住んでいたい空間
暮らしの環境配慮
マンションに由来する環境負荷を低減する施設・設備の導入を積極的に進め、都市全体の環境に貢献していきます。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)への取り組み
脱炭素社会の実現に向け、年間のエネルギー収支が実質ゼロとなるZEH(ネット‧ゼロ‧エネル ギー‧ハウス)に取り組んでいます。
ZEH-M(ゼッチ・マンション)事業の推進
脱炭素社会に向け、家庭部門におけるCO2排出量の削減が重要視される中、住宅そのものの省エネルギー化が必要不可欠となっています。長谷工グループでは、集合住宅の省エネルギー化の実現が、脱炭素社会の実現に向けて大きく貢献できる分野であると認識し、ZEH-Mの普及に取り組んでいます。2023年度、ZEH-M Oriented以上の基準を満たした着工事業件数は50件でした。
自社開発マンションのZEH化推進
長谷工グループは、マンションデベロッパー事業を行う長谷工不動産ならびに総合地所をはじめとした、当社グループが主体となって開発する新築マンションのZEH化を推進し、2022年度以降に設計着手する全ての分譲マンション・自社保有賃貸マンションについて、ZEH-M Oriented基準を満たしたものとしています。
なお、ZEHに対するこれまでの取り組みとして、長谷工不動産・総合地所が「ZEHデベロッパー」に、戸建て住宅事業を行う細田工務店が「ZEHビルダー」に登録しています。
※「ZEHデベロッパー」とは
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス実証事業の趣旨に基づき、「ZEH-M普及に向けた取組計画」「その進捗状況」「ZEH-M導入計画」「ZEH-M導入実績」を一般に公表し、ZEH-Mの案件形成の中心的な役割を担う事業者のこと。
※「ZEHビルダー」とは
「ZEHロードマップ」に基づき、自社が受注する住宅のうち「ZEH」、「Nearly ZEH」及び「ZEH Oriented」が占める割合を2025年度までに50%以上とする事業目標を掲げる事業者のこと。
- ZEH-Mの定義
- 経済産業省に設置されている「集合住宅におけるZEHロードマップ検討委員会」により、階数別の集合ZEHが下記の通り定義されています。住棟部分のZEHと住戸部分のZEHそれぞれが独立して評価されます。
環境配慮の取り組み
設計段階における取り組み
長谷工コーポレーションでは、全プロジェクトで「環境配慮チェックシート」を活用した環境配慮設計の提案、「CO2排出量算定シート」を活用したCO2削減率の算定を行い、環境に配慮したマンションづくりを推進しています。
環境配慮設計の提案
地球や周辺環境に配慮したマンションを設計するため、省エネルギー、省資源、周辺環境配慮、ロングライフ、健康配慮、廃棄物削減、地球環境配慮に関する設計提案内容が一覧化された「環境配慮チェックシート」を活用した設計提案を行っています。
2023年度は、112物件のプロジェクトにおいて、チェックシート項目の「提案件数に対する採用件数95%以上」を目標に運用し、以下の結果となりました。
この表はスクロールできます
提案件数 | 採用件数 | 採用率 | |
---|---|---|---|
環境配慮設計の状況 | 5,443 | 5,352 | 98.3% |
CO2削減率の算定
CO2排出量が少ないマンションを設計するため、建築物省エネ法に基づいたWebプログラムを用いて案件ごとに算出された、住戸部分および共用部の一次エネルギー消費量の基準値と設計値をCO2排出量に換算し、削減率として算定する「CO2排出量算定シート」を活用し、CO2削減率の算定を行っています。
2023年度は、106物件のプロジェクトにおいて、「CO2削減率10%以上(建築物省エネ法基準値比)」を目標に運用し、以下の結果となりました。
この表はスクロールできます
基準値 | 設計値 | 削減量 | 削減率 | |
---|---|---|---|---|
CO2削減率の状況(t-CO2/年) | 49,861 | 37,776 | 12,085 | 24.2% |
「ブランシエスタ浦安」での取り組み
2023年2月に竣工した都市型賃貸マンション「ブランシエスタ浦安」では、木造活用や環境配慮型コンクリートの使用など、「暮らしの環境配慮」に繋がる取り組みを積極的に導入しています。
「ブランシエスタ浦安」は2023年度ウッドデザイン賞を受賞しました。
最上階に木造住戸を設け、上層階の価値を引き上げるとともに、街に対しても都市の集合住宅の新たな形を表出している点が評価されました。
- 関連情報
最上階に木造住戸を採用
最上階に、木造とRC造のハイブリッド構造を採用しました。住戸内部には勾配屋根を採用したロフトを設置し、天井およびロフト格子にも木材を利用しています。木材は、その他の建築資材に比べて製造・建設時のCO2排出量が少ないという特徴があるとともに、CO2の固定化にも寄与します。
環境配慮型コンクリート「H-BAコンクリート」の採用
一般のコンクリートと同様の性能を有し、かつ、コンクリート材料に由来するCO2排出量を削減可能な長谷工独自の環境配慮型コンクリート「H-BAコンクリート」を最上階のRC造部分に採用しています。
H-BAコンクリート打設の様子
長谷工不動産における取り組み
長谷工不動産では、「働く(Work)」と「住まう(Live)」のハイブリッド賃貸マンションとして、ご入居者が24時間利用できる共用ワークスペース(オープン型・個室型)や集中またはリラックスしながら仕事をするうえで必要な各設備を完備したマンションシリーズ「WORVE(ワーブ)」を展開しています。入居者のウェルネスやライフスタイルをサポートする先進的な取り組みが評価され、「 WORVE東京木場」がDBJ Green Building認証最高評価の★5を、 「WORVE大阪本町」が★3を取得しました。
細田工務店における取り組み
細田工務店では、地球環境に寄与する「住まいづくり」、「街づくり」を目指し、環境負荷低減や環境共生を意識した商品を積極的に提案しています。
住宅の省エネ化・ゼロエネ化を推進
利便性や快適性といった生活の質を向上させつつ、社会全体の省エネルギー化を実現していくために、住宅の省エネルギー性能を高める取り組みを続けています。外壁や窓の断熱性能などを高めること、建築物の総エネルギー消費量を抑えることで、平成28年省エネ基準を満たす住宅性能を標準としています。さらに、断熱性能については、HEAT20の基準をクリアする性能を目指していきます。また、CO2排出量を低減する「認定低炭素住宅」、建物の長寿命化を促進する「長期優良住宅」、「断熱性の確保」と「設備 の効率化」により省エネ性能をより一層向上させる東京都独自の「東京ゼロエミ住宅」。住まいの断熱性能や省エネ性能を向上させ、太陽光発電などで生活に必要なエネルギーを創り、年間の一次消費エネルギー量を正味(ネット)でゼロとする住宅「ZEH(ネット‧ゼロ‧エネルギー‧ハ ウス)」の供給にも取り組んでおり、2023年度では151棟の実績となります。
環境共生への取り組み
人と住まいを取り巻く「環境」をよりよいものにしていくために、環境に配慮した住宅と街づくりを重視し、「地球にやさしい」、「まわりの環境と親しむ」、「健康で快適であること」という考え方にもとづいた環境共生住宅の「システム供給型」認定を受けています。住宅のハード面の性能だけでなく、日当たりや風の流れを大切に考えた設計を行い、建物周囲の豊富な植栽、輻射熱の緩和や雨水の調整・利用をはかるなど、環境と調和する街づくりを進めています。
- 関連情報