住んでいたい空間
暮らしの環境配慮

マンションに由来する環境負荷を低減する施設・設備の導入を積極的に進め、都市全体の環境に貢献していきます。

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)への取り組み

脱炭素社会の実現に向け、年間のエネルギー収支が実質ゼロとなるZEH(ネット‧ゼロ‧エネル ギー‧ハウス)に取り組んでいます。

ZEH-M(ゼッチ・マンション)事業の推進

脱炭素社会に向け、家庭部門におけるCO2排出量の削減が重要視される中、住宅そのものの省エネルギー化が必要不可欠となっています。長谷工グループでは、集合住宅の省エネルギー化の実現が、脱炭素社会の実現に向けて大きく貢献できる分野であると認識し、ZEH-Mの普及に取り組んでいます。

自社開発マンションのZEH化推進

長谷工グループは、マンションデベロッパー事業を行う長谷工不動産ならびに総合地所をはじめとした、当社グループが主体となって開発する新築マンションのZEH化を推進し、2022年度以降に設計着手する全ての分譲マンション・自社保有賃貸マンションについて、ZEH-M Oriented基準を満たしたものとしています。
なお、ZEHに対するこれまでの取り組みとして、長谷工不動産・総合地所が「ZEHデベロッパー」に、戸建て住宅事業を行う細田工務店が「ZEHビルダー」に登録しています。

※「ZEHデベロッパー」とは
「集合ZEHロードマップ」に基づき、「ZEH-M普及に向けた取組計画」「その進捗状況」「ZEH-M導入計画」「ZEH-M導入実績」を一般に公表し、ZEH-Mの案件形成の中心的な役割を担う事業者のこと。
※「ZEHビルダー」とは
「ZEHロードマップ」に基づき、自社が受注する住宅のうち「ZEH」、「Nearly ZEH」及び「ZEH Oriented」が占める割合を2020年度までに50%以上とする事業目標を掲げる事業者のこと。

ZEH-Mの定義
経済産業省に設置されている「集合住宅におけるZEHロードマップ検討委員会」により、階数別の集合ZEHが下記の通り定義されています。住棟部分のZEHと住戸部分のZEHそれぞれが独立して評価されます。

ZEH-M実現に向けた研究・技術開発

ZEHを実現するために必要な、高い省エネルギー性能や断熱性能を備えたマンションづくりを推進する技術の開発に取り組んでいます。

断熱性の向上:高断熱仕様導入に向けた研究開発

長谷工技術研究所「熱環境試験室」において、高性能開口部(アルミ樹脂複合サッシ+Low-e複層ガラス)と高性能断熱材を併用した場合の防露性能検証を実大実験により行いました。また、同研究所内「住宅実験棟」において高断熱仕様住宅の温熱環境、省エネ性能向上効果に関する実測評価(数値化)を行い、データの蓄積を行いました。

熱環境実験試験体
高機能設備の導入:「エアコン付ヒートポンプ床暖房」の開発

コロナと共同企画により「エアコン付ヒートポンプ床暖房」を開発・商品化しました。本商品は、1台のヒートポンプ室外機によりエアコンと温水床暖房を連動制御し、エアコンの速暖性と床暖房の快適性を両立したものです。集合ZEHの要件を満たし易い高い環境性と省エネ性を有しており、集合ZEH案件への採用を促進しています。

ワイヤレスリモコンによる連動制御

環境配慮の取り組み

設計段階における取り組み

長谷工コーポレーションでは、全プロジェクトで「環境配慮チェックシート」を活用した環境配慮設計の提案、「CO2排出量算定シート」を活用したCO2削減率の算定を行い、環境に配慮したマンションづくりを推進しています。

環境配慮設計の提案

地球や周辺環境に配慮したマンションを設計するため、省エネルギー、省資源、周辺環境配慮、ロングライフ、健康配慮、廃棄物削減、地球環境配慮に関する設計提案内容が一覧化された「環境配慮チェックシート」を活用した設計提案を行っています。
2022年度は、100物件のプロジェクトにおいて、チェックシート項目の「提案件数に対する採用件数95%以上」を目標に運用し、以下の結果となりました。

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提案件数 採用件数 採用率
環境配慮設計の状況 4,712 4,610 97.8%

