂 江の木町」(大阪府吹田市、総戸数149戸)に、分譲マンションとして初めて建物の地上躯体に全面採用しました。今後も自社グループ事業の案件では「H-BAコンクリート」を採用してまいります。また、自社グループ事業の案件だけでなく、他社事業案件における「H-BAコンクリート」の普及を図り、サプライチェーン全体での温室効果ガス(CO2)排出量削減を推進してまいります。

※1 評価方法基準 … 住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)に規定する、日本住宅性能表示基準に従って表示すべき住宅の性能に関する評価方法の基準。
※2 特別評価方法認定 … 品確法の評価方法基準に従って評価できない新材料・新工法(構造の安全、劣化の軽減、温熱環境、音環境等)について、国土交通大臣が個別に認定する認定方法。

省エネ計算業務支援ツールの開発

BIM(Building Information Modeling)情報を活用した省エネ計算BIM連動システムを開発し、省エネ法届け出、断熱仕様検討等を行っています。 計算労務の自動化による更なる省力化、計算結果の見える化を目的にツールを開発し、2020年1月より東西設計部門で運用開始しました。 本ツールの運用により、作業時間50%の削減、自動計算化により入力ミスの低減が可能となりました。これらを活用して目標省エネ性能に適合した最適設計を推進していきます。

長谷工あんしんデリの水田農業に関する取組

長谷工あんしんデリは水稲(お米)を中心に農業を営む会社として、2015年1月に設立しました。
日本では農薬や化学肥料を使う「慣行農業」が一般的ですが、長谷工あんしんデリでは脱炭素や環境に配慮した生産を実践しています。
一例として、適期に水田の水を1~2週間落水させることで、増収・品質向上させる「中干し」という水稲作の農法がありますが、長谷工あんしんデリでは期間を更に1週間程度延長することで、米の収量への影響を抑えつつ、メタンの発生量を削減しています。
「長期の中干し」を主とした、脱炭素や環境に配慮した生産で、2022年度は53.8t-CO2を削減致しました。

今後の取組目標

世界で排出される温暖化ガスのおよそ4分の1は農業分野によるもので、更なる削減と事業との両立を目指し、堆肥を活用して化学肥料の使用量を減らすなど、現行より多くの脱炭素につなげられる有機農業への転換を推進していきます。

SBTイニシアチブ認定取得

2022年5月、長谷工グループの設定する温室効果ガス(CO2)(※1)削減目標のうち、2030年度の削減目標がSBT(Science Based Targets)イニシアチブ(※2)より科学的な根拠に基づいた目標として認定されました。

(※1) CO2は世界の主たる温室効果ガスであり、長谷工グループの排出の大多数を占める
(※2)「産業革命前からの気温上昇を2℃を十分に下回る水準に抑え、また1.5℃に抑えることを目指す」というパリ協定の目標に向けて、企業に対し科学的根拠に基づいた温室効果ガス排出量削減目標設定を促すことを目的として、CDP、国連グローバル・コンパクト、WRI(世界資源研究所)、WWF(世界自然保護基金)の4団体が2015年に共同で設立したもの

SBTイニシアチブより認定された長谷工グループの温室効果ガス排出量削減目標

2020年度を基準年度として、以下の温室効果ガス排出量の削減目標を定めております。

(※3)Scope1…事業者自らによる直接排出
(※4)Scope2…他社から供給された電気,熱,蒸気の使用に伴う間接排出
(※5)Scope3…Scope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連するサプライチェーン排出)

生物多様性保全活動

長谷工グループでは、「長谷工グループ生物多様性行動指針」に則り、従業員のボランティアによる生物多様性を育み、守る活動を継続して実施しています。

取り組み内容
  • 長野県茅野市「長谷工の森林(もり)」森林整備活動
  • 和歌山県田辺市「長谷工の森林(もり)」森林整備活動
  • 東京グリーンシップ・アクション「八王子滝山里山」保全活動
  • 東京グリーンシップ・アクション「清瀬松山緑地」保全活動
  • 東京都多摩市「HASEKO生物多様性セミナー」
  • 愛知県名古屋市藤前干潟周辺での清掃活動
関連情報

「⻑⾕⼯の森林(もり)」プロジェクト

「長谷工の森林」プロジェクトは2017年2月に迎えた80周年記念事業の一環で、“社会貢献”“未来志向”“地域との連携”をテーマに長野県茅野市、和歌山県田辺市の2拠点で森林保全・整備活動を行っています。地域の皆さまとともに、グループ全体で積極的に取り組んでいきます。

「長谷工の森林」の3つの役割

1.森林を整備し、再生させる。
森林は、葉が茂りすぎると地面まで陽の光が届かず、細い木が乱立したり土地がやせてしまう場所も出てきます。そうしたエリアでは雨が降っても適切に水を吸収せず、土砂崩れを起こす危険もあります。まずは里親となったエリアを間伐したり、下草を刈ったり整備することで、生命力あふれる森林環境を取り戻すことからはじめていきます。
2.人が集い、何度も訪れたくなる森へ。
花が咲き、木々に実がなるようになれば、蝶や鳥も集まるようになるでしょう。動植物のにぎわいとともに、遊歩道や広場、ちょっとしたアスレチックスペースなどをつくって、長谷工グループの社員とその家族、ステークホルダーや地域の方々が集う場所にしていきたいと思います。新たな交流を通じて、森林と子どもたちの成長を見守ります。
3.活動を継続し、本業や社会へ貢献。
森林を育てるには時間がかかります。長いスパンで活動を継続させ、計画を一つひとつ実現していくための仕組みづくりが必要です。「長谷工の森林」で植樹・間伐した木をいずれマンションの外構に寄贈したり、居住者がクリスマスツリーに利用できる木を育てるなど、地域の方々と一緒に夢を描いたり、取り組める形で発展させていきます。

長野県茅野市「長谷工の森林」森林整備活動

長野県茅野市の「長谷工の森林」は、2017年に活動をスタートしました。面積は約13haで、七ヶ耕地財産区をはじめ長野県林務部、諏訪地域振興局の協力のもと、社員‧家族の手で間伐を中心とした整備活動を継続的に行うことで森林保全に努めています。活動をきっかけとして、地域の 皆さまとの交流や、社員や家族が自然環境について学び、親しむ機会にもなっています。
2020年度・2021年度は新型コロナウイルスの影響で森林整備活動が開催できませんでしたが、2022年度は新型コロナウイルス感染拡大防止策を徹底し規模を縮小して開催し、29名が活動に参加しました。

長谷工の森林ひろばへの道
森林内の散策
小木伐採の様子

和歌山県田辺市「長谷工の森林」森林整備活動

和歌山県田辺市の「長谷工の森林」は、2018年に「長谷工の森林」プロジェクト第2弾として活動をスタートしました。面積は約3haで、中辺路町森林組合をはじめ地域の皆さまの協力のもと、社員‧家族の手で植樹や下草狩りを中心とした整備活動を継続的に行うことで森林保全に努めて います。活動をきっかけとして、地域の皆さまとの交流や、社員や家族が自然環境について学び、親しむ機会にもなっています。
2023年度は、長谷工グループ社員とその家族を含む47名が参加し、ウバメガシやヤマザクラなどの苗木を合計500本植える活動を行いました。

集合写真

活動の様子

東京グリーンシップ・アクションへの参加

東京都が指定する保全地域において、都・NPO法人・企業が連携して行う自然環境保全活動「東京グリーンシップ・アクション」に2012年から参加しています。
長谷工グループでは、「清瀬松山緑地保全地域」「八王子滝山里山保全地域」において活動を行っています。

清瀬松山緑地保全活動

清瀬松山緑地保全地域は、清瀬市の南西部に位置する平坦な地域で、市街地の中では希少となったアカマツを主体とする雑木林などが広がっています。長谷工グループでは、草刈り、笹刈り、落枝・落木整理や木柵交換などの保全活動を行っています。
2022年度は、10月1日に長谷工グループとして10回目となる緑地保全活動を行いました。受付時の検温のほか、参加人数を絞り活動時間を短縮する等の新型コロナウイルス感染防止対策を行いました。活動に参加した社員22名は、東京都環境局とNPO法人環境学習研究会、清瀬の自然を守る会の協力のもと、自然観察を通じて自然や生物多様性について学んだ後、草刈り・除伐・落枝整理、木柵・ロープ交換などを行いました。コロナ禍の下での開催となりましたが、参加者からは「コロナ禍で外出の機会が減っていたので、良いリフレッシュになった」「企業のSDGsの取り組みについて考える良い機会になった」との声が寄せられました。

集合写真
草刈り
樹木伐採

八王子滝山里山保全活動

八王子滝山里山保全地域は八王子市の北東部に位置する里山で、田んぼや湧水、雑木林や竹林などが広がる樹林地が一体となって残されています。長谷工グループでは、樹木や竹の伐採、下草刈り、道づくり、池の整備などの保全活動を行っています。
2022年度は、5月21日に長谷工グループとして9回目となる里山保全活動を行いました。当年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止策を徹底し規模を縮小して開催しました。活動に参加した社員26名は、自然観察を通じて里山の自然や生物多様性について学んだ後、竹の伐採や下草狩り、枯損木伐採処理等の活動を行いました。コロナ禍での開催となりましたが、参加者からは「コロナ対策がしっかりされていたので安心して活動できた」「久々に体を動かし、心身ともにリフレッシュできた」との声が寄せられました。

集合写真
竹伐採の様子
自然観察の様子

HASEKO生物多様性セミナー

多摩市との共催にて、長谷工テクニカルセンターに設置されているビオトープと鶴牧西公園にて、植物や動物を観察することを通じて、里山と雑木林、生き物の繋がりなど生物多様性について学習するイベントを、多摩市在住の小学生以上のお子様に向けて開催しています。
2023年度に開催した「第4回いきもの発見in多摩鶴牧」では、水をテーマにした自然観察を行いました。お子様とその保護者11組25名(うち子供13名)に参加いただき、「普段何気なく歩いている道にも、色々な発見があって感動した。」「身近な植物について知ることができて、大変おもしろかった。」との声が寄せられました。

ビオトープ

自然観察の様子

藤前干潟周辺での清掃活動

藤前干潟は、多くの渡り鳥が訪れる国際的に重要な湿地としてラムサール条約に登録されています。プラスチックによる海洋汚染が世界的な課題として大きな話題となっていますが、藤前干潟周辺でも、大量のプラスチックごみの長期残留が深刻な問題となっています。
長谷工グループは、藤前干潟クリーン大作戦実行委員会主催の「藤前干潟クリーン大作戦」(春開催:2022年5月28日・秋開催:2022年10月22日)に、グループ社員合計27名を含む約2,640名の市民ボランティアが参加し、両日で岸辺に漂着したプラスチック等を家庭用ごみ袋(45L)約3,000袋分回収しました。両日とも、新型コロナウイルス感染拡大防止策を徹底したうえでの活動となりましたが、干潟周辺がきれいになったことを実感でき、非常にやりがいのある活動を実施することができました。

集合写真(2022年5月)
清掃の様子
集合写真(2022年10月)