CO2削減率の算定

CO2排出量が少ないマンションを設計するため、建築物省エネ法に基づいたWebプログラムを用いて案件ごとに算出された、住戸部分および共用部の一次エネルギー消費量の基準値と設計値をCO2排出量に換算し、削減率として算定する「CO2排出量算定シート」を活用し、CO2削減率の算定を行っています。
2022年度は、100物件のプロジェクトにおいて、「CO2削減率10%以上(建築物省エネ法基準値比)」を目標に運用し、以下の結果となりました。

この表はスクロールできます

基準値 設計値 削減量 削減率
CO2削減率の状況(t-CO2/年) 54,705 43,467 11,238 20.5%

「ブランシエスタ浦安」での取り組み

2023年2月に竣工した都市型賃貸マンション「ブランシエスタ浦安」では、木造活用や環境配慮型コンクリートの使用など、「暮らしの環境配慮」に繋がる取り組みを積極的に導入しています。

「ブランシエスタ浦安」

最上階に木造住戸を採用

最上階に、木造とRC造のハイブリッド構造を採用。住戸内部には勾配屋根を採用したロフトを設置し、天井およびロフト格子にも木材を利用しています。木材は、その他の建築資材に比べて製造・建設時のCO2排出量が少ないという特徴があるとともに、CO2の固定化にも寄与します。

最上階構造図
最上階居室内写真
関連情報

環境配慮型コンクリート「H-BAコンクリート」の採用

一般のコンクリートと同様の性能を有し、かつ、コンクリート材料に由来するCO2排出量を削減可能な長谷工独自の環境配慮型コンクリート「H-BAコンクリート」を最上階のRC造部分に採用しています。

H-BAコンクリート打設の様子

関連情報

長谷工不動産における取り組み

WORVEは「働く(Work)」と「住まう(Live)」のハイブリットマンションとして、ご入居者が24時間利用できる共用ワークスペース(オープン型・個室型)や集中またはリラックスしながら仕事をするうえで必要な各設備を完備したマンションシリーズです。在宅勤務の大きな課題である「集中とリラックスの切り換え」や「孤立感」の解消を目指し、ワークスペースを含む各共用空間のデザインにもこだわりました。ご入居者のウェルネスやライフスタイルをサポートする先進的な取り組みが評価され、「国内トップクラスの卓越した『環境・社会への配慮』がなされた建物」としてDBJ Green Building認証最高評価の★5を取得いたしました。

細田工務店における取り組み

細田工務店では、地球環境に寄与する「住まいづくり」、「街づくり」を目指し、環境負荷低減や環境共生を意識した商品を積極的に提案しています。

住宅の省エネ化・ゼロエネ化を推進

利便性や快適性といった生活の質を向上させつつ、社会全体の省エネルギー化を実現していくために、住宅の省エネルギー性能を高める取り組みを続けています。外壁や窓の断熱性能などを高めること、建築物の総エネルギー消費量を抑えることで、平成28年省エネ基準を満たす住宅性能を標準としています。さらに、断熱性能については、HEAT20の基準をクリアする性能を目指していきます。また、CO2排出量を低減する「認定低炭素住宅」、建物の長寿命化を促進する「長期優良住宅」、「断熱性の確保」と「設備 の効率化」により省エネ性能をより一層向上させる東京都独自の「東京ゼロエミ住宅」。住まいの断熱性能や省エネ性能を向上させ、太陽光発電などで生活に必要なエネルギーを創り、年間の一次消費エネルギー量を正味(ネット)でゼロとする住宅「ZEH(ネット‧ゼロ‧エネルギー‧ハ ウス)」の供給にも取り組んでおり、2022年度では29棟の実績となります。

環境共生への取り組み

人と住まいを取り巻く「環境」をよりよいものにしていくために、環境に配慮した住宅と街づくりを重視し、「地球にやさしい」、「まわりの環境と親しむ」、「健康で快適であること」という考え方にもとづいた環境共生住宅の「システム供給型」認定を受けています。住宅のハード面の性能だけでなく、日当たりや風の流れを大切に考えた設計を行い、建物周囲の豊富な植栽、輻射熱の緩和や雨水の調整・利用をはかるなど、環境と調和する街づくりを進めています。

「グローイングスクエア小平上水南町~桜通り~」は、東京都が推進する「東京ゼロエミ住宅導入促進事業」の助成金交付を受けて分譲しました。
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